12月10日(土)、シネマート新宿にて映画「闇金ドッグス4」の初日舞台挨拶がおこなわれ、主演の山田裕貴さん他6名が登場しました。
今作は、ヤンキーアクション映画「ガチバン」シリーズのスピンオフとして制作されたシリーズで、若くして親分となったものの手下のためにヤクザから足を洗い、闇金となった安藤忠臣(山田裕貴)を主役に裏社会を描いた作品。「闇金ドッグス3」の主役で、元ホストから安藤の元で働くこととなった須藤司(青木玄徳)もバディとして登場し、R-15指定となるほどの激しい内容となっています。
(左から、ジェントル、青木玄徳、山田裕貴、升毅、高橋ユウ、元木隆史監督)
劇中と違いすぎる山田裕貴の姿があらわに…
シリーズ4作目ということで、会場に訪れたファンはこれまでの作品も観ていたという人もたくさんいて、「シリーズを通して見てもらえるということは、僕の成長も役の成長も見てもらえるので、すごく嬉しいです」と山田さん。
主役の安藤が初登場した『ガチバン ULTRA MAX』も撮った元木監督との再タッグということで、久々の再会について尋ねられた山田さんは「安藤忠臣の生みの親みたいな感じで」と話すと、すかさず元木監督が「母です」とコメント。
しかし、そのボケ(?)をスルーして「今回また一緒にやれるのが嬉しかったです」と話を続ける山田さんに、「だいたい流すよね、俺の話」と監督がツッコミを入れ、キャストからも笑いが。
「うまく拾えなくてゴメンなさい…。母です。いや父です」と改めて紹介しますが、ステージ上にはスベった空気が…。「これはまずいな…」と話しながらも、初日に「また安藤忠臣を撮れるのが嬉しい」と監督に言われて身が引き締まったというエピソードを披露していました。
また、安藤のヤクザ時代の兄貴分である豊田を演じる升さんとは、2度目の共演という山田さん。
今回の「コワモテのイメージがありますが、本当に気さくな方で現場もすごく和ませてくれて。お芝居の中の会話でもすごく刺激を頂いて、自分から生まれるものもあったし、現場に長く居られるコツを学んだ気がします。今回がっつりやらせて頂いてうれしかったです」と話すと、升さんから「100点!」の声が。
会場からも拍手が起き「よかった〜!100点!」と笑顔を見せると、共演者からは「(喜ぶ姿が)赤ちゃんみたい(笑)!」とシリアスな劇中とは180度違う、愛されキャラな一面を垣間見られる瞬間も。
今作のストーリーにも話が及び、「ひどい男がいるんですよ〜」と話す山田さんに、「な〜に〜!やっちまったなぁ!」と芸人のマネでひどい男を演じたジェントルさんがのっかると、またもスルーして話を続けて、ジェントルさん自ら「あ、僕のことは流してください」と自虐。青木さんにも「大変なことになりましたね」と言われてしまい、タジタジの山田さんは「作品の中ではこんなにオドオドしてないので安心して観てください」と苦笑していました。
MCが「青木くんは毎回バディを組んでいる感じですけど」と話題を変えると「毎回バディを組んでるのに、今、目が合った瞬間お辞儀しましたからね(笑)。どういうことやねん!もう慣れたでしょ」と青木さんもいじりモードに。
それに対して、山田さんは「慣れたけど、今回は逆に会話が少なくなったかも。それでも現場で自然とセリフが出てきて、やりとりをしてる中で『あ、バディだ!』と。長く続けてきていい点だなと思いました」と話すと、「僕はボケる気はないですよ」と笑いながら、青木さんも「アドリブなんかもすごく出せるようになってきて、2人のバディ感というか、やりやすくて楽しかったですね」とシリーズを重ねた仲を感じさせていました。
元木監督とは初めての作品になる青木さんは「須藤にさらに闇金業者の色をつけてくれたなと。4、5でだいぶ違ってますよ」とキャラクターの成長も語ります。
対して「僕も『闇金ドッグス』は初めてだったので。須藤司はもっと狡猾な感じなのかなと思っていたけど、バディ感も落ち着いていて、非常によく動いていただいたので、4、5では非常に闇金の感じをつかんでいるなと思いました」と監督も返していました。
–{現場でも兄貴分だった升さんは舞台挨拶でも注目の的に}–
升さんの指に意味深な包帯が…?
シリーズの色が出来上がってきている中で、シリーズ初登場となった升さん。現場の雰囲気を尋ねられると「忠臣の過去、歴史に厚みが出てくるポイントになる役だったので、非常に大事に作らせていただきました。かつての兄貴分との葛藤という部分でも現場でかなりシビアに戦わせてもらって、すごく一緒に作った!という感じだったよね。その辺りを見ていただけると嬉しいです」と話します。
山田さんが「ほぼ目だけで会話するシーンもあって」と付け加えると、「かなり長い時間だったよね。ちょっと一瞬惚れそうになりました」と升さんがおどける一幕も。
また、この日、指に包帯を巻いて登場した升さんに「その右手は…」とMCが尋ねると、「歌舞伎町でちょっと…」と意味深な回答を。慌てて山田さんが「いや、本当はどうしたんですか!?」と聞くと「草野球で剥離骨折しちゃった!」と真相を明かし、会場が笑いに包まれました。
訳ありな女性を演じた紅一点の高橋ユウさんも、「いろんなものを背負ってる人なのでどう演じるか考えたんですが、プランとかはなくただ升さんの目を見ようと。現場で生きれたなと思います。」と豊田さんとの共演を振り返っていました。
R15指定もされている今作。監督は「僕らのスローガンとしては、ちょっと衝撃的なところもあるけど、逃げずにやろう、みたいなところはあった。ど直球でやりました。なんのことかわからないでしょう!見ていただいたらわかります」と語ると、「山田、あのセリフやらなくて大丈夫?スローガン!現場でみんな言ってたやん!」と変化球な振りでパスします。
「え?アレですか!?」とアタフタしていた山田さんですが、映画の中に出てくる名ゼリフを代表して発表。「僕はこの舞台挨拶に3つの”き”を持ってきました!本気!やる気!僕、裕貴!」すると、すかさず「僕、青木!」と青木さんも乱入!「おぉ、バディ!!」と笑顔でハイタッチする二人でした。
最後に山田さんが「新作をやるよ、と聞くたびに、続けていかなきゃいけない作品だな、と思っています。お金が絡んでることって身近だし、リアルに感じられるものだと思うので、観ていただけたら、こういうことが起こりうるかもしれないって思うことがたくさんあります。愛も描かれ、この世の中のいろんな問題が描かれていて、自分がどれだけ幸せか感じられる作品です。今回を楽しんでいただいて、パート5も観ていただけたら嬉しいです」と、今作&続篇をアピールして舞台挨拶は幕を閉じました。
映画『闇金ドックス4』はシネマート新宿ほかにて公開中。パート5は、2017年1月14日よりシネマート新宿ほかで公開となります。
(取材・文:大谷和美)