劇場版『仮面ライダージオウ』『騎士竜戦隊リュウソウジャー』完成報告イベントレポート

INTERVIEW

7月15日(月)、東京・六本木ヒルズアリーナにて『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』『騎士竜戦隊リュウソウジャー THE MOVIE タイムスリップ!恐竜パニック!!』の完成報告イベントが開催され、劇場版ゲストを含むキャスト17名が登壇した。この日は三連休の最終日ということもあり、会場には多くの親子連れが来場し、かわいらしい声援が飛び交うイベントとなった。

「ジオウ」の集大成に魂込めた

イベントでは、まず『仮面ライダージオウ』『騎士竜戦隊リュウソウジャー』のレギュラーメンバーが登場し、会場からの大きな拍手と歓声に迎えられると、それぞれの映画の見どころについて語った。

まずは『ジオウ』チームから常磐ソウゴ/仮面ライダージオウ役の奥野壮さんが「ターンしながら手裏剣を避けたりしているので、そこに注目して見ていただきたいです」と、11年間やっていたクラシックバレエの経験を活かした自身のアクションシーンを注目ポイントとして挙げた。ジオウ本編の物語が佳境に入り、撮影が続いているために、まだ完成した映画を観られていないという奥野さんは、「僕たちの集大成というべき映画の撮影に入るにあたって、魂込めてお芝居しようと心に置きながら撮影したので、きっと良いものになっていると思っています」と、映画の出来映えに自信を見せた。

一方、明光院ゲイツ/仮面ライダーゲイツ役の押田岳さんは「予告映像に映っていたと思いますが、甲冑を着て色々やっているので前半戦はそこを見て頂けたらと思います」と、自身の甲冑姿を注目して欲しいとアピール。

ツクヨミ役の大幡しえりさんも「戦国時代の着物を着ているところが注目ポイント。アクションもあるので是非見てください」と、同じく戦国時代での着物姿とアクションを見どころに挙げた。

ウォズ/仮面ライダーウォズ役の渡邊圭祐さんが「仮面ライダージオウの『バンバ民』…」と『騎士竜戦隊リュウソウジャー』のバンバ/リュウソウブラック推しの自己紹介すると、すかさず岸田タツヤさんが「ありがとうございます。祝え!」とウォズの決め台詞を返して、会場からは大きな拍手と歓声が上がった。改めて「予告の映像で分かると思いますが、僕、かなり物語をゴチャゴチャさせにきているので、その辺を楽しみながら、僕らの(1年間の)成長も見届けていただけたらうれしいです」と年長者らしいコメントで『ジオウ』チームの見どころをまとめた。

「リュウソウジャー」映画はカッコイイが大渋滞!

続いて、『リュウソウジャー』チームからコウ/リュウソウレッド役の一ノ瀬颯さんが「注目ポイントは限界突破にあると思っています!」と元気よく話し始めるも「6500万年前と現在を行き来するスケールの大きな話の中で・・・???何だ?」と、自分が話そうとしていた内容が一瞬飛んでしまい、アスナ/リュウソウピンク役の尾碕真花さんから「しっかりして!」と笑顔のツッコミを受ける一幕も。

気を取り直して「6500万年前と現在を行き来する壮大なスケールの中で色んな極限に直面したときに、その限界を超えるために新しく見せる表情や新しい一面が見どころです!」と、緊張しつつもコウらしく元気にコメント。会場からは大きな拍手が起こった。完成した映画を観ての感想は「カッコイイが大渋滞してました!映画ならではのスケール、大迫力のバトルシーン、どこを取っても本当に最高にカッコイイので絶対に満足していただけると思う」と、大満足の様子で語った。

メルト/リュウソウブルー役の綱啓永さんは「6500万年前にタイムスリップするということで、沢山の色んな恐竜が出てくるので子供たちは喜んでくれるんじゃないかと思っています。劇場版ならではの大迫力シーンの連続になっていますので、ぜひ楽しみにしていてください」と見どころをアピール。

アスナ/リュウソウピンク役の尾碕真花さんは「見どころは、最初から最後までカッコイイところです!」と、この映画はどこを切り取ってもカッコイイ出来映えであると自信を見せる。

トワ/リュウソウグリーン役の小原唯和さんは「恐竜がいる世界が、多分皆さんの想像以上に綺麗に描かれていると思いますので、恐竜がご飯を食べているところや草原を走り回っているところなどを大きなスクリーンで見て感じて欲しいです」と、6500万年前の世界を描いた映像美を映画ならではの大スクリーンで楽しんで欲しいとコメント。

バンバ/リュウソウブラック役の岸田タツヤさんは、バンバの過去や絆に対する心境の変化にスポットが当てられ、珍しく笑顔を見せるシーンもあった前日7月14日放送の第17話を引き合いに「昨日のオンエアは観ていただけました?(映画でも)あんなシーンがあるかも知れません、お見逃しなく!」と、含みのあるコメントで興味を誘う。

カナロ/リュウソウゴールド役の兵頭功海さんは「さあ、俺との出会いにピリッと運命感じな!」とカナロの決め台詞を披露して会場を盛り上げると「映画の見どころは今5人が沢山言ってくれたように、素敵なところがいっぱいあるので是非劇場でご覧ください!」と、映画ならではのストーリーや映像を映画館の大きなスクリーンで楽しんでほしいとアピール。

龍井うい役の金城茉奈さんも「みなさんこんにちは、ういチャンネルです!」と、劇中での動画配信チャンネルの挨拶でキュートなポーズを決め、会場のあちこちから「かわいい~」の声が上がった。続けて、「今回の映画はみんなの熱い思いがたくさん詰まっています。皆さんの夏の思い出になってくれるようにと願っています」と、自分たちの映画がファンにとっても思い出の作品になるよう願いを込めた。

ゲストから見た今回の映画は?

レギュラーメンバーに続いて、『仮面ライダージオウ』劇場版特別ゲストとしてクリム・スタインベルト役のクリス・ペプラーさん、織田信長役の前野朋哉さん、牛三役の若林時英さん、ジョウゲン/仮面ライダーザモナス役の斉藤秀翼さん、カゲン/仮面ライダーゾンジス役のパパイヤ鈴木さん、『騎士竜戦隊リュウソウジャー』劇場版特別ゲストとしてユノ役の北原里英さんが登壇。

『仮面ライダードライブ』で“ベルトさん”ことクリム・スタインベルトを演じて以来、久々に仮面ライダーに帰ってきたクリスさんは、その反響について「ヤバイっす!Twitterやっているんですけど、(今回の映画に出演するとツイートして)初めて1万5000“いいね”をもらいました」と、その反響の大きさに喜びをみせつつ、「でも、同じく『仮面ライダードライブ』からこの映画に出演する稲葉くん(詩島剛/仮面ライダーマッハ役の稲葉友さん)のツイートを見たら4万近く“いいね”が付いてて、それを見て『ちくしょう!』と思った自分はちょっと小さいかな(笑)」と、“いいね”の数で負けた悔しさを吐露して会場は爆笑に包まれた。

また、1971年に放送開始した第1作目の『仮面ライダー』の初回からずっと観ている、筋金入りのファンだと語るクリスさんは「シリーズが回を増すごとに新たなキャラクターや新しい武器が出てきて、最後まで楽しませてくれる」と、仮面ライダーシリーズの魅力を語りつつ「ストーリーの中で描かれる絆、仲間を思う気持ちが大事だと思う。自分も演じさせてもらって、(仮面ライダーに携わるみんなが)ファミリーになって、ドラマの中で描かれている友情や絆を実際にも感じることができた素晴らしい作品」と、自身の経験を振り返った。

仮面ライダーの大ファンで、ふたりのお子さんと毎週欠かさず「ジオウ」「リュウソウジャー」を観ているという前野さんは、「まさかのオファーにぶち上がってました。舞い上がっちゃって、妻からは『仕事なんだから調子に乗るんじゃないよ。浮かれないで真面目にやりなさいよ』と言われたんですけど、現場で抑えきれない興奮と、ちゃんとやらなくちゃいけない気持ちで葛藤していました」と、振り返る。これを聞いて奥野さんが「いや、浮かれてました(笑)」と現場での様子を暴露すると、前野さんも「浮かれてたよねー!」と素直に認めて会場の笑いを誘い、「自慢になっちゃうんですけど、ライドウォッチの使い方をゲイツくんとソウゴくんが教えてくれたんです!すごくうれしかった!」と、いまだに興奮冷めやらぬ様子で続けると「あのライドウォッチってスゲー使い古されてるんだよ、知ってた!?最初っからずっと使ってるんだよ」と会場の子供たちにドヤ顔で裏話を披露した。

そんな仮面ライダーが大好きな前野さんはこの日の衣装について「この映画は30代前半にもかなり熱いと思う。今日はそんな30代が子供のころ観ていた『仮面ライダーBLACK RX』の南光太郎のコスプレで来ました」と明かして変身ポーズを決めると、会場の大人たちから大きな拍手と歓声が上がった。

信長に仕える忍者・牛三を演じた若林さんは「牛三の台詞はいかにも忍者っぽく必ず最後に『~ござる』が付くので、そこで感情の起伏を表現しようと思いながら演じていました」と、牛三の役作りについて明かした。忍者としてのアクションシーンについては「アクションはほぼ初めてだったので、ぜんぜんダメでした。でも、かっこよくやり切ったので是非注目して欲しい」と謙遜しながらも自信を垣間見せた。

今回の映画で重要な役どころとなる歴史の管理者・クォーツァーの一人・カゲンを演じるパパイヤ鈴木さんは「僕もクリスさんと一緒で『仮面ライダー』1号から観てるんですよ。だから、もう藤岡弘、さんのつもりで演りました。少し声も真似てるかもしれません」と、初代仮面ライダーである藤岡さんを意識して演じたことを明かした。

2013年には『獣電戦隊キョウリュウジャー』でイアン/キョウリュウブラックを演じ、今回仮面ライダーへの出演を果たした斉藤さんは「スーパー戦隊と仮面ライダー、どちらかひとつの出演でもなかなか叶わないのに、まさかどっちも演らせてもらえるなんて思っていませんでした。僕の演じたザモナスは『仮面ライダーアマゾンズ』をモチーフとしているのですが、谷口賢志さんも『救急戦隊ゴーゴーファイブ』のゴーブルーからライダー(アマゾンアルファ)になりましたので、そういう歴史を受け継げたのは感慨深い。ありがたい経験でした」と、自身が演じた仮面ライダーザモナスが、スーパー戦隊から仮面ライダーという流れの先輩である谷口さんが演じた、『仮面ライダーアマゾンズ』をモチーフにしていることに深い感慨もって映画に望んだことを語った。

6500万年前のリュウソウ族であるユノを演じた北原さんは「リュウソウジャーのみんなはそれぞれのキャラクターそのまま、一生懸命で可愛くてピュアで、撮影期間はすごく楽しかったです。癒されました」と、『リュウソウジャー』キャスト陣との共演を振り返った。続けて、本作でキュンとしたシーンとして岸田さん演じるバンバにお姫様抱っこをされるシーンを挙げ、「バンバさん、大きくて屈強なイメージだったんですけど、実際にお姫様抱っこしてもらったら終始“プルプル”していたので重かったのかしら?と罪悪感を感じています」と、暴露して会場の笑いを誘った。これには岸田さんも困惑した様子を見せながら「正直“プルプル”はしていました。ただ、それは緊張していたんです!決して重かったわけではございません」と必死に釈明した。

–{キャストたちがタイムスリップしたい時代は?}–

「リュウソウジャー」チームが時空を超えて行きたい時代は?

イベント終盤には、両作品が共に時空を超えて別の時代に行くストーリーであることにちなんで、「時空を超えて行ってみたい時代」というお題に、キャストが直筆のフリップを使って答えるコーナーも設けられた。

「リュウソウジャー」チームでは、一ノ瀬さんが大学の入学手続きを忘れて1年余計に浪人することになった自分に注意するために「2年前」に戻りたいと答えた。

綱さんは、すべての始まりの時に行って宇宙を感じたいので「ビッグバン」の瞬間に行きたいと回答するも、奥野さんから「死ぬよ?」と、宇宙すら存在しない時に行ったら生きていられないのはないか、というもっともなツッコミが入ってアタフタ。「英知の騎士だから頭良さそうなこと書いた方がいいかと思って…」と弁解していた。

尾碕さんは、好きなときに食べて好きなときに寝て、という自由な生活がしてみたいという理由から「縄文時代」という、サバサバとして大食漢でもあるアスナのキャラクターどおりの回答で会場をほっこりとさせる。

歴史が好きで、歴史ある建物にも興味があるという小原さんは「奈良時代(トワなら戦国時代)」と回答。「昔の人が長い年月を掛けて、どうやって奈良の大仏を作ったのか自分の目で見てみたい」と説明し、戦国時代に関しては「自分の演じるトワは戦いが好きなキャラクターなので、戦国時代に行ってトワ将軍とバンバ将軍で天下を取りたいと思うはず」と、自分の演じているキャラクターの気持ちまでも想像して語った。

岸田さんは「1992年」、金城さんは「平成8年」と、共に現在に近いものの別々の年を書いていたが、声を合わせて「生まれた年!」と回答。岸田さんはまさに自分が生まれた瞬間をみたいと説明し、金城さんは自分が生まれた年にどんな事が起こったのか自分の目でみてみたいので、その年1年を過ごしてみたいと説明した。

他のメンバーが過去を書いているなか、兵頭さんは「100年後」と未来へ行きたいと解答。「今でも科学の進歩はすごいですが、100年後だったら車が空を飛んでいるのかなとか、ロボットが普通に歩いていたりするのかなとか、とても興味があります」と、科学の進歩への興味を語りつつ「100年後は多分、自分は生きていないと思う。そんな自分の居ない世界がどんな感じなのかも見てみたい」と説明した。

今回の映画のゲストである北原さんは「恐竜がいた時代!…も行きたいけど、新選組に会いたい」と挙げ、「恐竜がいた時代は大人への忖度…映画の宣伝の意味を込めて」と、答えて会場の笑いを誘いつつ、以前「沖田総司」を演じたことから新撰組に興味を持ったということで「本当は新撰組に会いに幕末の日本に行ってみたい」と打ち明けた。

「ジオウ」チームが時空を超えて行きたい時代は?

一方「ジオウ」チームでは、奥野さんは今回の「リュウソウジャー」の映画を意識したかのような「白亜紀」と書かれたフリップを挙げ「恐竜見てみたいです。『リュウソウジャー』の映画に乱入したかった」と回答。

押田さんは、渡邊さんに紹介されてハマっている漫画の舞台が昭和ということで「昭和」を挙げ、「携帯の無い時代の駅の掲示板を使って女の子と待ち合わせをしてみたい」と、お父さんお母さん世代が思わず懐かしくなってしまうような回答で会場を盛り上げた。

渡邊さんは「小学生」と、ひとりだけ時代ではない答えを書いた理由を「小学生の頃って何をしても面白かった。もし、その頃に戻れるならという意味で“小学生”“と書きました」と説明し、「今、小学生の人たちはホントに今楽しんだほうがイイからね!」と、小学生のファンに向けてアドバイスを送った。

今回の映画で着物姿を披露している大幡さんは「今度は平安時代に行って、十二単を着てみたいなと思って書きました」と、女の子らしい憧れを語った。

戦国武将を演じた前野さんは「2200年」と遥か未来を書いた理由を「過去はどの時代に行っても過酷そう。僕なんかすぐ死んじゃう。戦国時代なんてヤバイ!未来の方が希望が持てるし、いいオーマジオウだったら戦争とかも無くなっているかもしれない」と、ジオウのストーリーにも絡めて未来への希望を語った。

一方、その家臣の忍者という役どころを演じた若林さんは、ずばり「戦国時代」を挙げ、「今回、牛三という役を頂いて自分なりに忍者について調べて凄く興味を持った。戦国時代に行けたなら忍者の生活や忍術について直接教えてもらいたい」と、撮影が終わっても忍者への興味は尽きない様子だった。

科学者という役どころを演じたクリスさんは「2119年」と、奇しくも『リュウソウジャー』チームの兵頭さんと同じ100年後を挙げ、その理由を「小さい頃からSF少年だったので、AIと人間は共存できているのかなど未来が気になる。100年ぐらい行けば相当進歩していると思うので、もしかしたら『仮面ライダー』に出てくるような技術が現実のものになっているかもしれない」と、目を輝かせながら100年後の未来への夢を語った。

斉藤さんは、「2012年の暮」と現在に近く具体的な年代を書いた理由を「放送自体は2013年でしたが『キョウリュウジャー』の撮影が始まったのはこの時期なんです。そのエンディングダンスをパパイヤさんに振り付けしていただいたのに全然現場に来て振り付けを教えてくれなかったので、もっとちょっと現場に来て教えて頂きたいなあという意味で書かせて頂きました」と、その理由を明かした。

さらに具体的に「2019年5月7日」と書いたパパイヤ鈴木さんは、「映画の試写を観て、すごくよかったんですよ。感動して。でも、あれちょっと待てよ。僕やDA PUMPなど踊りのプロが出ているのに、踊ってないぞと気づいた」と話し、クランクイン当日に戻って「ちょっと踊っとこうよ」と言いたいと、今回の映画で唯一の心残りを明かして会場の笑いを誘った。

魂込めた自信作を劇場で楽しんで夏休みの思い出に!

最後にキャストを代表して一ノ瀬さん、奥野さんがそれぞれ挨拶。

一ノ瀬さんは「僕たちが全身全霊で作り上げた自信作です。ぜひ劇場に足を運んで僕たちと一緒に6500万年前にタイムスリップして、素晴らしい夏休みの思い出にしてください!」と、自信作をアピール。

最後に、奥野さんが「今回の映画が本当にジオウの集大成という事で、キャスト・スタッフ全員が魂込めて撮影した作品。自信を持っておすすめできる作品になっていますので、ぜひ劇場に足をお運びください!」と、自信にあふれるコメントでイベントを締めくくった。

『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』『騎士竜戦隊リュウソウジャーTHE MOVIE タイムスリップ!恐竜パニック!!』は7月26日(金)より全国ロードショー。

(写真・取材・文:いぢま)