シネマズ公式ライターの田下愛です。
さる11月7日(土)11月8日(日)の二日間、葛飾区・柴又で開催された「寅さんサミット」。
日本映画を代表する名作『男はつらいよ』シリーズの中に登場した地域をつなぎ、“フーテンの寅”こと寅さんが愛した懐かしい景色を後世に伝えていくことを目的に開催されたこのイベントですが、二日目に行われたトークセッション「『男はつらいよ』女子的楽しみ方」では、寅さんの妹・さくらを演じた女優の倍賞千恵子さんをゲストに迎え、そして、筆者も寅さん好き女子の一人として登壇させていただきました!
さくらさんのファッションの秘密とは?「おでこが出ていないとだめ」
シネマズの『八雲ふみねの What a Fantastics! ~映画にまつわるアレコレ~』でおなじみの映画コメンテーター・八雲ふみねさんの司会で、トークセッションはスタート。
『男はつらいよ』好き主婦の染谷亜記子さん、『男はつらいよ』好きOLの長谷部和美さん、そして筆者の女子三名から、倍賞さんに質問をさせていただきました。
『男はつらいよ』シリーズをとおして、ファッションやヘアスタイルが基本変わることがなかったさくらさん。それを倍賞さんご自身で変えてみたいと思うことはあったのか?という質問に、倍賞さんから「ありました」との答えが!
おでこを出したまとめ髪がトレードマークのさくらさんですが、あるとき、倍賞さんは前髪の感じを変えていったそうです。ところが、それを見た山田洋次監督から「さくらさんは、おでこが出ていないとだめ」と言われてしまったとのこと。
また、さくらさんといえば、前かけをつけている姿も印象的ですが、「いまだに前かけをしていないと落ち着かないときがある」とも語ってくれた倍賞さんでした。
–{倍賞千恵子さんがマドンナを演じるなら?}–
『男はつらいよ』で倍賞千恵子さんがマドンナを演じるなら?
『男はつらいよ』は、毎回マドンナが登場し、渥美清さん演じる寅さんが惚れこむも結局は振られてしまうのがお約束。もしも、倍賞さんがこのマドンナを演じるなら、どんな女性を演じてみたいですか?という質問もあがりました。
これに対して倍賞さんが希望したのは、従来のマドンナとは違う、自分のほうから寅さんを慕う女性。
寅さんが好きで、邪険にされてもずっとあとをついていって、そして、「寅さんに振られちゃう」というそんな異例中の異例ともいえるマドンナをやってみたいとおっしゃった倍賞さん。うーん、これはちょっと見てみたかった! 万一、実現していたら、渥美清さんと倍賞さんで、とても素敵なカップルになったのではと思います。
最後は、花束の贈呈。葛飾区観光協会・会長の齊藤勝治さんとともに。
渥美清さんが亡くなられてからしばらく『男はつらいよ』の映像を見ることができなかったということも語られていた倍賞さんですが、話しながら、「おにいちゃん」と口にされたとき、それが、映画でさくらさんが寅さんを呼ぶときのあのままだったことがとても印象的でした。
『男はつらいよ』シリーズで、いつも寅さんが帰ってくる故郷・東京の葛飾柴又で今年初めて行われた「寅さんサミット」。
今回、トークセッションで倍賞千恵子さんからお話をうかがって、映画を見ながら、さくらさんやマドンナたちのファッションや部屋、ライフスタイルなどを女子的視線でチェックするなんていうのもおもしろそうだなと筆者は感じました。
女子的『男はつらいよ』の楽しみ方はまだまだ広がっていきそうです!
(文:田下愛)
「寅さんサミット」公式HP
http://torasan-summit.jp/
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