2015年11月7日(土)より公開となる映画『グラスホッパー』の完成披露試写会が、昨日9月29日に東京・丸の内ピカデリーで行われ、主演の生田斗真をはじめとした主要キャストならびに、瀧本智行監督が舞台挨拶に登壇した。
伊坂幸太郎原作のベストセラー小説の映画化作品
映画『グラスホッパー』は、婚約者を殺された中学校教師が、事件の真相を追い求め裏社会に身を投じていくサスペンスストーリー。伊坂幸太郎原作の同名小説の映画化作品で、復讐を誓う主人公・鈴木を生田斗真がつとめる。メガホンを握るのはは瀧本智行監督。
本作の合わせて緑をテーマにコーディネートしてきた登壇者たちの中、生田斗真は「今日は緑をテーマとのことだったのですが、僕だけ緑が強すぎてほぼバッタみたいなことになっております」と恥ずかしそうに挨拶をした。
本作の重要な役どころとなるナイフ使いの殺し屋・蝉を演じた山田涼介は、本作が初の映画出演作となることにふれ「このグラスホッパーは僕にとって、映画初撮影映画になりましたので、みなさんに楽しんでいただけるようにと頑張りました」とコメント。
謎の主婦・すみれを演じた麻生久美子は「謎の主婦っていう紹介のされ方をすると何かあるんだろうなって思われると思うんですけど、こんなに舞台挨拶で言えることがない、悩んでしまう役どころは初めてです。きっとその意味はみなさんご覧になっていただけると分かって頂けると思います。感想をお伝えすると、本当にスピード間のある映像とお話でアクションもとってもかっこよかったです」と完成した本作を観た感想を述べた。
裏社会のヤンキーセレブ・比与子を演じた菜々緒は、“ヤンキーセレブ”との肩書についてふれ「ヤンキーセレブってことで、今笑いが起きましたけど、みなさんが観た予告映像と同じものを出演者のみんなとみたんですけど、やっぱり笑いが起きましたね。なんでしょうね、このヤンキーセレブっていう響き。なんかくすって笑っちゃいますよね」と恥ずかしそうに挨拶を行った。
–{先輩という名の風を…}–
瀧本智行監督は「この映画は、去年の夏から10月にかけて撮った1年くらい前の映画になるんですが、本当に壇上にいるような個性的で魅力的な素晴らしいキャストと一緒に仕事ができたことが、僕にとって幸運で幸福な時間でした。アクションもあり、サスペンスもあり、ラブストーリーもあり、エンターテイメントの様々な要素をギュッと詰め込んだ映画です。いろんなカタチで楽しんでいただけたらしあわせです。よろしくお願いいたします」と挨拶を行うと、会場からは割れんばかりの拍手が巻き起こった。
瀧本監督とは映画『脳男』につづいてのタッグとなることについて生田斗真は「脳男っていう作品で滝本さんとご一緒させていただいて、その時は本当にものすごい強い男の役をやらせていただきました。その撮影が終わった頃に「今度は真逆の生田斗真を今度は撮ってみたいな」と瀧本監督に言われて、すごく嬉しかったんですが、まさかこんなに早く瀧本監督の作品に参加させていただけると思ってなくてすごく嬉しかったのを覚えています」と語った。
さらに「僕が通っていた高校の同級生にいつも眼鏡が曇っている人がいたんです。眼鏡曇っているって冴えなくていいなって思って、小道具の眼鏡にずっと朝から指紋をつけ続けるってことをしていました。細かく観ていただければずっと眼鏡が曇っているので、チェックしてみてください」と役作りにおけるこだわりを明かした。
映画初出演のことに関して改めてMCに聞かれた山田涼介は「大先輩の斗真くんがいるってことがまず緊張したんですけど、ほとんど撮影が一緒じゃなくて、ちょっとホッとしました。緊張しなくて済むなって」と語ると、生田斗真も「僕自身、自分の映画に後輩が出るって初めてだったので、僕自身もちょっと普段とは違うような感覚がありましたね」とお互い緊張したとのエピソードを語る。
また、何か先輩たちからアドバイスがあったのかとの質問に山田涼介は「アドバイスとかっていうものは無かったですけど、斗真くんがこの撮影に入る前に、メールをくださいまして「この映画はお前にかかっている」と、大きなプレッシャーはいただきました」と語り、生田斗真が「先輩という名の風を吹かせてみました」とジョークを飛ばすと、村上淳が「そうやって芽を摘むんだね。なるほど」とツッコミを入れ、会場からは笑いが巻き起こった。
本作の映像化に関する難しさについて、MCから聞かれた瀧本智行監督は「正直、台本もシナリオも、脚本家の青島さんと十何稿も直しをやって、また元に戻ったりってこともたくさんありました。また、現場でもそれぞれ、3つの視点で物語が進んでいくんですけど、その強弱などが、それぞれ個性的なキャラクターが際立つことと同時に全体に調和の取れた作品に仕上げるってことがすごく難しかったですね」と本作における苦労を語った。
–{この映画は山田にかかってる}–
眼力でターゲットを自殺に追い込むという特殊な殺し屋を演じた浅野忠信は「殺し屋の役をやってきたことはあるんですが、自分の手を使わずにして人を殺すっていう役は初めてだったんで、とっても面白かったですね」と自身の役についての感想を述べ、アクションシーンについてMCから質問がおよぶと「アクションシーンに関しては僕よりも山田さんがすごくて、僕はもうそれについていくのが精一杯でした」と山田涼介のアクションを絶賛する場面も。
山田涼介演じる蝉の相棒役・岩西を演じた村上淳は「まず脚本を読ませていただいて、山田くんのやる蝉と関係をしっかり築ければと思ってました。リハで山田くんと初めてお会いして「いける」と。完成を観て、すごいっすよ、山田くん」と本作への自信をみせる。
また、山田涼介は村上淳に関して「自然にやられてるんで、気づかない人も多いと思うんですけど、アドリブが結構色んな所で随所にやってきてくださったんで、本当に相棒としてというか、仲良い感じができました。それのおかげでできたんじゃないかなと思います」と語ると、村上淳も「山田くんの集中力が一切途切れないんです」とほめ返し、映画内での息のあった様子を垣間見せた。
本作で押し屋という殺し屋役を演じた吉岡秀隆は、役作りについてどんな工夫をされたかとの質問に「特に人を殺したこともないし、殺し屋の知り合いもいないんでなんとなくです笑」と語ると会場は笑いの渦が巻き起こった。
ドラマ『北の国から』シリーズの大ファンだったという生田斗真は「吉岡さんと現場でいろんな話をさせてもらってたんですけど、失礼だなと思ってずっと言わなかったんです。子どもの頃から吉岡さんすごく好きで、たまにドラマの話とか映画の話とかしていると「むかし邦さんがさ…」って聴いて、田中邦衛さんを「邦さんって言うんだー!」って興奮してました。嬉しかったです。言われまくってるだろうから、失礼になるだろうなって思って言わなかったんですけど、言ってしまいました」と語った。
舞台挨拶の最後、生田斗真は「この作品は本当に早くみなさんに観て欲しいと思っていた自信作です。ここからとんでもない事件に巻き込まれますけど、心を落ち着かせて最後まで楽しんで欲しいと思っております。みなさん1人1人が初めてのお客さんなので、この映画は“山田”とみなさんにかかってます。お願いします。本日はどうもありがとうございました」と、最後に山田涼介へのプレッシャーというジョークを交えると会場からはさらに笑いがおき、舞台挨拶は大きな拍手の中終了となった。
生田斗真ほか、主要キャストならびに瀧本智行監督全員が自信を見せた、“最強”巻き込まれ型エンタテイメント作品、映画『グラスホッパー』は2015年11月7日より全国ロードショー。
映画『グラスホッパー』公式サイト
http://grasshopper-movie.jp/
(取材・文/黒宮丈治)
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