はじめましての方もそうでない方もこんにちは。
八雲ふみねです。
すっかり秋めいてきましたね。
…というコトで。
八雲ふみねの What a Fantastics! ~映画にまつわるアレコレ~ vol.76
今回は…。
八雲ふみねの夏の思い出と共に、オススメ映画をご紹介します。
–{人気落語家・立川志らくが語る、渥美清愛!}–
映画『男はつらいよ』シリーズを始め、今なお愛され続ける国民的映画俳優 渥美清さんが亡くなって、今年で20年。
9月1日、HMV&BOOKS TOKYOにて「立川志らくさんトークイベント~渥美清没後20年を迎えて~」を開催。
ゲストに人気落語家の立川志らくさんをお迎えし、八雲ふみねが司会を務めました。
熱烈な渥美清さんファンが集まった、今回のトークショー。
立川志らくさんがオススメする渥美清さんの出演シーンをお客様と一緒に会場のスクリーンで観ながら、その魅力に迫っていきます。
渥美清さんと言えば、やはり“寅さん”のイメージが強いですが、ほかにもたくさんの名作、名演を残してらっしゃいます。
そこで志らくさんには、『男はつらいよ』以外の出演作から2作品、『男はつらいよ』シリーズから2作品、合計4作品をセレクトしていただきました。
拝啓天皇陛下様
主人公が天皇陛下にカタカナで手紙を書くシーン。
キャラクターの純朴さが伝わってくる名シーンです。
この頃からすでに、渥美清さんに寅さんの面影が…。
キネマの天地
愛する娘の初主演映画を観ながら、息を引き取るシーン。
何気にキャスティングが『男はつらいよ』とカブっているのがミソ。
『男はつらいよ』では妹役の倍賞美津子さんに恋い焦がれる…なんて、寅さんファンにとってはニヤけてしまう設定ですよね〜。
男はつらいよ 寅次郎相合い傘(第15作)
マドンナは、浅丘ルリ子さん。
雨の中、相合い傘で歩く二人を俯瞰で捉えたとき「とらや」と書かれた傘がクルンと回るのが、寅さんとリリーさんのラブリーな心情を映し出しているようでステキです。
男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎(第32作)
マドンナは、竹下景子さん。
渥美清さんと竹下景子さんの名演もモチロンですが、それに寄り添う倍賞美津子さんの引きの芝居も素晴らしい!!
…なんてカンジでトークは盛り上がり、その度にお客さまも大爆笑。
出演作を観るたびに私たちに幸せを届けてくれる渥美清さんの俳優としての功績について、志らくさんはこんな風に語って下さいました。
「『男はつらいよ』に出ていなかったら、(渥美さんは)いろんなタイプの芝居をやって、違った形で日本を代表する役者になっていたはず。でもそれ以上に、寅さんを残してくれたことの方が大きい」。
そうですよね〜。
『男がつらいよ』シリーズがいまなお愛される理由は沢山あれど、その大きな要因はやはり、渥美清さんが寅さんを演じたことでしょうね。
寅さん愛に包まれた、ますます渥美清さんが大好きになってしまうディープなトークイベントでした。
さて、渥美清さん出演の映画が次々DVD化されています。
今年も『男はつらいよ』、そして渥美清さんにまつわる様々な催しが行われています。
6月には渥美さんの主演作『あいつばかりが何故もてる』が初のDVD 化。
また昨年、私も倍賞千恵子さんとのトークショーで参加させていただいた「寅さんサミット」が、今年も葛飾区柴又で11月26日、27日に開催!!
秋の夜長、毎晩一作ずつ渥美清さん関連作品をご覧になってはいかがでしょうか。
–{八雲ふみね ジャズの魅力にハマる!!}–
この夏は、音楽をテーマにした映画が多く公開されました。
どれも秀作ばかりで、音楽が人にもたらす幸せや活力に浸れるものばかり。
中でも、八雲ふみねのオススメは…。
ユーロスペースほか全国順次公開中の音楽ドキュメンタリー映画『ソング・オブ・ラホール』。
パキスタンの伝統音楽の楽器でJazzを演奏するベテラン音楽家たちが、ジャズの本場ニューヨークでビッグバンドと共演するまでの奇跡を描いています。
そのサッチャル・ジャズ・オーケストラが初来日し、東京JAZZに出演!
彼らの演奏をライブで堪能出来る絶好のチャンス!
…というコトで、私も足を運びました!!
9月2日から4日までのの3日間、東京国際フォーラム・ホールAと地上広場および東京・丸の内 COTTON CLUBにて開催された、国内最大級のジャズ・フェスティバル「第15回 東京JAZZ」。
地上広場の“the PLAZA”ステージは、誰もが本格的なジャズを気軽に楽しめるように、無料で行われる人気プログラム。
人気ミュージシャンたちによる迫力のライヴはもちろんのコト、会場を取り囲むように屋台が多数設置され、世界各国の料理に舌鼓を打ちながら1日中ジャズを堪能出来るんです。
サッチャル・ジャズ・オーケストラは、地上広場で行われる“the PLAZA”ステージにて、2日目のトリとして登場。
21:15からのライブスタートと遅い時間にもかかわらず、会場には大勢のファンが。
レジェンドたちの演奏を体感したい!!!
…という思いは、ジャズ好きなら一緒。
メンバーが登場するだけで、会場は大盛り上がり。
演奏が始まると、雨が降っているにもかかわらず、会場のボルテージはますますヒートアップ。
アンコール含め、6曲の演奏でしたが、特に「イパネマの娘」はサイコーでした。
そしてやはり、彼らの存在が注目されるきっかけとなった「テイク・ファイブ」には鳥肌が立ちました〜。
パキスタンの伝統楽器が奏でるグルーヴに心地よく身を委ね、ステキなジャズナイトを過ごしました。
実はこの日はもう一組、ご縁のあるバンドが出演していたんです。
それは、New Century Jazz Quintet with Jazz Campers。
サッチャル・ジャズ・アンサンプルと同じ日の夕方、“the PLAZA”ステージに出演しました。
彼らは、ジャズ・ミュージシャン育成プロジェクト「SEIKO Summer JAZZ Camp 2016」に参加していた、若いジャズ・ミュージシャンたち。
キャンプ最終日に開催されたガラコンサートにて司会を務めさせていただき、そのご縁で東京JAZZのライブにも応援に出かけました。
写真は「SEIKO Summer JAZZ Camp 2016」ガラコンサートでの様子。
演奏するのは、講師を務めていた、ジャズの本場・ニューヨークで活躍する New Century Jazz Quintet。
そしてこちらは、10代から20代前半のキャンプ参加者たちによるショータイムの様子。
全国から集まったキャンプ参加者約30人が5グループに分かれて、キャンプの成果を披露しました。
ジャズ・ミュージシャンを目指す若者にジャズの演奏技術や理論、音楽との向き合い方などを指導するジャズ・キャンプ。
わずか4日間のキャンプで、みんな大きく成長。
東京JAZZのステージでは、プロミュージシャン顔負けのグルーヴあふれる演奏で、観客を魅了しました。
いやぁ〜、映画っていいですね。
そして、音楽ってステキですよね〜 ♪♪
それではまた次回、お会いしましょう。
お相手は、八雲ふみねでした。
拝啓天皇陛下様
価格:2,800円+税
発売・販売元:松竹
©1963 松竹株式会社
キネマの天地
価格:2,800円+税
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第15作 男はつらいよ 寅次郎相合い傘
価格:1,800円+税
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<あの頃映画 松竹DVDコレクション>あいつばかりが何故もてる
価格:2,800円+税
発売・販売元:松竹
©1962松竹株式会社
ソング・オブ・ラホール
2016年8月13日から渋谷ユーロスペースほか全国順次公開
監督・製作:シャルミーン・ウベード=チナーイ、アンディ・ショーケン
出演・音楽:サッチャル・ジャズ・アンサンブル、ジャズ・アット・リンカーンセンターwithウィントン・マルサリス ほか
©2015 Ravi Films, LLC
八雲ふみね fumine yakumo
大阪市出身。映画コメンテーター・エッセイスト。
映画に特化した番組を中心に、レギュラーパーソナリティ経験多数。
機転の利いたテンポあるトークが好評で、映画関連イベントを中心に司会者としてもおなじみ。
「シネマズ by 松竹」では、ティーチイン試写会シリーズのナビゲーターも務めている。