はじめましての方もそうでない方もこんにちは。
八雲ふみねです。
先日開催された「KING AMUSEMENT CREATIVE CONVENTION」で司会を務めさせていただきました。
アニメ関連の映像・音楽や声優・アニソンア ーティストといった事業を手がけ、アニメビジネスの更なる拡大強化を目的とした、
キングレコードの新部署「キング・アミューズメント・クリエイティブ本部」。
関係者約700名が招待されたコンベンションでは、現在放送中のTVアニメ「うたわれるもの偽りの仮面」「亜人」「昭和元禄落語 心中」や、4 月より放送の「ニンジャスレイヤー フロムアニメイション」「坂本ですが?」に加え、更に夏以降のラインナップ映像も特別にお目見え。
そしてコンベンション後半では所属アーティストの中から、林原めぐみさん、水樹奈々さん、angelaさん、宮野真守さん、 ゆいかおりさん、上坂すみれさん、小倉唯さん、水瀬いのりさんが次々登場し、熱気溢れるパフォーマンスを披露。
さらに、新加入した蒼井翔太さんも登壇し、ステージに華をそえました。
私もこれまで『亜人』の初日舞台挨拶や『シドニア』×『楽園追放』トークイベントなど、日頃からお世話になっているキング・アミューズメント・クリエイティブ本部。
これからの作品群も楽しみです!
…というコトで。
八雲ふみねの What a Fantastics! ~映画にまつわるアレコレ~ vol.56
今回は…。
初主演女優にサプライズを仕掛けろ!?
…をテーマに、お届けします!
初日舞台挨拶をはじめとする映画イベントでは、時折、登壇者には一切口外せずにサプライズ演出を仕掛けることがあります。
私が司会を務めた中で特に印象に残っているものと言えば…。
『愛を積む人』初日舞台挨拶で、主演・佐藤浩市さんの奥様から浩市さんへのお手紙。
突然の出来事に驚く浩市さんも手紙を代読する樋口可南子さんも、涙々。
感動的なシーンとなりました。
また『わが母の記』大ヒット舞台挨拶では、「母の日」にちなんで役所広司さん演じる主人公の母親を演じた樹木希林さんに、カーネーションで作成した巨大な似顔絵をプレゼント。
さらに義理の息子で俳優の本木雅弘さんがサプライズ登場し、いつも飄々とした樹木さんをおおいに驚かせました。
そんなサプライズ演出を、初主演女優たちに、立て続けに仕掛けることになった八雲ふみね。
果たして、成功か否か…。
いやいや、失敗なんてあり得ません。
成功させることだけが、課せられた至上命題!
そんな緊迫感に包まれた舞台裏の様子をお届けします。
–{ミッションその1:橋本環奈を号泣させろ!}–
3月5日に公開初日を迎えた『セーラー服と機関銃 卒業』。
1981年に薬師丸ひろ子主演で映画化され、社会現象となった赤川次郎原作「セーラー服と機関銃」の続編を、アイドルグループ Rev. from DVLの橋本環奈をヒロインに迎えて映画化されました。
角川シネマ新宿で行われた『セーラー服と機関銃 卒業』初日舞台挨拶では、主演の橋本環奈さんのご両親からいただいた手紙を読み上げることに。
サプライズ演出なので、橋本さんはじめ登壇者の皆さんはもちろんご存知ありません。
さぁ、いざ本番!
この日の登壇者は、橋本環奈さん、長谷川博己さん、大野拓朗さん、宇野祥平さん、武田鉄矢さん、前田弘二監督。
初日に足を運んでくださったお客様へ感謝を伝えつつ、上映後ということで「今だから話せる製作秘話」で大盛り上がり。
公開初日を持って“星泉組長”役を卒業する橋本さんに、武田鉄矢さんが「贈る言葉」を語るひと幕も。
そんな中、いよいよサプライズ決行!
「実は、環奈さんのご両親からお手紙を預かってます」
…と、私が告げると。
「こういうコトは事前に教えてくれるものじゃないんですか???」
…と、動揺が隠せない橋本さん。
事前にお伝えしたら、“サプライズ”じゃないですよ〜。
手紙には、初主演のプレッシャーに負けずに撮影に挑む女優・橋本環奈の姿や、
ご両親だからこそ知る橋本さんの心の内が克明に記されており、それはそれは感動的な内容で…。
いつもは明るく気丈な橋本さんも、思わずウルウル。
そんな中、橋本さん以上に俯いて涙をこらえているようにお見受けしたのが、同じステージに並ぶ男性陣。
親の思いは世代を超えて胸を打つものなんだなぁ〜と、改めて感じた瞬間でした。
–{ミッションその2:サプライズ成功も、板野友美プチ切れ!?}–
続いては、4月2日から公開となる『のぞきめ』完成披露上映会から。
窓やカーテンなどのわずかな隙間から不気味な視線を投げかける怪異、“のぞきめ”の恐怖を描いた本作。
これが初主演となる板野友美さんはじめ、白石隼也さん、入来茉里さん、玉城裕規さん、石井心愛さん、三木康一郎監督が撮影時を振り返りながら楽しくトークしている最中、
突然、会場が停電。
再び照明が付くと、サプライズゲストの“のぞきめちゃん”がステージ上に現れて、板野さんをジッと見つけている…というホラー映画ならではのサプライズ。
板野友美さんと言えば、「これまでホラー映画を見たことがない」と舞台挨拶で告白していたほどの怖がりさん。
会場が真っ暗になると
「本当に嫌なんですけど! こういうことがあるなら先に教えてってマネージャーさんに言ったのに!!!」
…と、暗闇の中で叫び続ける板野さん。
これにはお客様も大爆笑!
そして、再び明るくなった会場に佇む“のぞきめちゃん”の姿に悲鳴をあげて、隣に立つ入来さんの陰に。
突然襲いかかった恐怖から、ようやく立ち直った板野さん。
「こういうサプライズ、ホントにいらないっ!!!」
…と、ご立腹?!のご様子。
苦笑いを浮かべる、ともちんもキュートでした♪
実はこのサプライズ演出、“のぞきめちゃん”の特殊メイクを施した子役さんは、お客様が会場に入る前からこっそりスタンバイするなど、準備にも時間がかかったんですよ。
凝った演出のサプライズ大成功に、スタッフのみなさん共々、八雲的にもガッツポーズ!でした。
–{ミッションその3:これってドッキリですか???}–
最後は4月9日から公開となる『女子高』完成披露イベントから。
本作は高校時代を共に過ごした仲良し女子6人組が、母校で開いた同窓会で7年ぶりに再会し、事件に巻き込まれていくミステリーサスペンス。
上映前の舞台挨拶に、峯岸みなみさん、高田里穂さん、泉はるさん、中山絵梨奈さん、北山詩織さん、寒川綾奈さん、潮美華さん、冨手麻妙さん、山本浩貴監督が登壇しました。
いよいよ初主演映画をお披露目。
いまの気持ちを峯岸さんに尋ねると…。
「ようやく少しずつ実感がわいてきたというか…。初めてお話をいただいた時は、ドッキリではないかと疑っていたので」と、まさかの発言。
いやいや、ここまできて「ドッキリ」なんてないですよ。
サプライズ演出なんて仕掛けてませんよ〜。
…と、私が繰り返しお伝えするも。
「まだ公開日は先なので、最後まで油断できない」とか、
「今日もちょっと足場を気にしつつ(笑。さすがに映画館の床は抜けません…)」とか、
「(共演者を見渡しながら)みんな女優さんなんでね〜。笑顔でいるけど、仕掛人かも」とか、
必要以上に慎重な面持ちの峯岸さん。
そんな発言を繰り返すたびに、客席は爆笑の渦に。
実は、初主演の話を聞いた時に「ドッキリだと思った」と俳優さん&女優さんがコメントするのは、よくある話なんですよ。
しかしそれ以上に、「石橋を叩いても渡らない」ほど警戒心をあらわにして客席を大爆笑へと導くのは、さすが峯岸さん!
…なひと幕でした。
イベントでのサプライズ演出はMCの立場としては緊張感が増しますが、俳優さんたちの素の表情が垣間見れる、ある意味、貴重な場。
…と言っても、毎回毎回、サプライズを仕掛けているワケではないですよ〜。
登壇者の皆様、どうぞお手柔らかに、これからも宜しくお願いいたします。
それではまた次回、お会いしましょう。
お相手は、八雲ふみねでした。
セーラー服と機関銃 卒業
超絶カ・イ・カ・ン上映中
監督:前田弘二
原作:赤川次郎
出演:橋本環奈、長谷川博己、安藤政信、大野拓朗、宇野祥平、武田鉄矢 ほか
©2016「セーラー服と機関銃 卒業」製作委員会
のぞきめ
2016年4月2日から新宿バルト9、角川シネマ新宿ほか全国ロードショー
監督:三木康一郎
出演:板野友美、白石隼也、入来茉里、東ちづる、玉城裕規、石井心愛、吉田鋼太郎 ほか
©2016「のぞきめ」製作委員会
女子高
2016年4月9日からシネマート新宿ほか全国ロードショー
監督:山本浩貴
出演:峯岸みなみ、高田里穂、泉はる、中山絵梨奈、北山詩織、寒川綾奈、潮美華、冨手麻妙 ほか
©映画「女子高」製作委員会
八雲ふみね fumine yakumo
大阪市出身。映画コメンテーター・エッセイスト。
映画に特化した番組を中心に、レギュラーパーソナリティ経験多数。
機転の利いたテンポあるトークが好評で、映画関連イベントを中心に司会者としてもおなじみ。
「シネマズ by 松竹」では、ティーチイン試写会シリーズのナビゲーターも務めている。