はじましての方もそうでない方もこんにちは。
33!
ゾロ目です。
八雲ふみねです。
…というワケで。
八雲ふみねの What a Fantastics! ~映画にまつわるアレコレ~ vol.33
今回は…。
『ポプラの秋』特別試写会 舞台挨拶の模様をお届けします。
大好きな父親を突然亡くし、母と一緒にポプラ荘へと引っ越してきた少女・千秋。
悲しみを抱える少女に大家のおばあさんが、不思議なことを口にする。
「自分は、亡くなった人に手紙を届けることが出来る」。
そのおばあさんの言葉を信じた千秋は、天国の父に手紙を書き、おばあさんに託す…。
原作は、「夏の庭 The Friends」「岸辺の旅」などで知られる湯本香樹実による同名小説。
1997年に発表されて以来、アジアのみならず、アメリカ、ヨーロッパなど世界10カ国で翻訳・出版され、言葉や文化の壁を越えて愛され続けている小説が、いよいよ待望の映画化となりました。
傷付いた心を持つ繊細な少女・千秋を演じるのは、女優としてだけではなくフィギュアスケートでもその才能を開花させる本田望結。
千秋と心を通わせるポプラ荘の大家のおばあさんを演じるのは、映画出演100本以上のベテラン女優、中村玉緒。
日本の観光地を格付けした「ミシュラン・グリーンガイド・ジャパン」で最高ランクの三ツ星を獲得した飛騨高山を舞台に、「死んだ人への手紙」がつなぐ、感動のストーリーが展開されます。
本作の劇場公開に先駆けて行われた特別試写会の上映前に舞台挨拶を行い、主演の本田望結さん、大森研一監督が登壇しました。
本作が初主演となる、本田望結さん。
劇中ではちょっぴり大人になったピュアな表情で、千秋の揺れ動く心を表現しています。
ミユちゃん。
…と呼ぶのが恐れ多いほど、堂々とした主演ぶり。
しかし舞台挨拶に立つ姿は、変わらずキュート。
この日も「望結ちゃんスマイル」でお客様を虜にしてましたよ。
メガホンを取った、大森研一監督。
監督自身、惚れ込んだ原作の映画化。
それだけに、感慨もひとしおといったトコロでしょうか。
劇場公開に先駆け、モントリオール世界映画祭や上海国際映画祭でも上映された本作。
今年6月に開催された第18回上海国際映画祭には、望結ちゃんと大森監督も参加。
そのときに披露した中国語でのスピーチを、望結ちゃんが再現してくれました。
「こうやって見て頂けてすごく嬉しいです。今回はすごくドキドキしていますが、楽しみにしていました。本当にこの場にいられるのが幸せです」と、流暢な中国語に、お客様は拍手喝采!
笑顔の望結ちゃんの隣で、「ね、スゴイでしょ?!」と、何故か我がコトのように胸を張る大森監督。
望結ちゃんと大森監督放つ穏やかな空気に、お客様も自然と笑顔に…。
ここでもうお一方、音楽を担当した清塚信也さんが登場。
「神秘的なシーンが多くて、独特な感覚がある映画。それを音楽でも出せればと…」と、サウンド面からの本作の魅力を語って下さいました。
さらにこの日は、舞台挨拶に出席がかなわなかった中村玉緒さんが書いた手紙も披露されました。
–{中村玉緒さんの「手紙」の相手とは…。}–
望結ちゃんが代読した玉緒さんの手紙はなんと…。
天国にいる愛する旦那さま、勝新太郎さんに宛てたもの。
勝新太郎さま
「ポプラの秋」という映画で、天国に手紙を届けられるという大家さんを演じたために、
玉緒さんだったら、天国の勝さんにどんな手紙を書きますか?
…と、よく聞かれます。
二人で船旅をゆっくりしたかったと思います。
あと、ハリウッド映画に進出させてあげたかったと、いま海外で活躍されている方たちを見るたびに思います。
玉緒
撮影の合間、大森監督や望結ちゃんに、勝さんの思い出を話してらっしゃった玉緒さん。
亡き夫を想う玉緒さんのハートに触れたかのような望結ちゃんの代読で、会場は温かい雰囲気に包まれました。
メールやLINEも便利だけど、相手を想ってしたためる手紙の持つ温もりが伝わってくる映画です。
『ポプラの秋』は2015年9月19日からシネスイッチ銀座ほか、全国ロードショーです。
それではまた次回、お会いしましょう。
お相手は、八雲ふみねでした。
ポプラの秋
2015年9月19日からシネスイッチ銀座ほか全国ロードショー
監督:大森研一
原作:湯本香樹実「ポプラの秋」(新潮文庫刊)
出演:本田望結、中村玉緒、大塚寧々、村川絵梨、藤田朋子、宮川一朗太 ほか
©2015「ポプラの秋」製作委員会
八雲ふみね fumine yakumo
大阪市出身。映画コメンテーター・エッセイスト。
映画に特化した番組を中心に、レギュラーパーソナリティ経験多数。
機転の利いたテンポあるトークが好評で、映画関連イベントを中心に司会者としてもおなじみ。
「シネマズ by 松竹」では、ティーチイン試写会シリーズのナビゲーターも務めている。