もうじき開幕!第28回東京国際映画祭で注目したい2つの企画

映画コラム

アジアを代表する国際映画祭である第28回東京国際映画祭が、いよいよ今週の2015年10月22日(木)~31日(土)にかけて開催されます。今回、シネマズ by 松竹でも取材チームを組んで、現地のレポートをたくさんお届けする予定です。

今回の記事では、注目しておきたい2つの特集についてご紹介します。その2つとは『追悼特集「高倉健と生きた時代」』と『日本のいちばん怖い夜~Jホラー降臨』。シネマズ by 「松竹」なんですから、松竹映画を贔屓しても怒られないでしょう。

追悼特集「高倉健と生きた時代」の見どころ

高倉 健さん

名優・高倉健さん没後1年を前に、初期の任侠物から円熟期の文芸作まで厳選された作品を上映するプログラムです。上映される映像は、すべてDCP(デジタルシネマパッケージ)化し、公開当時の鮮明な映像で健さんの演技を味わうことができます。東映4作、松竹2作、東宝2作、角川2作の配給会社の壁を超えてのDCP化プロジェクトは、改めて俳優・高倉健の魅力を若い人たちに伝えたいという熱意が可能にしたのでしょう。

テレビモニターではなく、映画館の大スクリーンだからこそわかる微妙な演技や表情。全10作、すべて英語字幕入りで上映されますので、日本に観光に来ている外国人旅行者でも楽しむことができます。

上映される10本はこちら。

・日本侠客伝
・網走番外地
・昭和残侠伝 唐獅子牡丹
・君よ憤怒の河を渉れ
・幸福の黄色いハンカチ
・野性の証明
・遙かなる山の呼び声
・駅 STATION
・鉄道員(ぽっぽや)
・単騎、千里を走る。
チケット購入URL:http://2015.tiff-jp.net/ja/lineup/list.php?category=m=12

また、25日26日は倍賞千恵子さん、中野良子さんの舞台挨拶も予定されています。

倍賞千恵子 舞台挨拶:『遙かなる山の呼び声』
日時:10月25日(日)13:20
場所:TOHOシネマズ 新宿
チケット購入URL:http://2015.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=251

中野良子 舞台挨拶:『野性の証明』
日時:10月26日(月)14:00
場所:TOHOシネマズ 新宿
チケット購入URL:http://2015.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=249

※登壇ゲストはすべて予定です。変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。

何度も何度も書きますが、今後、高倉健さんの演技を公開当時の画質で、映画館の大スクリーンで味わえる機会は決して多くないでしょうから、健さんファンはもちろん、映画ファン、俳優や映画に関わる職業を目指している人はぜひ映画館に足を運んでみてください。

–{日本のいちばん怖い夜~Jホラー降臨}–

日本のいちばん怖い夜~Jホラー降臨の見どころ

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『劇場霊』: (C)2015「劇場霊」製作委員会

ホラーファンには忘れられない夜になることでしょう。10月28日(水)、19時30分からオールナイトで『劇場霊』『女優霊』『CURE キュア』『呪怨 劇場版』という、日本を代表するホラー、サスペンス映画を4本上映する企画です。

また、映画の上映だけでなく、映画『劇場霊』舞台挨拶、トークイベント、そして新宿ピカデリーを一夜限りのお化け屋敷にしてしまい、恐怖体験が味わえるという盛りだくさんの内容になっています。

『劇場霊』舞台挨拶には中田秀夫監督、島崎遥香さん、足立梨花さん、町田啓太さんが登壇予定、トークイベントには、劇場霊の中田秀夫監督、呪怨の清水崇監督、脚本家の高橋洋さん(司会)が登壇予定になっています。
※登壇ゲストはすべて予定です。変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。

一夜限りのお化け屋敷のプロデューサーは五味弘文氏。映画館でのお化け屋敷は国内初で、広い、真っ暗な、閉ざされた空間である映画館でどのような恐怖を味わえるのか。それは参加者だけのお楽しみです。新宿ピカデリーの大スクリーンで、日本最高峰のホラー体験ができるのはこの一夜だけです。

なお、お化けのコスプレをしてくると、当日会場にてポップコーンと清めの塩がプレゼントされるとのことです。ハロウィンも近いことですし、自慢のコスプレでホラー空間を演出してみてはいかがでしょうか。

ちなみにチケット代金はオールナイト通しで3,996円。4,000円支払って、4円のお釣り、四のお釣り、死のお釣りだと担当者が言ったとか言わないとか。

日本のいちばん怖い夜~Jホラー降臨
日時:10月28日(水)19:30開映
場所:新宿ピカデリー
チケット購入URL:http://2015.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=325

他にも魅力的な企画や特集が盛りだくさんの東京国際映画祭

東京国際映画祭は毎回、数多くの部門や特集が揃っています。今年のラインナップは以下になります。

・コンペティション
・アジアの未来
・日本映画スプラッシュ
・特別招待作品
・パノラマ
・ワールド・フォーカス
・国際交流基金アジアセンターpresents「CROSSCUT ASIA #02 熱風!フィリピン」
・―ブリランテ・メンドーサの世界
・Japan Now
・日本映画クラシックス
・第28回東京国際映画祭プレゼンツ 歌舞伎座 スペシャルナイト
・寺山修司生誕80年 TERAYAMA FILMS
・追悼特集「高倉健と生きた時代」
・ガンダムとその世界
・生誕100年 オーソン・ウェルズ ── 天才の発見
・日本のいちばん怖い夜~Jホラー降臨

今回ご紹介した2つの特集以外にも、魅力的な企画ばかりですので、この映画週間を一緒に楽しみましょう!

(文/染谷昌利)