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沢口靖子主演の木曜ミステリー「科捜研の女 season21」が、2021年10月14日(木)より放送スタート。
画像分析やDNA鑑定などの科学技術を駆使し、難解な犯罪捜査に立ち向かう様を描いた本シリーズ。榊マリコ(沢口靖子)の活躍もさることながら、ともに捜査に精を出す刑事・土門薫(内藤剛志)の熱血ぶりも魅力だ。
本記事では、その第11話をcinemas PLUSのライターが紐解いていく。
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「科捜研の女 season21」第11話レビュー
正月早々公園で、デジタル舞子の本条奈々(三澤紗千香)の遺体が発見される。
「デジタル舞子」とはスマホ一つで舞子を呼び出し、写真撮影をしたり踊りを見せてもらったりできるサービス。アプリでオーダーするとGPSで一番近くにいる舞子が来てくれる。コスパ重視、IT活用の21世紀型サービスといってよさそうだ。
「デジタル舞子」のオフィスを訪れたマリコ(沢口靖子)たちは、代表の椎名美月(川津明日香)や若い男性ながら舞子をしている速水(野島透也)、テクノロジー面で協力しているIT会社・社長の庄司直樹(南圭介)らから話を聞く。舞子たちは、GPS機能付きで心拍数などを計って健康管理ができるウェアラブルセンサーを使用しているという。
今回は、このセンサーが事件の謎を解く重要なカギになった。
奈々のGPS履歴をたどって現場を調査した結果、事件当日、彼女が居酒屋で帯にワインをかけられていたとわかる。しかし、宇佐見(風間トオル)が帯を鑑定したときワインは検出されなかった。実は居酒屋で営業したのは奈々ではなく速水。奈々から突然仕事を代わってほしいと頼まれたのだという。
あの夜、奈々はどこに行ったのか? マリコから聞かれた速水は、庄司に会いに行ったのでは……と推測。奈々は庄司目当てで舞子になったふしがあり、最近頻繁に彼の会社を訪れていたのだ。しかし、庄司は美月と交際中。そのため、美月と奈々は険悪になりかけていた。
その後、美月も事件の夜に庄司の会社を訪れていたのが判明。恋愛がもつれたドロドロの末に美月が殺したのか……と、見ているこちらも不安が高まる。しかし、思わぬところから意外な真実が明らかになった。
教えてくれたのは奈々のかんざし。デジタル舞子が髪に挿す鳩と稲穂がついたかんざしは、想いを寄せる相手に鳩の目を描いてもらう風習があるという。奈々のかんざしを調べた結果、かつて美月が撮影用に目を入れたものと判明。奈々は密かにかんざしを差し替えていた。好きな相手=美月が目を描き入れたものを使いたかったからだ。
奈々の想いを知ってショックを隠せない美月。そんな中、蒲原(石井一彰)がデジタル舞子のお客たちが詐欺にあっていた情報を持ち込む。奈々はこの件で庄司を疑って彼に近づいていたのだ。
事件当日、美月が電話したとき「ケリをつけますから」と言っていた奈々。美月から奈々との会話の録音データを入手したマリコたちは音声を分析。すると、ウェアラブルセンサーの音が鳴り響いた。それは心拍数の上昇を知らせる警告音。つまり、奈々は心拍数が上がる場所=坂道にいたのだとマリコは思いつく。
奈々が歩いた可能性のある坂道を調べる科捜研の面々。ヒールの高めのシューズで軽やかに走るマリコに、スニーカーを履き「よーいドン」で疾走する亜美(山本ひかる)。各自の個性が出て面白い。
結果、マリコは奈々の草履に付着していたのと同じ黄色い塗料が塗られた場所を発見。そこは奈々を新年会に呼んだイベント会社社長・上里(佐渡山順久)の家だった。
庄司からデジタル舞子の顧客データを入手し、でたらめな健康器具を売りつけていた上里。庄司を疑っていた奈々は、事件当夜、彼と庄司が電話で話しているのを聞いて録音。速水に仕事を代わってもらい庄司の会社に行ったが庄司が不在だったため、上里の元へ行き、彼に殺されてしまったのだった。
初めて美月の踊りを見たときに世界が変わった……と話していた奈々。舞子になったのは美月を慕っていたからであり、不幸な死を遂げたのも美月とデジタル舞子を守ろうとしたためだった。事件解決後、マリコから奈々の残したかんざしを差し出された美月は、涙ぐみながら受けとった。
今回は、「ウマ娘 プリティーダービー Season2」などで知られる声優・三澤紗千香と「仮面ライダーセイバー」でヒロインを演じた川津明日香がゲストで登場。ともにチャーミングな舞子姿で物語に華を添えてくれた。
また、この11話で、筆者は街中で捜査をする亜美の姿に心が和んだ。道を歩いたり犬の毛を採取したり、先輩のマリコとはまた違う、お散歩しつつ発見しているような雰囲気の彼女がなんともかわいらしかったのだ。Season13から加入してパソコン関係で手腕を発揮し、今や「もう一人の科捜研の女」といってもいい亜美。いつか彼女メインのスピンオフなど作ってくれないものだろうか。
(文:田下愛)
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–{「科捜研の女season21」第11話ストーリー}–
「科捜研の女season21」第11話ストーリー
新年早々、人通りのない寂しい公園で、後頭部を強打され絶命した舞子姿の女性の遺体が発見される。臨場した榊マリコ(沢口靖子)ら科捜研メンバーは、被害者が身に着けている帯に二次元コードが印刷されているのに気づく。コードを読み取ったところ、「デジタル舞子」というサイトにつながったから驚く。
「デジタル舞子」は、アプリで手軽にオーダーできる、カジュアルなお座敷遊び風サービスらしく、被害者の身元はそのデジタル舞子のひとり、本条奈々(三澤紗千香)と判明する。「デジタル舞子」の代表・椎名美月(川津明日香)や、テクノロジー面をサポートしているIT会社社長・庄司直樹(南圭介)によると、彼女たちは全員、GPSの機能や歩数、心拍数まで計測できるウェアラブルセンサーを耳に装着しているという。だが、奈々の遺体にはセンサーが見当たらなかった。犯人が持ち去ったのだろうか…。
マリコたちは奈々が使用していたセンサーのGPS履歴を頼りに、彼女の事件当日の足取りを追跡。遺体の着物や帯、草履には花粉やイヌの毛、珪藻土、黄色い塗料などさまざまな微物が付着していた。マリコたちは彼女が立ち寄った営業先に該当するものがないか、ひとつひとつ確かめていくことに。しかし、草履の底に残されていた“黄色い塗料”だけはどこで付着したのかまったくわからず、マリコは同じ塗料を探し求め、京都の街を奔走することに…!? やがて、ひとりの男をめぐって、「デジタル舞子」内で愛憎が渦巻いていることが明らかになって…!?
–{「科捜研の女 season21」作品情報}–
「科捜研の女 season21」作品情報
出演
沢口靖子/内藤剛志/若村麻由美/風間トオル/金田明夫/齋藤暁/西田健/渡部秀/山本ひかる/石井一彰
脚本
戸田山雅司、櫻井武晴 ほか
主題歌
Tielle『花火』(TL RECORDS)
プロデュース
関 拓也(テレビ朝日)
藤崎絵三(テレビ朝日)、中尾亜由子(東映)、谷中寿成(東映)
監督
田﨑竜太、兼﨑涼介 ほか
制作著作
テレビ朝日