『ARASHI 5×20 FILM』をドルビーシネマで観るべき絶対的な理由

映画コラム

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2021年の11月3日(水・祝)、嵐のCDデビュー(「A・RA・SHI」)から22年目となる日に、嵐初のライブフィルム『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』が公開されます。

 まずは全国7か所の劇場に導入されているドルビーシネマ劇場での先行公開となり、その後200か所以上の映画館で11月26日(金)から全国公開される予定になっています。

日本に先駆けて6月の上海国際映画祭でワールドプレミア上映された時には、チケットがわずか1分で完売となったという、注目のライブフィルムがついに日本公開となります。

ジャニーズ史上類を見ない“ワイルド”な企画

今回、私は機会に恵まれ、去る10月25日に丸の内ピカデリーのドルビーシネマシアターでの試写に参加することができ、一足先にこの話題作を体感してまいりました。

『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』の監督は堤幸彦監督。

『ケイゾク』(00)『SPEC』(12~)『20世紀少年』(08)などなど話題作、ヒット作を連発。今年も北川景子主演の『ファースト・ラブ』が公開されています。

来年1月7日の公開される『truth~姦しき弔いの果て~』で監督作品は50作品となります。

堤監督と嵐は2002年の『ピカ☆ンチ LIFE IS HARD だけどHAPPY』と2004年の『ピカ☆☆ンチLIFE IS HARDだからHAPPY』で組んでいるほか、嵐としてデビューする前、ジャニーズJr.時代のメンバーの出演ドラマをディレクションしているなど深い縁があります。

堤監督は嵐のメンバーに対して“親戚のおじさん”のような気分でいると語っており、互いの距離感の近さを感じさせます。

そんな堤監督をして“ジャニーズ関連企画では例がないほどワイルドな企画(体験)”だったと語るのが『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』です。

–{東京ドームを縦横無尽に切り取るカメラたち}–

東京ドームを縦横無尽に切り取るカメラたち

今回の『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』の撮影のために用意されたカメラの台数は何と125台。

手持ちカメラから、クレーン、スマホサイズのものからドローンカメラまでありとあらゆるカメラが集まりました。

そして、これが堤監督をして“ワイルド”と言わせしめているのが、ステージ上を含む、ありとあらゆる場所にカメラを配置すること、カメラマンが立ち入ることが許可されたことでしょう。

従来のライブ映像の撮影は演者の安全面や観客の視界を遮らないことなどに留意されているものですが、今回は来場する観客に“撮影を前提にしたライブ”であることが告知され、視界を遮ることを了解してもらっているのです。

このことで、堤監督は“ジャニーズの中でも例がない”と表現しましたが、何もジャニーズに限った話ではなく、ほかのアーティストのライブ映像撮影でもまずないことです。
ミュージカルや歌舞伎、舞台などの各種ライブパフォーマンスの記録映像でもなかなかないことです。

それが、許されたのが『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』なのです。

とはいえ、なんと125台のカメラを投入するというのは堤幸彦監督らしい、思い切りの良いダイナミックなチョイスだと言えるでしょう。

–{シームレスな映像が続く見事なまでの編集}–

シームレスな映像が続く見事なまでの編集

125台のカメラが投入されたと書きましたが、それはすなわち125パターンの映像が『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』の材料として存在するということです。

『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』の上映時間は148分あり、そこで披露された楽曲は30曲以上あります。

この楽曲、それぞれに125通りの映像があるわけです。

ちょっと、想像がつかないほどのボリュームですが、堤監督は数か月の期間を費やして、編集作業を進め、全く“映像のつなぎ目”を一切感じさせないシームレスな148分の映像を作り上げました。

これについてはもともと嵐のライブのディレクションを務めている松本潤の演出方針に“シームレスなライブ”というものがあったことが大きいと堤監督は語っています。

しかも、『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』の撮影の前にすでに約2年間、約50回のライブを重ねてきたこともあり、撮影したライブの完成度と密度が最高潮に達していました。

つまり材料であるライブ自体がとてもシームレスなものだったということです。

それを撮影した『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』はまるで一つのカメラだけで撮影してきたかのように感じるほどの一貫性を持った映像になっており、結果として従来のライブ映像とは一線を画すライブフィルムであり一本の長編映画となりました。

–{チケット争奪戦を勝ち抜いてドルビーシネマで体感しよう!!}–

チケット争奪戦を勝ち抜いてドルビーシネマで体感しよう!!

堤監督がここまで時間と手間暇、そして大量のスタッフと機材を投入したのには大きな理由があります。

それは「ドルビーシネマでの上映を前提にしている」ということです。

ドルビーシネマとは、映像と音響のパワフルな技術に卓越した劇場設計を組み合わせることによって、最高の映画体験をもたらすことを求めて作られた上映規格です。

広色域と鮮明な色彩、幅広いコントラストを表現できるドルビービジョン(Dolby Vision™)とこれまでにないリアルなサウンドで劇場内を満たすドルビーアトモス(Dolby Atmos™)が高いレベルで両立された劇場は、映画を見るということに関して現時点で最高の環境と言っていいでしょう。

ドルビーシネマが究極のシアターであるということもあって、日本では2021年10月現在わずか7か所しかありません。

これは同じく特殊な規格・ラージフォーマットと分類されるIMAX™シアターや4DX、MX4Dシアターの数と比べても圧倒的に少なく希少なものです。

『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』はこの日本で7か所しかない貴重なドルビーシネマでの上映、鑑賞を前提にしているのです。

そして今回、私は貴重なドルビーシネマでの『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』の試写に参加することができました。

その没入感、臨場感たるや、3D作品と比較してもすさまじいものがあり、大げさではなく本当にライブ会場にいるような感覚に包まれました。

撮影当日5万2000人の観客が集まったということですが、その中の一人になった気持ちになります。

日本で、たった7か所しかないドルビーシネマ、しかも上映時間が2時間28分ある、長編作品でもあるために、一日の上映をフル回転させても上映回数に限りが出てきます。

そんな中で、11月3日からのドルビーシネマでの先行上映を見る機会を得るというのかなりの、競争倍率のチケット争奪戦を勝ち抜かなくてはいけないと思います。

しかし、この『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』はドルビーシネマで見るべき作品です。ドルビーシネマで上映されることでその真価を発揮する映画です。

そこで、非常に難しいことだとは思いますが、なにがなんでも、チケットを獲得して『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』をドルビーシネマで見てください。

今回、試写に参加できたことは本当に幸運なことでした。年に数回あるかないかの映画体験をすることができました。

どのような楽曲が、どういった並びで、どういった演出で披露されたかということを語るというのは“無粋の極み”だと思いますので、あえて触れませんが“嵐の20年の集大成”と言っていいでしょう。

私はそこまで熱心な嵐のファンではなかったのですが、『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』を見ている間は最初から最後まで心躍り続けるものに仕上がっていました。

さて、私は今回“機会に恵まれ”と書きましたが、この幸運はさらに続きこの試写の後の日本外国特派員協会での記者会見にも参加することができました。

ここにはこの『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』の”二人の監督”とも言うべき堤幸彦監督と嵐の松本潤の両雄が揃って登壇。

短い時間ながらも非常に密度の濃いQ&Aセッションが行われました。それについては以下の記事で詳細に記しています。

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→『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』画像ギャラリーへ

(文:村松健太郎)

–{『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』作品情報}–

『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』作品情報

◆映画タイトル:『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』
◆出演:嵐 
◆監督:堤幸彦  
◆撮影日:2019年12月23日 東京ドーム 
◆日本公開:11/3(水・祝) ドルビーシネマ限定 先行公開 11/26(金) 全国公開 
◆配給:松竹  
◆海外セールス:ギャガ