『仮面ライダー 令和ザ・ファーストジェネレーション』は120点の傑作映画!高評価の理由とは?

篠宮暁の“特撮”向上委員会

■オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会

『仮面ライダー 令和ザ・ファーストジェネレーション』、結論から言うと辛めに採点しても120点の傑作映画でした。

昨年の『仮面ライダー 平成ジェネレーションズFOREVER』、そして今年夏の『仮面ライダージオウ Over Quartzer』ではそれぞれ、佐藤健さん、そして木梨憲武さんが登場するサプライズで劇場のお客さんを沸かせたのは記憶に新しいところですが、今回はそのようなサプライズはありません。にも関わらず今回も会場は沸いていました。

それは単純に作品の力、そして巧みに紡がれたストーリー、仮面ライダーという枠を取っ払ってもハリウッドのアクション映画に引けを取らない迫力のあるシーンの連続にお客さんが魅了されていたほかありません。

まず釘付けになったのは銃撃戦の数々。弾丸の弾道を追うカメラワークはそれは秀逸。

これ仮面ライダーの映画やんな?と疑うほど本格的なガンアクション。

その弾丸が行ったり来たりするのがスクリーンに映されることで、戦場の奥行きが伝わり、見てるこっちもまるで戦闘に参加してるよう。

しかも弾丸も、銃によって形がしっかり変わってたりする本気具合。

また杉原監督は、わざわざキャストに銃の扱い方の練習日を設けて体に馴染ませたとおっしゃっており、それが戦場の激しさを演出するのに効果的だったのは作品を見れば一目瞭然。

滲み出る熱量を、これでもかと体感させていただきました。

銃撃戦だけでなく、変身後のアクションももちろん最高。

1話、2話に見た、今まで特撮で見たことのないアニメ的なアクションが、この映画ではさらに進化。

–{エキストラ出演の思い出やネタバレありの感想は次のページで}–

映画を見た人は熱く語りたいポイントが多々あるとは思いますが、僕はゼロワンの目が光るのがたまりませんでした。

そこからのジオウとのアナザー1号をつらぬくダブルライダーキック。

ゼロワンのライダーキックがとにかく水平で平たい。

で、地面をえぐる着地。

思わずカッコいいと声が漏れてしまいました。

いやもはやカッコよすぎて美しいのレベル。

ダメ押しは最後のゼロワンとジオウの闘い。

あのシーンからは平成ライダーと令和ライダーの区切り、そして拳を交わすことで次の時代のライダーにバトンタッチしてるんだと感じ、目頭が熱くなりました。

髙橋文哉さんと奥野壮さんの表情がまたとてつもなくいいんです。

こんなすごい作品になんと私、TTFCの現場潜入ロケと兼ねて、レジスタンスの料理人役としてエキストラ出演させていただきました。

驚異の溶け込み具合で一緒に映画を見に行った息子は案の定見逃してましたが、しっかりと映っておりました。

ヒューマギアに支配された世界で地下に人間が追いやられてるという、今作品の世界観をお客さんに分からせる上で非常に重要なシーンで、作品上では5分もなかったと思うんですが、僕が行かせてもらった日には杉原監督がかなりこだわって相当な時間を費やして撮影されておりました。

その作り込みはすさまじく、撮影とわかってるのに本当に地下で暮らしてるんじゃないかという錯覚に陥るほど。

少しの時間ではありましたが、映画の世界にどっぷり浸からせていただけたのはとても貴重な経験でした。

合間の時間、エキストラに参加してる方と色々とお話しさせてもらってたんですが、みんなもれなく仮面ライダー愛に溢れていて、その中に身を置けてることがかなり心地よかったです。

その僕がエキストラに参加した様子が本日配信の「ウラ仮面ライダー」にて見れますので、ぜひそちらも見ていただいて「令ジェネ」の裏側の空気感を少しでも感じていただけたらなと思います。

(写真・文:篠宮暁)

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