Snow Man、初週売上40.6万枚で1st映像作品の売上歴代1位!「Snow Man ASIA TOUR 2D.2D.」全曲感想|「この9人でテッペンを目指していく」意志が詰まったデビューコンサート

音楽

Snow Manのデビュー後初となるコンサートツアー「Snow Man ASIA TOUR 2D.2D.」のDVD・Blu-rayが発売された。当初2020年3月に行われる予定だったこのツアーは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期された後振替公演が発表されていたが、最終的に2020年10月に無観客・配信という形で4日間9公演行われた。

全体の感想

もっと長いメンバーはデビューまで実に15年の下積み期間を経てデビューをつかんだSnow Man。苦労してやっとここまで来たところに、未曽有の事態により配信となったことはファン・メンバーともに残念な気持ちはゼロではなかったと思う。だが、そこからさらに前を向いた9人が出せるすべての力を4日9公演というハードスケジュールにぶつけたステージは、配信だということを忘れる瞬間もあるくらい熱かった。

当初2020年3月に向けて練習していた時点では、数人ずつのメンバーに分かれて披露する曲や、先輩グループの曲をやる予定があったようだが、全編Snow Manのオリジナル曲・9人での歌唱で構成された。「この9人でSnow Man」「この9人でテッペンを目指していく」というメンバーの強い意志をあらためて感じるデビューコンサートとなった。披露されたオリジナル曲は実に23曲、どれも歌もダンスも魅力的な曲ばかり。すべてを高いクオリティーで魅せてくれた。パフォーマンス力の高さだけでなく、9人の仲の良さやわちゃわちゃ感も楽しめ、てんこ盛りのお得セットみたいな内容だった。「この金額でこんなにいいもの見せていただいていいんですか?」という気持ち。

またラストの挨拶には毎回時間が割かれ、デビューコンサートならではの喜び、感謝、悔しさなどを一人一人が自分の言葉で伝えてくれた。複数回公演があるものって、ラストに特に気合が入るイメージがあるが、このSnow Manのコンサートは9公演どれも全力だなと感じた。どの公演にもグッとくるポイントがあり、9公演すべて観てもそれぞれ違う感動があった。このコンサートを通じてよりSnow Manを大好きになったし、これからの彼らがさらに楽しみになった。

望んだ形ではなかったかもしれないが、無観客配信だったから、望むすべての人がデビューコンサートを見届けられた。そして、延期を経て考え直した内容だったから、より「この9人で」を意識した構成を観られた。彼らなら、どんな逆境も全部最高の未来へのステップに変えていける。あらためてそう確信できたコンサートだった。ありがとうSnow Man。大好きだSnow Man。

–{全曲の感想}–

全曲の感想

配信9公演全部観、本編DVDも観た筆者が全曲それぞれ感想をまとめてみました。基本最終公演の内容をベースとしつつ、配信で気になったポイントにも一部触れています。まず先に感想を見てみたい方、自分の感想と合わせて観たい方などはぜひお読みください。

※ネタバレを含みます。ご注意ください。

Overture

デビュー曲D.D.をフィーチャリングしたインスト曲とD.D.MVや過去のライブ映像が流れ、これから始まるライブへの期待感が最高潮に達する。会場の中心にはツアー名が書かれた赤い布で覆われた柱のようなものがある。

Make It Hot

赤い布が落ち、Snow Manのロゴが付いたゴンドラに乗って9人が登場。回転しながら下に降りてくるゴンドラの中で、メンバーそれぞれが歌うのはMake it Hot。かっこいい曲調と情熱的な歌詞・難易度の高いダンスの子の曲は、ダンス動画・披露したライブにこの曲が入っている2019年のTOKYO GIRLS COLLECTIONの動画ともに1000万回以上再生されている。ダンスの印象が強いこの曲をゴンドラに使う(つまり踊らない時間が長い)のは意外ではあったが、起爆剤にふさわしい曲であることは間違いないし、このコンサートならではのパフォーマンスで楽しめた。

ゴンドラのフレームに足をかけたりしつつ、客席を見下ろしながら歌うメンバーはかっこいいけれど、かなり高い位置なのに怖くないのだろうか(ジャニーズのコンサートを観るたびに思う高所恐怖症であった)。
大サビでは4名が高速のメリーゴーランドのように回転するゴンドラに片手でぶら下がる。振り落とされないか、目が回らないかと心配になるが、何食わぬ顔でパフォーマンスを続けており、さすが特殊な訓練を受けているSnow Manだな……と度肝を抜かれた。

Cry out

2曲連続で攻めてて最高だな! ファンから「定点ダンス動画を出してほしい」という要望も多いこの曲、センターステージでいろんな角度からダンスを堪能できて最高だった。そしてこの曲は、DVD/Blu-ray初回盤でメンバーごとのマルチアングルが見られてうれしい。「ここの自担を見たいのに他の人が抜かれてて見えない(泣)」なんてことがないのです、マルチアングルならね。全員分観るのが楽しみすぎる。

Party! Party! Party!

みんな大好きPPP。イントロがかかると、通路に一列に並ぶメンバー。佐久間くんの「派手に騒ごうぜー!」のシャウトで盛り上がるそれぞれのメンバーカラーのライトに縁どられて上下に動くプレート。個人的には大サビ前の9人でまとまるところ、個人的に深澤くんと佐久間くんが何か楽しそうに話しているところが気になる。あとあと、深澤くんの「僕が欲しけりゃ~」っていつもいつでも最高ですよね。

紹介RAP〜We are Snow Man〜

おなじみメンバー紹介ソング。それぞれの歌詞はもちろん、紹介部分を歌うメンバーと紹介される本人のやり取り、コールされてるときの本人のパフォーマンスや毎回違う決めゼリフにも注目の一曲。ラストの公演では下記でした。

渡辺「(投げキッス)」まさかの無音

目黒「そばにいてね」よろこんで

佐久間「幸せにします」すでに幸せにしていただいてます

宮館「愛し合おうぜ」舘さま~

向井「もみあげ手裏剣!」ブレない

阿部「彼女にしてやるよ」雄々しい阿部ちゃんいいね

ラウール「愛してます」かわいい

深澤「青髭手裏剣」ラストなのにそれでいいんか

岩本「ありがとう」かわいい

D.D.


デビュー曲。昨年一番パフォーマンスされたであろうこの曲は、メインステージ移動なしで披露された。歌番組で披露されるたび話題になっていた、サビ前のコココココ……という音で口元に人差し指を当てるところで誰が抜かれるか、通称「コココガチャ」は回替わりで各メンバーが抜かれてみんなハッピー。DVD/Blu-rayでは9分割全員バージョン見られてこれまたうれしい!

MC1

佐久間→阿部→宮館→目黒→向井→岩本→深澤→渡辺→ラウールの順で一人ずつ挨拶。

MCというか、一人ずつの煽りタイムのようなコーナー。本来はコール&レスポンスの想定だったのではと思う。それぞれに合わせてモニターに映る背景が変わる。元気に煽る佐久間くん、前半はかわいく後半は男らしい阿部ちゃん、かわいいめめ、ゴイゴイスーとド〇ゴンボールテイストのモノマネをやり続けた康二、かわいらしい岩本くん、だいたいボケてた深澤くん、それに対して反応したりしなかったりな渡辺くん、次の曲に向けてまとめるラウ。

–{衣装変更で「ひらりと桜」へ}–

ひらりと桜

衣装変更、青ナポレオンに。この衣装は青みピンク?紫?っぽい布が腰から垂れているところもよい。滝沢歌舞伎ZERO劇中歌は、パフォーマンスとともにメンバーの表情にも注目したい。
モニターに花吹雪、ステージと客席にもたくさんの花びらが舞う。

Boogie Woogie Baby

サビでメインステージの両端に4人と5人で分かれ、向かい合って踊るところが印象的。勇観客だとあまりやらないフォーメーションな気がするのでいいものを観た気分。「怖いものはないよ~」で一列になり、間奏ではぎゅっと集まってダンスと、どんどん変わっていく立ち位置も楽しい曲だった。大サビでは火柱が上がる。配信では火柱のためかこの部分だけ画質が荒くなっていたのだが、DVD/Blu-rayではクリアな画像で観られるのが嬉しい。

Acrobatic

一人一人にポールがあてがわれ、ポールに巻きついたり回ったりというパフォーマンスが見どころ。だがサビ後の間奏で深澤が「このポールを使ってポーズしよう」と言った時だけはガン無視でポールと関係ないポーズを決めるメンバーたちに笑ってしまう。とうとう9公演全部ポール使わずだった。でも深澤以外の2人一組で決めるポーズ、どれもめちゃくちゃかわいかった。ハートをつくったり、お尻とお尻をくっつけたり、女子アイドルみたいでかわいい。

ナミダの海を越えて行け

冠番組「それSnow Manにやらせてください」テーマ曲。仲間っていいな~みたいな、Snow Manのためにあるような曲だ(実際そうなんだけど)。めめラウ、ふかさくこじ、なべあべ、いわだてのグループに分かれて歌う。冒頭は客席で歌っている。いろんないろの桜吹雪(?)の中で歌い、くっついた花びらをお互い取り合ったりするメンバー、プライスレス。このときはまだ深澤・佐久間・向井の3人のグループ名「ドラマ班」は生まれていなかったのだなと思うと勝手に感慨深い。後半は一人一人とカメラ(つまり画面の向こうのファンに向けているような)のやり取りもあって、ここは配信ならではの楽しみポイントかも。

Snow World

全員グッズのペンライトを持ってパフォーマンス。一文字で「Snow Man」を作ったり、2~3人ずつ歌ったり、カメラを取り合ってみたり、ソロパートを歌うメンバーに向かってペンライトでオタ芸(ロミオ)したり、終始楽しい一曲。

Stories

楽し気な2曲から雰囲気は一変、真剣な顔でパフォーマンスされたこの曲。アニメ「ブラッククローバー」OPとなり、作品の世界観も入りつつ、9人で闘っていくSnow Manにも通ずる歌詞「背負うものなど何一つないさ すべて抱きしめていく」でラウールくんと佐久間くんが向かい合って歌うところがいい。ダンスもとてもかっこいい曲なので、願わくばこの曲もマルチアングルが欲しかった!

MC2

わちゃわちゃ話したりいろんな告知をするこのMC、毎回かなり時間を使って押してた(笑)。
なぜか深澤さんによる土下座劇場(半沢直樹)や深澤さんによる生着替え(ストリップ?)が始まる回もあり、お腹がよじれた。

–{新衣装で「KISSIN’ MY LIPS」へ}–

KISSIN’ MY LIPS


メンバーが通路をウォーキングする映像に、少しずつ色がついていく映像がかっこいい!
ここから淡いピンクとネイビーの新衣装にチェンジ。2ndKISSINシングルのKISSIN’ MY LIPSはプラス赤(ショッキングピンク?)の手袋で登場

終わらない Memories

しっとり歌い上げるバラード。途中、一人一人が乗ったパネルがそれぞれ静かに回るシーンが印象的だ。KISSIN~から変わった衣装をよく確認できたのも個人的には嬉しかった。渡辺翔太くんお歌声は宝。

Don’t Hold Back

岩本・深澤・ラウール、渡辺・宮館・向井、阿部・佐久間・目黒と、3人ずつに分かれてのパフォーマンス。下から煽り視点多めのカメラワークで、それぞれのメンバーのパフォーマンスを堪能できた。曲も振り付けもおしゃれ。

ファンターナモーレ

メンバーそれぞれのマイクスタンドさばきを楽しめる曲。

ZIG ZAG LOVE

Snow Manはじめてのオリジナル曲、Aメロのそれぞれのソロパートが最高に好きだ……。間奏の舘さまの「みんな幸せか?」の煽りもよかった。この曲とっても好きなのにうまく言葉が出てこなくて悔しい。深澤くんの「僕の心をも~やして~」がめちゃくちゃ好き。

君の彼氏になりたい。

ラジオでの曲解禁から「中毒性がある」「ハロプロっぽい」話題になっていたこの曲。個人的にはハロヲタ(ハロー!プロジェクトのファン)でもあるので、曲とタイトルの。のみならずダンスもハロプロっぽくて歓喜。サビが佐久間くんセンターなのもとてもよい。
またこの曲はセリフが入っている点も特徴のひとつだが、回によってセリフ担当のメンバーが言う内容をアレンジしているのが非常に楽しかった。佐久間くんが「チューして?」を「チューしよう?」にしたり、渡辺くんが「帰さない」を「帰れ」にしたり。キャラ的に「帰れ」のほうが似合っていて非常によかった。最終公演だと忠実に「帰さない」だから円盤に入らないの残念だなと思っていたが、どうやら本人セレクションの名場面集に入ってるようなので歓喜。

Lock on!

メンバー同士の絡みがたくさん見られる素晴らしい曲。
目黒くんの「これからSnow Manが彼女を探しに行くよ」という呼びかけから始まるのだが、なぜかメンバーによる目黒の取り合い(YouTubeなどでも時たま見られる)になる。毎回立候補したメンバーの中から目黒くんが彼女を選ぶのだが、初めは向井VSラウールだったのに、回を追うごとに阿部ちゃん、佐久間くんも参加して、確か結果的にラウール3回、康二くん2回、阿部ちゃん2回、佐久間くん2回だったと思う。

客席に座りながらぴょこぴょこ動いているところもかわいい。渡辺くんと向かい合う佐久間くんの肩を阿部ちゃんが無理やりつかんで振り向かせるという小芝居の展開が毎回楽しみだった。阿部ちゃんの方を向いた後、なぜかキス待ち顔になる佐久間くんにどこまでいってしまうのかハラハラしたが、ラストは佐久間くんから抱き着いて終わった。途中、渡辺くんと向き合うくだりに深澤くんが現れ君の彼氏になりたいのダンス(間違いバージョン)を見せつける流れができてほんと面白かった。

ラストのところで目黒くんが佐久間くんのお尻を叩いてたり、渡辺くんが直立不動で動かなくなったりするのもかわいい。ほぼ成人男性なのに仲良すぎるSnow Man、微笑ましい。多幸感はんぱない。

Vanishing Over

唯一生配信ではなく、事前に撮影され、CG処理された映像での披露となったこの曲。イントロでは立つ渡辺の前に跪く宮館がまず現れ「ゆり組召喚!!」と心が沸き立った。CGがちょっと、一昔前のゲームっぽくて「おお……」と思わなくもないけれど、ダンスやアクロバットを披露するメンバーは間違いなくかっこよく、これはこれでありかなと思った。
次回は絶対リアルタイムのパフォーマンスで観たい。

最後の決めポーズがかっこいいが、そのまま金色の衣装へ。全員ほぼ変わらぬポーズのままCGによって衣装が変わるのだが、どうしたらあんなに9人揃った同じポーズをもう一度取れるのか感心しきりだった。アイドルってすごい。

Lite Feet Dance

ここでダンスタイム、階段状になったステージで、名前を呼ばれたメンバーが順にパフォーマンスを披露する。

Crazy F-R-E-S-H Beat

ダンスがかっこいいこの曲、イントロからあがる! 安定にかっこいいけど、いつも衣装の裾をめくって腹チラする佐久間くんのパート「隠したところも~」のところ、最終公演は上半身全はだけだったのめっちゃびっくりした。殺傷能力すごい。公演当時もびっくりしたのにDVDでもまた不意打ち食らった。危険だけどぜひ見てほしい。すごい。

IX Guys Snow Man

6人時代の印象が強かったこの曲は、タイトルも新たに登場。岩本くんと宮館くんによる壁宙が披露された。宮館くんの衣装の後ろのすそがものすごく長いので、この衣装で壁宙しづらくないのだろうかと毎回ハラハラしてみていました(問題なかったようでよかった)。

D.D.

2度目のデビュー曲は、階段型のトロッコに乗り、ダンスなしでの歌唱。9色に輝く客席に向け、そこに観客が本当にいるかのように煽り、声をかけ、手を振るメンバーたち。ダンスパフォーマンスがない分一人一人の表情が抜かれ、見ている方も感極まる。二人で歌うパートでは笑い合ったり顔をすり寄せたりする場面もあり、グッとくる。

トロッコに表示されたサビの歌詞「Two steps forward, One step back(二歩歩いて一歩下がる)」が、これまでそうしてきた彼らの道のりを思わせ、胸が熱くなった。
さらに、トロッコを降りた9人が肩を組み、一列になって花道を歩いていく光景は「この9人で目指す未来へ進んでいく」という強い気持ちが表れているようで、涙が止まらなかった。

挨拶

9人それぞれが自分たちの思いを伝える挨拶は、毎回どこかしらに泣いてしまうポイントがあった。事前に用意した言葉ではなく、その場で沸く感情を、ときには涙したり言葉に詰まりつつ伝えようとするメンバーの姿に胸を打たれた。

–{Snow Man ASIA TOUR 2D.2D. まとめ}–

Snow Man ASIA TOUR 2D.2D. まとめ

全体の感想でおおむねまとめてしまったが、最初で最後のSnow Manのデビューコンサート、私の乏しい語彙力で言い表せないのが悔しいくらい最高でした。曲の良さ、パフォーマンスの素晴らしさ、そして応援したくなるメンバーの人柄や仲の良さ。すべての魅力が詰まっていました。

ここまで続けてくれて、デビューしてくれてありがとうという気持ちしかない。これからさらに進化していくSnow Man、今回叶えられなかったことはきっと今後叶えてくれるSnow Man、これからも微力ながら応援させてもらいたいと強く思いました。少しでも気になった方はできれば円盤、そこまでいかなくてもYouTubeを観てみてほしいです。

(文:ぐみ)