2020年3月8日に公開された映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』、早速見てきました。
「エヴァンゲリオン」シリーズは、世界観が壮大で、夢の中にいる感覚に陥るのは私だけなのでしょうか。
本作では壮大な世界観はもちろん、昭和のような街並みが再現されているシーンも登場しており、なぜか平成生まれの私でも懐かしい気分になりました。
さまざまな角度から楽しめ、語り尽くせないほど見どころ満載の『シン・エヴァンゲリオン劇場版』ですが、私はその中で”ゲンドウの趣味”に注目しました。
あの頑固そうなゲンドウがハマる趣味について語る前に、まずはゲンドウについて軽くおさらいをしておきます。
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ゲンドウとは
ゲンドウは主人公「碇シンジ」の父親で、物語の最大のキーマンです。
【碇ゲンドウ】48歳。特務機関ネルフの最高司令官。シンジの父親。非情なまでに任務と人類補完計画を推進しようとする。その真意を知る者は少ない。(CV:立木文彦)※データ放送「エヴァ用語辞典」 #エヴァ #kinro pic.twitter.com/8WHAzCW5MY
— アンク@金曜ロードSHOW!公式 (@kinro_ntv) August 22, 2014
謎の計画「人類補完計画」のために行動しており、その為には手段を選ばず、息子であるシンジや慕ってくれているレイを駒のように扱うため、とっつきにくいキャラとされているひとりです。
そんなゲンドウは子どもの頃から人を信用しておらず、最愛のパートナー「ユイ」と出会うまで、”2つのこと”しか信じていませんでした。
その”2つのこと”はゲンドウにとって生き甲斐であり、趣味でした。そして、私にとってもその2つは大切な趣味なので、ゲンドウに共感し親近感を抱きました。
では、その2つの趣味とはなんなのでしょう。
→『シン・エヴァンゲリオン劇場版』より深く楽しむための記事一覧
–{ゲンドウの2つの趣味とは?}–
ゲンドウの2つの趣味とは?
ゲンドウが信じていたものは、「知識」と「ピアノ」です。
知識
ゲンドウは、幼い頃から人との交流を避けてきました。本を読んで勉強し、それにより己の知識を信じていました。
「知識は自分が勉強すればするほど身につく。そして身についた知識は自分を裏切らない」と、ゲンドウは考えています。
私は、まさにゲンドウの言う通りだと思いました。
私自身も自分が好きなものや興味があるものの情報を集め、日頃から知識として蓄えています。
そして、それらの知識が私自身を裏切ることはありません。もし間違った情報に踊らされたとしても、その経験が新たな知識となります。
自分の考え方と行動次第で”知識”は増えていく。ゲンドウが知識を信じているのも納得です。
ピアノ
ゲンドウはピアノを弾くことが好きでした。ピアノを弾けば、ピアノはその通りに応えてくれます。
人間とは違い、決して裏切ることがないピアノの音はゲンドウが幼い頃からの心の支えとなっていました。
さらに、ゲンドウはヘッドホンにも思い入れがあります。
「ヘッドホンをすれば外の世界から閉ざすことができる。自分の世界へ入ることができる」ゲンドウはそう考えています。
イヤホンを手放すことができない私は共感で頷きすぎて、首が取れてしまいそうです。
私はピアノこそ弾きませんが、音楽が大好きで、よくイヤホンをつけては時間を忘れて聴き入っています。音楽は私に寄り添い、勇気を与えてくれます。
頑固そうなゲンドウも、ヘッドホンをつけて私と似たような気持ちだったのかと想像すると、とっつきにくいキャラとも思えなくなってきます。
好きなものに一生懸命
好きなものに一生懸命なゲンドウ。
彼は、裏切るものを嫌い、裏切らないものを好む。ゲンドウの考え方は非常にシンプルなのかもしれません。
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を見終えて、私はゲンドウと趣味の話をすれば必ず気が合う、そう思いました。きっと、趣味の話をすれば会話に花が咲き、時間を忘れて語り合えるはずです。
本を読み、音楽を好むゲンドウ。映画を見る際はゲンドウが趣味について語るシーンにぜひとも注目してみてください。
もしかするとゲンドウのことが嫌いな人ですら、親近感を覚え、好意を抱くかもしれません。
『シンエヴァンゲリオン劇場版』は2時間半ほどあるので、見どころが散りばめられています。自分なりの見どころを見つけて、エヴァンゲリオンの完結を見届けてみてはいかがでしょうか。
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(文:ゆくん)
–{『シン・エヴァンゲリオン劇場版』作品情報}–
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』作品情報
基本情報
総監督:庵野秀明
監督:鶴巻和哉/中山勝一/前田真宏
製作国:日本
公開日:2021年3月8日
上映時間:155分
配給:東宝=東映=カラー
予告編
スタッフリスト
企画・原作・脚本:庵野秀明
総作画監督:錦織敦史
作画監督:井関修一/金世俊/浅野直之/田中将賀/新井浩一
副監督:谷田部透湖/小松田大全
デザインワークス:山下いくと/渭原敏明/コヤマシゲト/安野モヨコ/高倉武史/渡部隆
CGIアートディレクター:小林浩康
2DCGIディレクター:座間香代子
CGI監督:鬼塚大輔
CGIアニメーションディレクター:松井祐亮
CGIモデリングディレクター:小林学
CGIテクニカルディレクター:鈴木貴志
CGIルックデヴディレクター:岩里昌則
動画検査:村田康人
色彩設計:菊地和子(Wish)
美術監督:串田達也(でほぎゃらりー)
撮影監督:福士享(T2 studio)
特技監督:山田豊徳
編集:辻田恵美
テーマソング:「One Last Kiss」宇多田ヒカル(ソニー・ミュージックレーベルズ)
音楽:鷺巣詩郎
音響効果:野口透
録音:住谷真
台詞演出:山田陽(サウンドチーム・ドンファン)
総監督助手:轟木一騎
制作統括プロデューサー:岡島隆敏
アニメーションプロデューサー:杉谷勇樹
設定制作:田中隼人
プリヴィズ制作:川島正規
制作:スタジオカラー
配給:東宝、東映、カラー
宣伝:カラー、東映
製作:カラー
エグゼクティブ・プロデューサー:庵野秀明/緒方智幸
コンセプトアートディレクター:前田真宏
監督:鶴巻和哉/中山勝一/前田真宏
総監督:庵野秀明