江口洋介・本木雅弘がヘリコプターで登場!『天空の蜂』記者会見

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クライシス・サスペンス超大作、映画『天空の蜂』9月12日(土)全国公開を先駆けて、主演である江口洋介、本木雅弘、堤幸彦監督が、神戸にあるヒラタ学園神戸エアセンターでの記者会見イベントに登場した。

0823『天空の蜂』ヘリイベント③

ヘリで登場!劇中を思わせる迫力

会見開始時に江口・本木はヘリからレッドカーペットへ颯爽と登場する豪華なパフォーマンスがあり、集まった100人の大歓声を受けた。

0823『天空の蜂』ヘリイベント④

堤監督も加わり、格納庫内に移動して記者会見を実施した。

「撮影を思い出しました。」迫力の上空シーン

ヘリコプターからの登場を振り返って、「撮影を思い出しました。」と語るのは、主演の江口洋介。
「撮影の方ではヘリから乗り出しているシーンがありまして、ものすごいアクションなんです。かなり緊張していたのを思い出しました。今日はそのヘリに乗って、再現していただいて、ありがとうございます。本当にスーパーアクション映画になっているので、是非とも劇場のデカい画面でご覧ください!」と、撮影時の緊迫感を語った。

そして同じく本木雅弘は、「このような派手なセッティングをしていただいて光栄です。ありがとうございます。
実は、神戸にヘリで降り立ったのは31年ぶりになりまして。誰もご存じないかと思いますが、実は私は3人のグループをしていた頃にですね。」と切り出し、会場を沸かせた。
なんと本木は1984年の頃に、例の『3人グループ』の3周年記念イベントで、ヘリで全国七か所を廻るというイベントを行っていたそう。そこで江口が、「そのグループ知ってますよ!」と合いの手を入れ、笑いの絶えない会見になった。

「冗談はさておき、そのように世の中にも人生にも、予測不可能な出来事が起こり得ると。良い奇跡も悪い奇跡も起こるという中で、困難が目の前に現れた時に、いったい自分は何を守り抜けるのかと。
そういうことを問いかけている映画です。一見、重たいテーマに感じるかもしれませんが、小さなお子様から幅広い世代で楽しめるエンターテイメントに、熟練の技で堤監督が仕上げてくださいました。是非たくさんの方にスクリーンで観ていただきたいと思っております。」と、作品に込められた深いメッセージについて語った。

未来の空を担う学生から大質問会

0823『天空の蜂』ヘリイベント①


教育事業としてパイロットや客室乗務員・航空整備士の育成なども行うヒラタ学園の学生さん達からお祝いの花束と、監督・キャストのお二方へ質問が投げかけられた。

「アクションも色々あったりして、原発のことも、『見て見ぬふりしてはいけない』と思いました。江口さんに質問なんですが、ヘリコプターに乗っているシーンなどが印象的だったのですが、怖い思いなどはされなかったのですか?」という質問に対し江口は「意外と『高い所は大丈夫だな』と思っていたんですよ。ところがやっぱり実際上がると・・・。いやぁ、ちょっとドアが無い状態のヘリってのはこんなに怖いのかと思いましたね。」と正直な気持ちを語った。
「でも、学生さんこういうのを目指しているわけですから。本当にこれからの空での大活躍を祈ってます。頑張ってください!」と、エールを投げかけた。

そして本木へ、「原発などを色々映画で扱われていたので色々と考えさせられることがあったのですが、他にもどんな世代の人たちにこの映画を観てもらいたいですか?」という質問があがり、
「まさに皆さんのような若い人たち、そしてもっと小さい方たちも、これからの未来を担っていく人たちに、この映画を観てほしいですね。ただ、大人向けのテーマを真正面から受け止めることもできますが、小さいお子さんたちにはある意味“怪獣映画”として観てもらってもいいのかと。
かつて『ゴジラ』という映画がありましたが、あれは人間の欲望が生み出した産物。それがゴジラという怪物、そういうオチがありますよね。それと同じように、本作『天空の蜂』の巨大ヘリも、そして原発も、ある意味人間が生み出した怪物なのではないかと。
そのような“怪獣映画”として、まずはお父さん、お母さんと観ていただいて。それが数十年後、もしくは数年後に成長した時、映画の背景に隠れていた大きなテーマに気づいて理解してもらえれば何よりだと、脚本を担当された楠野さんも仰っておりました。」と、未来へつながる映画である事を、脚本家の意図を添えて応えた。

–{本当に大変だった!あのシーン}–

本当に大変だった!あのシーン

0823『天空の蜂』ヘリイベント②

特に大変だったシーンを聞かれると江口は、「スリリングなシーンの連続なんですけれども。中でも、本木さんとカーアクションをするシーンがあるんです。空の話と思ったら、本木さんと運転で爆走するという。2人で何テイクもS字の山道をずっと下りまして…ヘリで内臓が動くのとまた別に、アキレス腱から骨盤までインナーマッスルが張るくらい二人で『ワァーッ!』っと言いながら頑張りました。」との事。
音声の関係もあり、窓を全部閉めての撮影だったようで、車内は3倍ほどの暑さだったそう。
本木も、「もう呼吸困難でしたね、私の場合は。」「あそこ560テイクくらい(録った?)」と、長丁場の辛さ振り返った。

「いい組み合わせだった!」とお互いを絶賛

初共演であった撮影を終えて、お互いの印象をこう語った。
本木「実年齢は私の方がいくつか上なんですけれど、同じ80年代に青春を過ごし、90年代を中心に活動してきたという親近感。そして共に結婚して家族を持っているという状況もあり、非常に役に近いというものもあります。そして、今回湯原と三島というのはある意味、陰と陽。基本的には仕事に没頭して家庭をないがしろにしてきたという。親子間のコミュニケーションを取り足りなかったという後悔を抱えているという男。基本的に、江口さんは普段も非常に情熱を沢山湛えているという方で。私の方はどちらかと言うと内向きにウジウジといく部分がありますので(笑)。ある意味そのコントラストが映画の役割にも有効だったんじゃないかと思っております。だから我ながらいい組み合わせだったんじゃないかと思っております。」

江口「この組み合わせ以上のものはないでしょう、というくらいです!やってて本当に刺激されるんですね。映画の中でも台本を読んでても、三島が言っている台詞が、東野さんの書いた台詞が、非常に奥行きがあるんです。
僕はどちらかというと体を張ってこの大事件と向き合うんですが、ここを本木さんが本当に見事に台詞でバッと言ってくれるので、本当にやりやすく、立ち向かえましたね。」と、お互いの役のキャラクターだけでなく、それぞれの良い部分を賞賛し合った。

作品に対する、堤監督の想い

堤監督「東野さんのお書きになった内容は科学的に非常に緻密である洞察力と、警鐘を発していますよね。それは原発に対することでありますが。そういう現実の問題。
それを我々は3.11を通じて更にリアルに感じました。感じているどころではなく大問題なわけです。日本に今生きている現実を象徴するようなことがこの映画の中の素材としてはあります。
そんなことを沢山の役者さんたちが本当に文字通り全身全霊で、このお2人をトップランナーとして演じていただいたこと。そして、現実にはない巨大な飛行物体を作るというVFX。
更にリチャード・プリンさんというロンドンのものすごい音楽作家にハリウッド並みの音楽をつけていただいたこととか…色々なことに関する語るべきことが、この作品には沢山あります。
僕は個人的には親子のことが一番、演技演出的には一番訴えたい強い要素の一つはありますが、皆さんにお見せしたい色々な要素、考えていただきたい色々な要素を、2時間強の時間にまとめ、そして娯楽作品として皆さんにお届けするということが私の一番の仕事だと感じ、今回20年連れ添ったチームと共に仕上げたこと、そこが一番大事なことです。“娯楽作品”ということなんです。」と、親子愛、そして今日本人が直面しているリアルな問題に重点を置いたと語った。

『天空の蜂』は、9月12日(土)よりピカデリー他、全国にて公開。
公式サイト https://tenkunohachi.jp/

(C)2015「天空の蜂」製作委員会