第67回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作の映画『雪の轍』が、2015年6月27日(土)より公開される。
舞台は世界遺産のトルコ・カッパドキアに佇むとあるホテル。親から膨大な資産を受け継ぎ、ホテルのオーナーとして何不自由なく暮らす元舞台俳優のアイドゥン。しかし、若く美しい妻ニハルとの関係はうまくいかず、一緒に住む妹ネジラともぎくしゃくしている。さらに家を貸していた聖職者一家からは、思わぬ恨みを買ってしまう。
やがて季節は冬になり、閉ざされた彼らの心は凍てつき、ささくれだっていく。窓の外の風景が枯れていく中、鬱屈した気持ちを抑えられない彼らの、終わりのない会話が始まる、互いの気持ちは交わらぬまま、やがてアイドゥンは「別れたい」というニハルを残し、一人でイスタンブールに旅立つ決意をする――
ホテルのオーナーとして暮らす元舞台俳優と若く美しい妻との生活、妹との愛憎、そして主人公への家賃を滞納する聖職者一家との不和を生々しく描く本作。
–{映画『雪の轍』予告映像}–
ロシアの文豪アントン・チェーホフの著作をモチーフにした本作には、シェークスピアの一節や、スウェーデンの映画監督イングマール・ベルイマンを思わせる描写もおりまぜ、シューベルトのピアノソナタ第20番の旋律とともに、裕福なものとそうでないもの、西洋的な世界とイスラム的な世界、男と女、老いと若さ、エゴイズムとプライド、そして愛と憎しみといった様々な普遍的要素が対峙されていく。
美しき景色と、人々が織りなす感情の交錯、3時間16分におよぶ本作は各国のメディアからも絶賛を浴びている。メガホンをとるのは、トルコが誇る巨匠・ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督。ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督にとって初の日本公開作品となる本作。
世界を魅了した圧倒的な世界観をぜひ劇場で。映画『雪の轍』は2015年6月27日より角川シネマ有楽町および新宿武蔵野館ほか全国順次公開。
(C)2014 Zeyno Film Memento Films Production Bredok Film Production Arte France Cinema NBC Film
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