「鬼滅の刃」浅草編<ざっくり解説/じっくり感想/名ゼリフまとめ>

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過去に放送されたアニメ「鬼滅の刃 竈門炭治郎立志編」が特別編集版として放送される。本記事では、「浅草編」について、解説・感想・名ゼリフをご紹介する。

(※竈門禰豆子の「禰」のへんは「ネ」の字です。)

「浅草編」ざっくり解説

最終選別に合格し、任務につくことになる炭治郎。鬼舞辻無惨の存在を知り、鬼に情報を知らないか聞くが、鬼はその名を耳にした途端震えだすのだった。浅草で無惨らしき匂いを嗅ぎ、探し当てるが逃げられてしまう。同時に鬼でありながら医者でもある珠世と出会い、協力し合うことに。無惨に近い鬼の血を集めることで、禰豆子を人間に戻す手がかりがつかめるかもしれない。

任務を遂行する中、自分たち以外にも無関係な人々が犠牲になるのを目の当たりにした。さらに、仲間である鬼すらも利用し、呪いに反すれば殺すという鬼舞辻無惨への怒りをより深める炭治郎だった。

鬼舞辻無惨

鱗滝によると、人間を鬼にできるのは鬼舞辻無惨という「はじまりの鬼」ただ一人だという。ということは、炭治郎の家族を襲ったのは無惨だということになる。人間のふりをして生活していた無惨は、家族や周りの人に気づかれぬよう人を喰っていた。無惨も無惨で炭治郎の耳飾りを見て反応しており、向こうも炭治郎に因縁がありそうだ。

珠世と愈史郎

鬼でありながら医者であり、鬼舞辻無惨を倒したいという珠世。彼女は200年生きており、愈史郎は珠世が鬼にしたのだという。だが200年かかって鬼にできてのは愈史郎ただ一人。手毬鬼と矢印鬼とも面識があるようで「はぐれもの」と呼ばれていた。

–{「浅草編」がっつり感想}–

「浅草編」がっつり感想

晴れて鬼殺隊の一員となった炭治郎。はじめての任務に向かう。鱗滝は、禰豆子を背負うための軽くて丈夫な箱を用意してくれた。

任務で訪れた町では、次々と少女が消えているという。一緒に歩いていた恋人・里子が消えたという和巳は信じてもらえず聡子の父親に殴られていた。和巳の言うことを信じ、調べてまわる炭治郎。鼻が利くため地面や壁を嗅ぎまわるのだが、四つん這いになって地面の匂いを嗅ぐさまが犬っぽい。

今回の沼鬼ははじめて出会った、血鬼術を使える「異能の鬼」だ。同じ姿をした3体が地面や壁から現れたり隠れたりする、やっかいな相手だ。床や壁が沼のような空間につながっており、そこに若い少女を引きずり込んで喰っていたようだ。

3体は「俺」と呼び合う、気性が荒そうな奴、少し余裕そうな奴、歯ぎしりし続けてしゃべらない奴(こいつがいちばん気持ち悪い)。鬼殺隊に入って最初の敵からわりとハードでは? と思った。これで序盤だなんて。炭治郎は戦おうとするが、和巳と鬼に喰われそうになった少女を守りながらで動きづらく、すぐに床や壁の中に逃げ込まれてしまう。

そんな中、炭治郎を救ったのが禰豆子だった。力強い蹴りを中心に、鬼に攻撃する。禰豆子、戦えるんだ…!! しかも、和巳と少女を炭治郎と花子に重ね、慈しむようなそぶりを見せる。

炭治郎不在の間、鱗滝が「人間はお前の家族だ。人間を守れ。鬼は敵だ!」「人を傷つける、鬼を許すな!」と暗示をかけたという。

鱗滝さんに「禰豆子は今鬼で、守らなければならないほど弱くない」と聞いていた炭治郎は、禰豆子に二人を守るように頼み、自分は沼の中に入っていく。え、そこ入れるの、息できるの?? と心配になるし、鬼も「ここは空気が薄い、苦しいだろう」と得意気だ。だが炭治郎が修業した狭霧山(さぎりやま)のほうがこの沼より空気が薄く、何ともなさそうだ。屋根の高さまで跳んでたし、身体能力半端ないな……。

沼の中で2体を退治し、残り1体と地上で戦う炭治郎。禰豆子のピンチを察知して沼から出てくる、お兄ちゃんすごい。鱗滝から、人間を鬼にできるのはただ1体、鬼舞辻無惨のみと教えてもらった炭治郎。すぐに殺さず、何か情報を知らないか聞き出そうとする。最終選別の後半では鬼を人間にする方法を知らないか聞いていたし、結構余裕ある。

だが、先ほどまで暴言を吐いていた沼鬼も、無惨の名前を聞くと震えだし「言えない」と言い出す。鬼は無惨に「私のことを話してはいけないよ。私はお前のことをずっと見ているから、言えばすぐにわかる」と言われていたのだった。炭治郎は諦め、沼鬼の頸を切った。

やっと片が付いたと思ったのもつかの間、次の場所での任務を言い渡される。休みなしか~、きつい。浅草にやってきた炭治郎と禰豆子。炭治郎は家で家族が殺されたときに感じた鬼の匂いがした。鼻がいいだけではなく、個別に鬼の匂いがわかるし数年たっても記憶しているのか?? 半端ない。

匂いを辿って探し当てた無惨は、なんと人間に扮して所帯を持ち、子どもまでもうけていた。妻と子どもは普通の人間のようだ。炭治郎に声をかけられ、近くにいた男性を傷つけて鬼にする。男性の様子がおかしいのに気づいた妻らしき女性が噛まれてしまった。炭治郎が男性を取り押さえる隙に立ち去ろうとする無惨に向かい、叫ぶ炭治郎。

いきなりラスボスと接触しちゃうのもびっくりだし、気持ちはわかるがいきなりラスボスにケンカ売る炭治郎にもびっくり。鬼殺隊に入ったとはいえ、相手は始まりの鬼なわけで、大丈夫なのか心配になってしまった。

炭治郎の耳飾りを見て昔の何かを思い出す無惨。炭治郎の祖先なのだろうか。裏道で酔った人間に絡まれた無惨。その場をやり過ごそうとしていたが、「顔色が悪い」と言われた途端に豹変し、連れも含めた3人を惨殺する。この言葉で怒ったのには、過去にあったことと何か関係がありそうだ。

無惨のせいで鬼となった男性を抑えていた際、事情がわからない警察に男性から離れるように言われる。だが離したら男性は他の人も襲い被害が広がってしまう。困った炭治郎に助け船を出したのは見知らぬ女性だった。血鬼術のようなものを使い助けてくれた女性と、一緒にいる若い男性。二人は鬼の匂いがした。鬼なのになぜ助けてくれたのかわからない炭治郎だったが、女性は鬼でありながら医者で、鬼舞辻無惨に恨みがあるという。

女性の名前は珠世。200年生きている鬼で、自分の身体をいじっているので人の血を見てもつらくはなく、無惨の呪いもとけているという。呪いというのは、沼鬼が回想していた「私の話をしてはいけない」というものだろうか。

愈史郎はただ一人、珠世が鬼にした元人間らしい。この愈史郎、珠世に心酔していて珠世以外はゴミくらいに考えていて様子がおかしい。そのため禰豆子のことを醜女(しこめ)と言い、怒った炭治郎もムキになってそんなことはない、よく見てくれ!! となっていた。二人ともそれぞれ珠世と妹が好きすぎてヤバい人になっている。

無惨を見つけたとき、うどんを頼んでいたのに走り去ってしまった炭治郎。金のことではなく俺の作ったうどんを食えと言われる。うどん屋は禰豆子にも食べさせようとしたため、炭治郎がすごい勢いで2杯のうどんを完食。ドン引きしながらも満足したうどん屋だった。たまに暴走する炭治郎、嫌いじゃない。

無惨に炭治郎の首を持ってこいと言われてやってきた手毬鬼と矢印鬼。鬼の中でも強い十二鬼月(じゅうにきづき)だという2体はかなり強く、4人でもなかなか倒せない。なんとか矢印鬼を倒したが、頸を切っても消滅するまで矢印による攻撃は続いた。衝撃を緩和するために技を出し続ける炭治郎、考えたら負けだ! となんとか乗り切った。身体能力はもちろんだが、この土壇場で冷静に考え続ける精神力、本当にすごいと思う。

やっと矢印の攻撃が終わったものの、あばらと足の骨が折れ、疲労で刀を握れない炭治郎。口に刀を咥えて3人の元へ行く。手毬の鬼は珠世の血鬼術にかかり、無惨んことを口にしてしまった。すると内部から身体を破ってたくさんの手が出現、頭を潰して殺したのだった。無惨の呪いとは、自分のことを口にした鬼を殺すものだったのだ。

結局今回の2体の鬼は十二鬼月ではなく、無惨に騙されていただけだった。敵ながらちょっとかわいそう。さらに驚きなのが、珠世が2人(体)を「弱すぎる」と言ったこと。

ええ、こんなに強かったし苦戦したのに!?? 
そりゃ炭治郎も青ざめるわ。

今後も協力しつつ、珠世たちと別れることになった炭治郎。禰豆子を自分たちのところで預かろうかと申し出る珠世だったが、やはりこの先も二人で行くことにした兄妹だった。

–{「浅草編」名ゼリフ・名場面(※筆者の独断と偏見です)}–

「浅草編」名ゼリフ・名場面(※筆者の独断と偏見です)

「失っても、失っても、生きていくしかないんです。どんなに打ちのめされようと」

婚約者を亡くした和巳にかけた言葉。お前のような子どもにわかるかと怒る和巳だったが、笑顔で去っていく炭治郎の後ろ姿と手を見て「君も同じなのか? すまなかった」と涙を流す。和巳と別れた後、炭治郎は鬼への怒りを強めるのだった。

「人間はお前の家族だ。人間を守れ。鬼は敵だ!」「人を傷つける、鬼を許すな!」

炭治郎の不在中、鱗滝が禰豆子にかけた暗示。効くかわからないと言っていたが、禰豆子は炭治郎以外の人間も家族と重ねて守り、鬼と戦うようになった。

「鬼舞辻無惨!!俺はお前を逃がさない。どこへ行こうと地獄の果てまで追いかけて必ずお前の頸に刃を振るう。絶対にお前を許さない」

浅草で発見した鬼舞辻無惨は、通行人を手にかけた。無惨を追いかけたいが、鬼となった男性を放っておけない炭治郎が叫んだ言葉。炭治郎がされたことを考えれば当然の言葉だが、始まりの鬼にここまで言える炭治郎、すごいな……。

「珠世様は今日も美しい きっと明日も美しいぞ」

愈史郎の言葉。珠世が禰豆子や鬼について真剣な話をし、真剣な顔をしながら脳内で思っていたのがこれ。多分ぜんぜん話聞いてない。いい感じに頭がおかしい。

「弱すぎる」

珠世のセリフ。十二鬼月だと言っていた手毬鬼と矢印鬼だったが、手毬鬼の目には十二鬼月ではない。また矢印鬼もそうではないでしょう、という言葉に続く。あんなに苦戦した相手が「弱すぎる」と言われ、炭治郎は青ざめておどろく。見てるこっちもびっくりだ。これから戦う鬼たち、どれだけ強いのか。

手毬の鬼の最期

無惨の呪いによって死んだ手毬の鬼。最後は子どものように「毬、毬、遊ぼ……」と言って死んでいった。たくさん人を殺しているだろうが、無惨に十二鬼月だと騙され殺された鬼を目の当たりにし、複雑な気持ちになる炭治郎。

「ありがとう禰豆子さん ありがとう」

人間は仲間なので守るように、という暗示をかけられた禰豆子。だが鬼である珠世と愈史郎のことも同じように守ろうとし、抱きついたり頭を撫でたりする禰豆子。炭治郎に「禰豆子には二人が人間に見えているんだと思います」と言われ、涙しながらお礼を言った珠世の言葉。もともとは人間だった珠世。200年以上の時を経て自分を人間だと思ってくれたことが嬉しかったのだろう。微笑ましいが、切なくもあるシーンだ。

「お前の妹は美人だよ」

珠世のことしか眼中になく、炭治郎に暴力をふるったり禰豆子に「醜女だ」と言ったりかなりな行動を取っていた愈史郎。そんな彼が別れ際に炭治郎に告げた言葉だ。つ、ツンデレかよ……。ちなみに禰豆子にはなぜか六太だと思われ、頭を撫でられていた。

次回は「第三夜 鼓屋敷編」

次なる鼓屋敷編では炭治郎と禰豆子は、善逸と行動をともにすることになる。引き続き楽しみだ。

(文:ぐみ)

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