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2024年9月30日より放送スタートしたNHK連続テレビ小説「おむすび」。
平成“ど真ん中”の、2004年(平成16年)。ヒロイン・米田結(よねだ・ゆい)は、福岡・糸島で両親や祖父母と共に暮らしていた。「何事もない平和な日々こそ一番」と思って生きてきた結。しかし、地元で伝説と化した姉の存在や、謎のギャル軍団、甲子園を目指す野球青年など、個性的な面々にほん弄されていく。そんな仲間との濃密な時間の中、次第に結は気づいていく。「人生を思いきり楽しんでいいんだ」ということを――。
青春時代を謳歌した自然豊かな糸島、そして阪神・淡路大震災で被災するまでの幼少期を過ごした神戸。ふたつの土地での経験を通じて、食と栄養に関心を持った結は、あることをきっかけに“人のために役立つ喜び”に目覚める。そして目指したのは“栄養士”だった。
「人は食で作られる。食で未来を変えてゆく。」 はじめは、愛する家族や仲間という身近な存在のために。そして、仕事で巡りあった人たちのために。さらには、全国に住む私たちの幸せへと、その活動の範囲を広げていく。
ライター・木俣冬がおくる「続・朝ドライフ」。
今回は、第31回を紐解いていく。
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スタミナ弁当2個
紆余曲折を経て、心の整理がついたらしき結(橋本環奈)。これからは好きなことを思いきりやることにして、第7週「おむすび、恋をする」(演出:野田雄介)ではファッションとヘアメイクをがらり変えました。
髪の毛先を巻いて、大きなアクセサリーをつけ、ピンクのシャツにミニスカートと、これまでとは激変です。そうしたら態度まで変わって、前はなんとなくおどおどしていたのが、すっかり堂々となりました。たぶん、こっちのほうが橋本環奈さんのキャラに合っています。
ハギャレンに復活、「チョーアゲ〜!」ともうためらわずに言えます。
ただ、制服はさすがに着崩さず、でも髪型はツインテールになりました。
四ツ木(佐野勇斗)はギャルファッションの結にも引くことなく、むしろ「すんげえいいぞ!」と好感触。人を外見で判断しないいい人です。いや、実はギャルぽい子が好みだったのでしょうか。
結は、自分がこんなふうに元気になったのも四ツ木のおかげでもあるので御礼をしたいと申し出ると、スタミナ不足に悩んでいると言うので、スタミナのつくお弁当を作ることにします。
自分じゃわからないので、そこはおばあちゃん(宮崎美子)とお母さん(麻生久美子)の知恵を借ります。最初は、自分が疲れやすいからスタミナつけたいのだと嘘をつき、お弁当を2個作ってほしいと頼みます。育ち盛りだから2個食べるって明らかにバレバレの嘘。
翌朝、結はさも、自分発のように四ツ木にスタミナ弁当を渡します。
豚のレバーのお弁当。豚のレバーはなんでスタミナに効くのか?と四ツ木に聞かれて答えられない結は、図書館で調べます。
いまだと、スマホでなんでも検索できてしまいますが、この頃はまだそれができないので、豚の栄養価や料理のレシピは本を読んで調べないとなりません。
スマホでなんでも検索できるっていい時代になりました。
お弁当が高評価だったので、毎日作ることに。
最初は毎日2個作ってほしいとおばあちゃんたちに頼みますが、四ツ木の御礼の手紙が空のお弁当箱についていて、バレてしまいます。
じつに微笑ましい展開です。結のキャラ激変のみならず、ドラマもほのぼの展開に激変(第1週のはじまりもそんな感じでしたが)。
結は自分でお弁当を作ることにして、四ツ木とメアドを交換し、お弁当の感想をもらうことにします。
感想メールが楽しみで、感想をもらうとにっこにこ。
そこからは、自分で図書館で料理の本を借りるなどして研究に余念がありません。こうして人のために何かできることの喜びを知っていくのでしょう。
あっという間に、料理本に載ったメニューを作り終わってしまうほど熱心です。
ところが、結のお弁当が逆に四ツ木の足を引っ張ることに……。
ある日、結の家に四ツ木の野球部の監督・中西(真砂京之介)がやってきて、「うちのエースを潰す気ですか」と訴えます。弁当を食べたことで太ってしまいパフォーマンスに問題が生じていたのです。
四ツ木は寮で出された食事と弁当をどちらも食べていたことが判明。そう言われたら、結に弁当箱を返したあと、微妙に浮かない顔をしていました。もしかしてギャルファッションも結の気持ちを慮って褒めているだけかも。
好きな人が作ってくれたものを、美味しい美味しいと喜んで見せ、彼女のすることに対して決してネガティブなことを口にしないのは恋愛初期にありがちです。
監督は、ふたりがつきあっているのでは? と疑いますが、ふたりは全否定。でもそのときの態度も気があっていて、愛子はにやにや。
当人たちは認めないけれど、周囲にはふたりがとっても仲良いのがわかってしまうという素朴な展開です。こういうのなんだかとってもなつかしい感じがします。20年前ってこんな高校生の恋愛ってすれてなかったのでしょうか。
ところで、結はお弁当づくりに夢中なようですが、ギャル活動や書道活動はできているのでしょうか。自作のスタミナ弁当で、元気に頑張れているのかもしれません。
(文:木俣冬)
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–{「おむすび」第7週あらすじ}–
「おむすび」第7週あらすじ
第7週 「おむすび、恋をする」(11/11~11/15)
結は、地震で親友を失くして以来家族とギクシャクしていた歩とようやく和解し、再びギャルになって楽しもうとする。
一方、体調不良時に助けてくれた翔也(佐野勇斗)に何かお礼をしたいと思う結は、翔也からスタミナ不足を解消し
たいと言われ、愛子(麻生久美子)や佳代(宮崎美子)に教わりながら翔也に渡す弁当作りに励む。ところが、そこに思
わぬ反対が出て結は意気消沈するが、翔也からかけられた言葉で胸がときめいてくる。
–{「おむすび」作品情報}–
「おむすび」作品情報
放送予定
2024年9月30日(月)より放送開始
出演
米田結(よねだ・ゆい)/ 橋本環奈
『おむすび』の主人公。平成元年生まれ。 自然豊かな福岡県・糸島で、農業を営む家族と暮らしている。 あることがきっかけで、人々の健康を支える栄養士を志すようになる。
【結の家族・米田家の人々】
米田歩(よねだ・あゆみ)/ 仲里依紗
主人公・結の8つ年上の姉。
福岡で“伝説のギャル”として知られる。 奔放な振る舞いで米田家に波乱を巻き起こすが、ギャルになった裏にはある秘密が…。
主人公・結の父。 娘のことが心配でしょうがない、真面目な性格。 奔放な父の永吉とは言い争うこともしばしば。 元理容師。今は糸島で農業にいそしんでいる。
米田聖人(よねだ・まさと)/ 北村有起哉
主人公・結の父。
娘のことが心配でしょうがない、真面目な性格。 奔放な父の永吉とは言い争うこともしばしば。 元理容師。今は糸島で農業にいそしんでいる。
米田愛子(よねだ・あいこ)/ 麻生久美子
主人公・結の母。
結の祖母・佳代と家事をしながら、聖人の営む農業を支えている。 絵を描くのが得意。
米田永吉(よねだ・えいきち)/ 松平健
主人公・結の祖父。
野球のホークスファンで、自由奔放な“のぼせもん”。 困っている人がいたら放っておけない、情に厚い性格。
米田佳代(よねだ・かよ)/ 宮崎美子
主人公・結の祖母。
古くから伝わる先人たちの知恵に明るく、結が困った時の良きアドバイザーでもある。
【福岡・糸島の人々】
四ツ木翔也(よつぎ・しょうや)/ 佐野勇斗
福岡西高校に野球留学中の高校球児。
四ツ木という姓と眼鏡姿から「福西のヨン様」と呼ばれている。 糸島に練習場があり、結と時々出くわす。栃木県出身。
古賀陽太(こが・ようた)/ 菅生新樹
結の幼なじみで高校のクラスメイト。野球部員。
父は糸島の漁師だが家業を継ぐ気はなく、IT業界を目指している。 ある約束により、結のことを何かと気にかけている。
風見亮介(かざみ・りょうすけ)/ 松本怜生
書道部の先輩。
結にとって憧れの存在。 書道のイメージを一新するような書家を志している。
宮崎恵美(みやざき・えみ)/ 中村守里
結のクラスメイトであり、高校での最初の友達。
結を熱心に書道部へと誘う。 派手なギャルが苦手。
真島瑠梨(ましま・るり)<ルーリー>/ みりちゃむ
結の姉・歩が結成した「博多ギャル連合」(略してハギャレン)の、現在の総代表。
ハギャレンの復興を目指している。
佐藤珠子(さとう・たまこ)<タマッチ>/ 谷藤海咲
ハギャレンのメンバー。
子どものころからダンス好きで、ハギャレンではパラパラの振付を担当。 筋が通らないことを良しとしない、一本気タイプ。
田中鈴音(たなか・すずね)<スズリン>/ 岡本夏美
ハギャレンのメンバー。
結と同い年で、いつもスナック菓子を食べている。 手先が器用で、ネイルチップ作りが趣味。
柚木理沙(ゆずき・りさ)<リサポン>/ 田村芽実
結のクラスメイト。
学校では校則を守るおとなしい女子高生だが、実は隠れギャル&ハギャレンメンバーでもある。ギャルの歴史を本にすることが夢。
ひみこ / 池畑慎之介
糸島の「スナックひみこ」の店主。
年齢、性別、経歴、すべてが不詳の謎の人物。 糸島の住人一人一人の事情をなぜか把握している。
草野誠也(くさの・せいや)/ 原口あきまさ
糸島の商店街で陶器店を営んでいる。
ホークスの大ファン。
古賀武志(こが・たけし)/ ゴリけん
結の幼なじみ・陽太(ようた)の父親。
糸島で漁師をしている。
大村伸介(おおむら・しんすけ)/ 斉藤優(パラシュート部隊)
糸島の商店街で薬店を営んでいる。
ホークスの大ファン。
井出康平(いで・こうへい)/ 須田邦裕
結の父・聖人(まさと)の幼なじみ。
糸島の農業を何とかしたいと日々奮闘している。
佐々木佑馬(ささき・ゆうま)/ 一ノ瀬ワタル
結の姉・歩と行動を共にする“自称・米田歩のマネージャー”。
大河内明日香(おおこうち・あすか)/ 寺本莉緒
結の姉・歩と対立していた、元天神乙女会のギャル。
飯塚恭介(いいづか・きょうすけ)/ BUTCH
福岡県博多のカフェバー「HeavenGod」の店長。
作
根本ノンジ
音楽
堤博明
主題歌
B’z「イルミネーション」
ロゴデザイン
大島慶一郎
語り
リリー・フランキー
制作統括
宇佐川隆史、真鍋 斎
プロデューサー
管原 浩