「おむすび」お好み焼きの次は寿司、今度は佳純(平祐奈)が来た【第43回】

続・朝ドライフ

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2024年9月30日より放送スタートしたNHK連続テレビ小説「おむすび」。

平成“ど真ん中”の、2004年(平成16年)。ヒロイン・米田結(よねだ・ゆい)は、福岡・糸島で両親や祖父母と共に暮らしていた。「何事もない平和な日々こそ一番」と思って生きてきた結。しかし、地元で伝説と化した姉の存在や、謎のギャル軍団、甲子園を目指す野球青年など、個性的な面々にほん弄されていく。そんな仲間との濃密な時間の中、次第に結は気づいていく。「人生を思いきり楽しんでいいんだ」ということを――。
青春時代を謳歌した自然豊かな糸島、そして阪神・淡路大震災で被災するまでの幼少期を過ごした神戸。ふたつの土地での経験を通じて、食と栄養に関心を持った結は、あることをきっかけに“人のために役立つ喜び”に目覚める。そして目指したのは“栄養士”だった。
「人は食で作られる。食で未来を変えてゆく。」 はじめは、愛する家族や仲間という身近な存在のために。そして、仕事で巡りあった人たちのために。さらには、全国に住む私たちの幸せへと、その活動の範囲を広げていく。

ライター・木俣冬がおくる「続・朝ドライフ」。
今回は、第43回を紐解いていく。

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聖人、四ツ木の髪を切る

せっかくのデートを邪魔されて、家でのお好み焼きパーティーに参加させられた結(橋本環奈)四ツ木(佐野勇斗)。
歩(仲里依紗)は四ツ木を取り調べのごとく質問攻めにします。
「さすがに失礼やろ!」ととがめる結。自分も沙智(山本舞香)に対して同じことしていることに気づきません。米田家の人たちは不躾な性格のようです。良く言えば素直。
でも四ツ木は人がよく、いやだと思っていないようです。
歩の質問は、結婚にあたって問題はないか、結のことを心配しているのはわかります。何も知らずに結婚を決めたら、結があとから困ることになりますから。

気分転換にパーティーを開いたのに、なんだか気まずい空気ですが、歩は楽しんでいる様子。
食事のあと、聖人は四ツ木の髪を切ります。
坊主にするんじゃないかと思ったら、そうではなく。これからはただで髪を切ってあげると申し出る。それは、聖人なりの結婚を認める儀式でした。
この場面だけ見ると花嫁の父と夫になる男とのいい場面であります。

歩も聖人も気分転換できたかと思ったら、渡辺(緒形直人)が引っ越し祝いの野菜を返しにきて、気分がまた落ちてしまいました。アップダウン激しい。心臓に悪い。
花をつっかえし、野菜をつっかえし、渡辺、なんで、そんなに頑ななのでしょうか。黙って捨てればいいのに返すってことは、気持ちをわかってほしいのかもしれません。

人にはいろいろ事情があります。
お好み焼きの次は寿司パーティー?
佳純(平祐奈)が突然、結に、家に泊まらせてほしいと言い出します。
お泊りの御礼に寿司をごちそうする佳純。さすが病院のお嬢様。何不自由なく生きているように見えますが、佳純は父親との確執を抱えていました。

沙智はカウンセリングの模擬授業のとき、結に「患者の気持ちなんもわかってへん」と言っていました。長く入院した経験があるようです。もしかして、病気が理由で陸上を諦めたのかもしれないと森山(小手伸也)は推察。その森山には何かあるかーーといえば、学生時代演劇部にいたことがわかりました。

◯今日は、佳純役の平祐奈さんのコメントを掲載します。
佳澄と同郷なので、「関西ことばを役で喋れる、しかも朝ドラで!」と喜んだそうですよ。

Q1 出演が決まったときの気持ちは?

最初に聞いてから、撮影に入るまでの期間が長かったので、スケジュールや台本をもらうまでは、「私、本当に朝ドラに出られるのかな?」「撮影に入るまでに、私じゃない人になっちゃうんじゃないか…」とか、信じられずに半信半疑でした。準備稿をいただいてから、やっと実感がわいてきて、「あ、本当に出られるんだ」と思いました(笑)。
最初は、「主人公の専門学校の同級生役」という感じで、どんな役柄かを明確に聞いていませんでした。実際に台本を読んでみると、佳純は神戸のお嬢さん。バリバリの関西ことばを喋る人で、一度決めたら曲げないめちゃくちゃ芯の強い女の子という印象を受けました。私は、佳澄と同郷なので、「関西ことばを役で喋れる、しかも朝ドラで!」と喜びました。朝ドラは、東京制作と大阪制作がありますが、私は兵庫県出身なので、朝ドラに出るときは関西制作の朝ドラに出演したいなという気持ちもあったんです。ここで初めて携われることは、すごく嬉しかったです。

Q2 演じる役・湯上佳純について

佳純は、自分の家が代々医者の家系で、末っ子でもあるので、結構甘やかされて育っているけど、ちゃんと自分のやりたいこととか、意志がはっきりしています。お父さんに反対されても、ちゃんと反論したりして、自分の目標とか夢とかをちゃんと人に言える子なので、格好いいなと思います。
一度決めたら、そこに向かって行動を起こすとか、内に秘めている強い部分みたいなのは、共感できるところがありました。演じていて難しく感じたところも、あまりなかったと思います。
佳純も、本当に見た目は違うけど、マインドはギャルで頑張っていると思っています。自分が周りからどう見られようとちゃんと闘う子で、それが佳純の良さだと思うし、その意志の強さがギャルマインドなのかなと思います。

Q3 栄養士・食がテーマということについて

栄養士・管理栄養士さんは、祖母などが入院したときに出してくれていたお食事も全部計算して管理してくれているとか、スポーツをしている人の栄養管理をしてくれているとか、その人の体形・体質にあった食事を管理してくれている人という印象でした。
食べることはもともと好きで、食や栄養に関しても、結構気になる方ではありました。『おむすび』に出演してから、「これは、たんぱく質だな」とか、「ちょっと糖質が多いかな」とか、ごはんを食べるときに、やはり気にするようにはなりましたね。あと、1 日のとっていい摂取カロリーを考えて、「これはちょっと多いかも…」とか思ったり、自分の親にも「これ、あまり食べないほうがいいよ」とか言うようになりました。食に対する意識は、高くなっているかもしれません。
今回、管理栄養士を目指す役なので、佳純と同じように管理栄養士の学校に通っている友達に、「学校でどういうことしているの?」と、(撮影前に)聞いたりしていました。佳純自身が不器用で調理実習のシーンでは包丁も握ったこともない子だったので、友人の話を直接お芝居に活かすことは、あまりできませんでした(笑)。それでも、「あ、これ(友達が)言っていたな」と思うことはありました。

Q4 視聴者へのメッセージと見どころ

栄養専門学校編は、また個性豊かでパワフルなメンバーが集まっています。ハギャレンとはまた違ったグループになっていて、みんなが同じように、それぞれのギャルマインドを持っているんです。「おむすび」に出てくる登場人物みんながそうですけれど、何事にも”強い気持ち”って大事なんだなと思わせてくれます。
皆さんにも、誰かしらに共感してもらいながら、会話劇を楽しんでいただけたらなと思います。

平祐奈さん、佳純も「ギャルマインド」の持ち主と語っています。神戸編にはギャルがいないけれどマインドは踏襲しているようです。

(文:木俣冬)

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–{「おむすび」第9週あらすじ}–

「おむすび」第9週あらすじ

第9週 「お姉ちゃん、ふたたび」(11/25~11/29) 米田家を離れしばらく姿を見なかった歩が、突然現れる。今は古着のバイヤーをやっていて海外のあちこちで仕事を していたが、中学時代の友人・チャンミカ(松井玲奈)が元町で古着店をやっているのがわかり、そこに卸す仕事で神 戸に来たと言う。歩は震災で亡くなった親友の真紀のお墓参りに行き、そこで真紀の父・渡辺孝雄(緒形直人)に会う が、もうここには来ないでくれと孝雄に言われてしまう。

–{「おむすび」作品情報}–

「おむすび」作品情報

放送予定
2024年9月30日(月)より放送開始

出演
米田結(よねだ・ゆい)/ 橋本環奈
『おむすび』の主人公。平成元年生まれ。 自然豊かな福岡県・糸島で、農業を営む家族と暮らしている。 あることがきっかけで、人々の健康を支える栄養士を志すようになる。 

【結の家族・米田家の人々】

米田歩(よねだ・あゆみ)/ 仲里依紗
主人公・結の8つ年上の姉。
福岡で“伝説のギャル”として知られる。 奔放な振る舞いで米田家に波乱を巻き起こすが、ギャルになった裏にはある秘密が…。 
主人公・結の父。 娘のことが心配でしょうがない、真面目な性格。 奔放な父の永吉とは言い争うこともしばしば。 元理容師。今は糸島で農業にいそしんでいる。 

米田聖人(よねだ・まさと)/ 北村有起哉
主人公・結の父。
娘のことが心配でしょうがない、真面目な性格。 奔放な父の永吉とは言い争うこともしばしば。 元理容師。今は糸島で農業にいそしんでいる。 

米田愛子(よねだ・あいこ)/ 麻生久美子
主人公・結の母。
結の祖母・佳代と家事をしながら、聖人の営む農業を支えている。 絵を描くのが得意。

米田永吉(よねだ・えいきち)/ 松平健
主人公・結の祖父。
野球のホークスファンで、自由奔放な“のぼせもん”。 困っている人がいたら放っておけない、情に厚い性格。 

米田佳代(よねだ・かよ)/ 宮崎美子
主人公・結の祖母。
古くから伝わる先人たちの知恵に明るく、結が困った時の良きアドバイザーでもある。 

【福岡・糸島の人々】

四ツ木翔也(よつぎ・しょうや)/ 佐野勇斗
福岡西高校に野球留学中の高校球児。
四ツ木という姓と眼鏡姿から「福西のヨン様」と呼ばれている。 糸島に練習場があり、結と時々出くわす。栃木県出身。 

古賀陽太(こが・ようた)/ 菅生新樹
結の幼なじみで高校のクラスメイト。野球部員。
父は糸島の漁師だが家業を継ぐ気はなく、IT業界を目指している。 ある約束により、結のことを何かと気にかけている。 

風見亮介(かざみ・りょうすけ)/ 松本怜生
書道部の先輩。
結にとって憧れの存在。 書道のイメージを一新するような書家を志している。 

宮崎恵美(みやざき・えみ)/ 中村守里
結のクラスメイトであり、高校での最初の友達。
結を熱心に書道部へと誘う。 派手なギャルが苦手。 

真島瑠梨(ましま・るり)<ルーリー>/ みりちゃむ
結の姉・歩が結成した「博多ギャル連合」(略してハギャレン)の、現在の総代表。
ハギャレンの復興を目指している。

佐藤珠子(さとう・たまこ)<タマッチ>/ 谷藤海咲
ハギャレンのメンバー。
子どものころからダンス好きで、ハギャレンではパラパラの振付を担当。 筋が通らないことを良しとしない、一本気タイプ。

田中鈴音(たなか・すずね)<スズリン>/ 岡本夏美
ハギャレンのメンバー。
結と同い年で、いつもスナック菓子を食べている。 手先が器用で、ネイルチップ作りが趣味。

柚木理沙(ゆずき・りさ)<リサポン>/ 田村芽実
結のクラスメイト。
学校では校則を守るおとなしい女子高生だが、実は隠れギャル&ハギャレンメンバーでもある。ギャルの歴史を本にすることが夢。

ひみこ / 池畑慎之介
糸島の「スナックひみこ」の店主。
年齢、性別、経歴、すべてが不詳の謎の人物。 糸島の住人一人一人の事情をなぜか把握している。 

草野誠也(くさの・せいや)/ 原口あきまさ
糸島の商店街で陶器店を営んでいる。
ホークスの大ファン。 

古賀武志(こが・たけし)/ ゴリけん
結の幼なじみ・陽太(ようた)の父親。
糸島で漁師をしている。 

大村伸介(おおむら・しんすけ)/ 斉藤優(パラシュート部隊)
糸島の商店街で薬店を営んでいる。
ホークスの大ファン。 

井出康平(いで・こうへい)/ 須田邦裕
結の父・聖人(まさと)の幼なじみ。
糸島の農業を何とかしたいと日々奮闘している。 

佐々木佑馬(ささき・ゆうま)/ 一ノ瀬ワタル
結の姉・歩と行動を共にする“自称・米田歩のマネージャー”。

大河内明日香(おおこうち・あすか)/ 寺本莉緒
結の姉・歩と対立していた、元天神乙女会のギャル。

飯塚恭介(いいづか・きょうすけ)/ BUTCH
福岡県博多のカフェバー「HeavenGod」の店長。


根本ノンジ

音楽
堤博明

主題歌
B’z「イルミネーション」

ロゴデザイン
大島慶一郎

語り
リリー・フランキー

制作統括

宇佐川隆史、真鍋 斎

プロデューサー
管原 浩

公式サイト