自宅で手軽に映画を楽しめるデジタル動画配信サービス。VODやEST、Netflix(ネットフリックス)やHulu(フールー)などのサブスクリプション・ストリーミングと、これでもかと横文字が並ぶ。しかし、その意味をどれだけ知っているだろうか?今回は、今知りたい、横文字だらけの動画配信サービスの用語を紹介する。
VOD、先行EST、サブスクリプション…その言葉の意味とは?
映画を含むデジタル動画コンテンツの配信サービスは、大きくわけて『VOD』『EST』『サブスクリプション・ストリーミング』の3つに分かれる。
まず“VOD”は『ビデオ・オン・デマンド(Video On Demand)」の略。一般的にインターネットを介した動画配信においては、期間限定のデジタル・レンタルのことを指す。
それまでレンタルショップにて、DVDやBlu-rayといったディスクを1泊2日など、定められた期間でレンタルしていたものが、デジタルに置き換わったものだ。例えばiTunesでは、“購入”と“レンタル”と両方選べるが、この場合レンタルを“VOD”と呼んでいる。
本来のVODは、ユーザーの要求に応じて動画を提供することの意味合いだったため、動画配信サービス全般を指す場合もあったが、現在は方式が複数にわかれているため、このように分けている。
–{サブスクリプションとは?}–
話題のNetflixやHuluなどのサブスクリプション・ストリーミング
2015年秋に日本でもサービス開始予定のNetflixや、すでに日本でも多くの人が楽しんでいるHuluなど、動画配信サービスの中で現在1番ホットな話題が『サブスクリプション・ストリーミング(Subscription Streaming)』だ。月額◯◯円などの一定の料金を支払うことで、定められた期間中に提供されるコンテンツを見放題のサービスのことである。
音楽の世界でも、Apple Musicや、LINE Music、AWAといった、サブスクリプション・ストリーミングサービスが開始したことで、その言葉に対してはずいぶんと耳馴染みが出てきたことかと思う。
基本的には“ストリーミング”とは、YouTubeのようにネットにつながったオンラインの状態の時に、動画データをリアルタイムで受け取り、視聴するものを指す。中にはダウンロードして会員期間中であれば観ることができるものもあるが、基本はオンラインで観るものだと考えると分かりやすいと思う。
Netflixなどのサブスクリプション・ストリーミングが良い点は、固定の料金で膨大なコンテンツを全て見放題なところにある。
有名な作品などであれば、事前に前評判を聞くこともあるが、たとえば周囲に観ている人が誰もいない作品などがあった場合、作品ごとに金額を払うのに躊躇する人もいるだろう。サブスクリプション・ストリーミングであれば「試しに観てみよう」と手軽に作品に触れることができるため、意外な掘り出し物に辿り着くこともある。
また、毎日のように映画などを楽しむ人にとっては、一定額を払えば見放題であるサブスクリプション・ストリーミングは“お得”だと言っても過言ではないだろう。さらに、Netflixなどは過去作品に加えて、そこでしか観ることの出来ないオリジナルコンテンツもあるため、従来とは違った新たな視聴スタイルが生まれる可能性もある。
–{先行ESTとは?}–
最近よく耳にする“先行EST”とは?
そしてデジタル動画配信のレンタルを“VOD”と呼ぶのに対して、DVDやBlu-rayで言う“セル商品”にあたるのが『EST』だ。
ESTとは『エレクトリック・セル・スルー(Electric Sell Through)』の略で、VODなどが基本的にはネットにつながっている“オンライン”であることを前提にしているのに対し、こちらは一度DLしてしまえばオフラインでも観ることが出来るものを指す。“ダウンロード販売”といった言い方をしている人もいるだろう。※実際には購入権利の確認などでオンラインでないと視聴できない場合がある
さらに最近よく耳にする『先行EST』とは、DVDやBlu-rayなど、ディスクでの販売が開始する前に、先行でESTにて販売するというものだ。
今年の春の話題作となった映画『ソロモンの偽証』も、明日2015年8月19日に発売となるDVD&Blu-rayより2週間先行で、8月5日よりiTunes、GooglePlayなどで先行ESTが開始となっている。
※映画『ソロモンの偽証』先行ESTは下記サイトにて実施
iTunes・GooglePlay・amazon Instant Video・PlayStationStore・RakutenShowtime・ひかりTV・J:COMオンデマンド
Blu-rayでは豪華なブックレットや、特典映像、グッズなど、実際に手で触ることが出来る特典物などが、初回限定などで同梱されている場合がある。さらに大容量データにより迫力の音や映像を余すこと無く体感できる。そういった楽しみでは多少劣るが、モバイル端末などでも気軽に見られるESTを利用することは、より手軽に視聴でき、映画が身近になる点がありがたい。
また、デジタル配信の強みを活かした“先行EST”は、DVDやBlu-rayを予約している人にとっても、作品をいち早く楽しめるという点において強みともいえる。
Netflixの日本でのサービス開始も間近に控え、さらに選択肢が増えるデジタル動画配信サービス。より手軽に、そしてより身近に。様々なサービスを利用して、特別な時間を賢く過ごしてみてはいかがだろうか。
(文/黒宮丈治)
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