桐谷健太主演のドラマ「インフォーマ」が2023年1月19日深夜にスタートした。
沖田臥竜の同名小説を映像化した本作は、情報屋のカリスマが週刊誌記者とともに連続殺人事件の謎を追うクライムサスペンス。情報屋・木原慶次郎を演じるのは初の連続ドラマ単独主演となる桐谷健太。共演は佐野玲於、森田剛ら。
本記事では、第1話をCINEMAS+のドラマライターが紐解いていく。
「インフォーマ」第1話レビュー
骨太、それも極太なドラマが始まった。
桐谷健太が連ドラ単独初主演を務めるドラマ「インフォーマ」。
インフォーマとは社会を裏で動かす“ホンモノ”の情報屋のことだ。
ゴシップ記事を扱う「週刊タイムズ」で働く三島(佐野玲於)。芸能人やスポーツ選手のゴシップネタを追いかけているものの、鬱屈としたものを抱えているようだ。
しかし、ある日、編集長・長澤(MEGUMI)の指示で木原慶次郎(桐谷健太)という男を迎えに行くことに。木原は元2代目西宮会の若頭補佐で、現在はインフォーマとして知られている人物だった。
木原に「ポンコツ」と名付けられ、運転手に指名されてしまった三島。
そのまま、関西から東京・歌舞伎町のキャバクラへ。木原と親しげに話すのはホステスのナナ(北香那)。明らかに単なるホステスではない雰囲気が漂っている。なんだろう、そこはかとなく感じられる肚がすわってる感。
ナナは三島が「ポンコツ」と呼ばれているのを知ると、「2代目ポンコツ君、死んじゃダメだよ」と笑顔を見せる。それは1代目のポンコツ君が亡くなったか、もしくはそれに近い状態になったということでは……?
余計に木原への謎が深まる。
そんなとき、スマホに連絡が入り、店を飛び出す木原。
木原と三島が駆け付けた先には火だるまになった男の姿が……。しかも、ガスマスクにスーツという姿で。
その事件の背後にいるある男(森田剛)。
怪しげな取り巻きを引き連れ、商談では多額の報酬に対して「3日で終わらせる」と不敵な笑みを浮かべていた。
森田剛演じる男の底知れぬ不気味さ。セリフは決して多くないのだが、明らかに「近づいたらヤバイ奴」というのが一瞬で分かる。笑っていても怖い。いや、むしろ笑っているほうが怖いかも。
桐谷健太演じる木原も同じく。ユーモアさも含んでいそうだけれど、修羅場をくぐってきた匂いがむんむんだ。警察の管理職もやれば、朗らかなお兄さんの役もやり、つくづく幅広すぎる桐谷健太。観終わったあと、auのCMの浦ちゃんが無性に恋しくなった。
関係ないのだが、2人の髭っぷりにも特徴があって、それさえもキャラクターが現されているような気がしてきてしまう。
そんな2人に挟まれてキーになりそうなのが佐野演じる三島だろう。
「普通に生きていたら見られない世界を見たい」とかつて言っていたという三島。木原と見る世界はまさに望んだものとなりそうだ。
怖気づくか、三島のジャーナリズム魂に火がつくことになるか。
桐谷健太と森田剛に挟まれて、役者・佐野玲於がどんな表情を見せてくれるのかも楽しみにしたい。
(文:ふくだりょうこ)
–{「インフォーマ」第1話ストーリー}–
「インフォーマ」第1話ストーリー
三島寛治(佐野玲於)は、主にゴシップ記事を扱う『週刊タイムズ』の記者。志したはずのジャーナリズム精神など欠片もない、有名人のスキャンダルばかりを追いかける日々に、どこか虚しさや違和感を覚えていた。そんなある日、三島は編集長の長澤あすか(MEGUMI)の指示で、尼崎まである人物を迎えに行く。長澤は、「普通に生きていたら見られない世界を見たい」という、三島のかつての願いを叶えるチャンスだと送り出すが、待っていたのは、どうみてもカタギではない男・木原慶次郎(桐谷健太)。木原は元2代目西宮会の若頭補佐で、現在は裏社会、政治、芸能、あらゆる分野に精通し、情報屋の中でも都市伝説的な存在“インフォーマ”として、その名を知られる人物だった。
–{「インフォーマ」作品情報}–
「インフォーマ」作品情報
放送日時
2023年1月19日スタート。毎週木曜深夜0時25分~(関西ローカル)
出演
桐谷健太/佐野玲於(GENERATIONS)/北香那/淵上泰史/濱津隆之/般若/二ノ宮隆太郎/藤井陽人/西村元貴/田島亮/一ノ瀬ワタル/MEGUMI/山中崇/高橋和也/宮川一朗太/千葉哲也/石橋蓮司/森田剛
原作・監修
沖田臥竜「インフォーマ」(サイゾー文芸部 刊)
脚本
酒井雅秋 澤口明宏ほか
音楽
堤裕介
総監督
藤井道人
監督
藤井道人 逢坂元 曽根隼人 林田浩川
協力プロデュース
岡光寛子
プロデュース
豊福陽子 角田道明
制作協力
株式会社Lat-Lon
制作著作
カンテレ