(C)2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
本日2月16日、金曜ロードShow!にて『PAN ネバーランド、夢のはじまり』が放送されます。
本作は誰もが知る「ピーター・パン」の物語をベースに、まだ空を飛ぶ才能を知らなかったピーターや、鉤爪を持っていないころの若き日のフック船長の姿を描いた、いわゆる“エピソードゼロ”的な内容になっています。
最新の映像技術による幻想的な光景、作り込まれたネバーランドの世界、『インディー・ジョーンズ』のようなギミックのあるアクションだけでも存分に楽しめる内容ですが、実は説明が最小限になっているために気づきにくいポイントも多数にある、奥深い作品であることをご存知でしょうか。
ここでは、『PAN ネバーランド、夢のはじまり』がさらに面白くなるトリビアや、さっと見ただけでは気づきにくい盲点、重要キャラクターの黒ひげの魅力などをまとめてみます。
なお、以下の項目4.からは本編のネタバレに触れているのでご注意を。それまでは大きなネタバレはありません。
1:無重力シーンは『ゼロ・グラビティ』のオマージュだった!
(C)2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
序盤、ピーターが海賊船に誘拐されて雲の上に出ると、まるで無重力状態のように浮遊する、というシーンがあります。ここで、2013年に公開された『ゼロ・グラビティ』を思い出した方も多いのではないでしょうか。
実は、ジョー・ライト監督自身『ゼロ・グラビティ』の映像表現に度肝を抜かれていたそうで、この無重力シーンを「『ゼロ・グラビティ』に敬意を評して作ったんだ」と明確に答えているのです。ニワトリが産んだ卵が浮遊していくのも、『ゼロ・グラビティ』の“ペン”を真似したためなのだとか。
他にもうっとりするような映像美やアイデアに魅了されっぱなしの本作ですが、中盤の“木の年輪”をモチーフにしたアニメーションも面白いですよね。このアニメシーンを担当したのはアンドリュー・ホアンという若手アニメーターで、YouTubeで公開されている「SOLIPSIST」という作品を観た監督が起用を決めたのだそうです。
2:オープニングの秘密とは? 院長はネバーランドと癒着があった!
(C)2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
本作には、ディズニー映画に出てくる悪役をそのまま3次元化したような、醜い容姿と高い戦闘力を併せ持つババア……もとい、孤児院の院長が出てくるのも印象的です。この院長の行動をよく見てみると、冒頭で海賊旗を掲げて、ネバーランドから来る海賊船を呼んでいます。つまりこのババア、ネバーランドと癒着があります。この孤児を売り飛ばしているという設定のおかげで“第二次世界大戦中(映画オリジナルの設定)のロンドンなのに、孤児院に物資を貯蓄できている”理由が説明できています。
その他にも、オープニングのロンドンのシーンでは“ピーターが人魚の絵を描いている”や、倉庫に“ボトルに入った海賊船がある”など、その後の展開を暗示しているアイテムが登場していたりもします。これはジョー・ライト監督によると、「その後のことがピーターの想像上の産物かもしれないというくすぐり」であり、「ネバーランドはピーターがロンドンで見聞きした出来事が反映されている」ということでもあるのだとか。
また、名も無き少年が手に飛行機を持って遊んでいるシーンが、軍用機と共に海賊船が空にあるという“あり得ない”光景とオーバーラップするシーンもありました。こうしたところで、“ファンタジーと現実が交錯する”ことを示しているのも、実に巧みです。
3:海賊たちが女装をしていた! その理由とは?
(C)2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
初めてネバーランドに来た時、海賊たちが大合唱しているシーンも強烈な印象を残します。ここで集まっている海賊たちよく観てみると、その多くが“女装”をしていることがわかります。中には女性用のカツラを被っていたり、大きな“蝶の羽”を身に着けている者もいました。
実は、ジョー・ライト監督は1990年代から2002年ごろまで続いていたシエラレオネ内戦の反乱者を、この海賊たちに投影していたところもあるようです。事実、ウェスト・サイド・ボーイズという少年兵は、当時にほぼ武装ギャングのような暴力や残虐な行為を繰り返しており、女装やかつらなどを身につけていた他、ギャングスターラップやレゲエなどの音楽を戦闘前の儀式に用いていたこともあったのだとか。なるほど、これは今回の海賊のイメージにとても近いですよね。
重要なのは、海賊たちの首領の黒ひげが「(さらってきた子どもたちは)あらゆる人種あらゆる宗教を持ち、あらゆる場所あらゆる時代から集まっている」「君たちは自由だ」「新たな時代の開拓者(パイオイア)だ!」などと、表面上は多様性や自由の素晴らしさを訴えていることです。
しかし、実際の黒ひげは子どもたちを強制的に炭鉱の仕事でこき使い、自由も何もない場所で縛り付けている、もっと言えば多様性を持つ人間を画一的に見て、その可能性を根こそぎ奪っています。これらの言葉が欺瞞に満ちていることは誰の耳にも明らかです。(海賊たちや労働者たちはすっかり洗脳されていたのか、黒ひげの言葉を疑問に思っていたのはピーターだけにも見えましたが)
その“欺瞞に満ちた多様性の訴え”の象徴とも言えるのが、海賊たちの女装姿なのではないでしょうか。その女装姿は粗雑でとても女性には見えませんし、服そのものも「略奪して手に入れたんだな」と容易に想像がつきます。
近年はLGBTへの理解が進み、2017年の実写映画版『美女と野獣』でも女装をする男性が出てきたりなど、多様性の素晴らしさを訴える映画も多くなっています。しかし、この『PAN ネバーランド、夢のはじまり』での海賊の女装姿は、それとは逆に“表面上(建前)だけの多様性の訴え”がいかに浅ましいものであるかを、暗に示しているのではないでしょうか。
ちなみに、 黒ひげの衣装は、日本のファッションデザイナーの山本耀司の作品の他、マリー・アントワネットをイメージしているところもあるのだとか。その服は女王のように優雅でありつつも、彼の高慢さも表わしているかのようですよね。
※以下からは『PAN ネバーランド、夢のはじまり』本編のネタバレに触れています。鑑賞後に読むことをおすすめします。
4:ニルヴァーナの名曲を用いた意図とは?
洋楽ファンには言わずもがなのことかもしれませんが、前述した海賊たちが合唱しているのは、ニルヴァーナの「Smells Like Teen Spirit」と、ラモーンズの「Blitzkrieg Bop」です。
実は「Smells Like Teen Spirit」の楽曲は、初めから使うのが決まっていたわけではありません。「海賊それぞれがまったく違う個性を放っているが、何か共通の原語や習慣を持たせたかった。ハードでパンクな雰囲気のね」という理由で、ジョー・ライト監督がリハーサルの段階から採用したのだそうです。
また、繰り返される「How-Low-Hello」という歌詞は“黒ひげの最期”とリンクしています。字幕なしの吹替版で見ると知り得ないことですが、このHow-Lowは字幕では「どこまで落ちるんだ?」と訳されており、奈落の底に落ちていく黒ひげもまた「どこまで落ちるんだ(How low)?」と言っているのです。ある意味では海賊にぴったりとも言える威圧的な「Smells Like Teen Spirit」の歌詞が、悪役の最期と重なるという皮肉にもなっているのですね。
5:その後の「ピーター・パン」の物語を思わせる小ネタはこれだ!
(C)2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
本作は「ピーター・パン」の前日譚と言える内容なので、オリジナルへの敬意や“小ネタ”もたくさん仕込まれています。例えば、“後のフック船長を思わせる描写”を挙げると以下になります。
・フックはピーターと出会った時に鉤爪(フック)を研いでおり、ピーターの独房へ通じる穴も鉤爪で掘っていた。
・ピーターはフックが仕掛けた爆弾が爆発するまで「チクタク(Tick-Tock)……」と言っている。さらに、フックが何気なく川に手をつけた時、タイガー・リリーに「この辺りにワニがいる」と言われたので引っ込める。これらは後々“チクタクワニ”がフック船長の天敵になることのくすぐり。
言うまでもないことですが、フック船長は手をピーター・パンに切り落とされて、チクタクワニに食べさせられて鉤爪の手になったため、その復讐をしようと企んでいるというキャラです。(本編の最後にピーターとフックは「ずっと友だちだよね、フック!」「ああ、上手くいかないわけがない!」と言っているのに、何でそんなことになるんだろう?)
また、フック船長は劇中で2回、ピーターも最後にフック船長を倒す時に「楽しいことを考えろ(Think a happy thought!)」と言っており、それは元々のピーター・パンが空を飛ぶ前に子どもたちに言うアドバイスでもあるのです。もしくは、ディズニーアニメ版『ピーター・パン』の楽曲「You Can Fly! You Can Fly! You Can Fly! 」の歌詞にある「You think of a wonderful thought!」「Think of the happiest things.」のもじりなのかもしれませんね。
–{黒ひげの本当の目的とは?}–
6:黒ひげはピーターに殺されたがっていた?
(C)2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
本作の悪役である“黒ひげ”のキャラクターはとても奇妙です。粗暴かつ独善的で気まぐれで、“除菌ジェル”を使っていることからは潔癖症であることも推測できます。表面上では、とても共感できる人物ではありません。
しかし、黒ひげの真の目的(本当は何を求めていたか)を考えると、彼がとても哀しい男であることがわかります。なぜなら、彼は“ピーターに殺されたかった”ことが示されているからです。
中盤に語られる昔話において、黒ひげのお気に入りだったメアリー(ピーターのお母さん)は戦士であり、妖精の王子(ピーターのお父さん)と妖精たちと共に、黒ひげと戦っていたことがわかります。黒ひげはメアリーと戦いながら「俺と生きるよりも、奴らと死ぬのか!」と言い、その後にメアリーを殺してしまうと黒ひげは「死ぬな、メアリー!」と絶叫しました。
黒ひげは、本当はメアリーと一生を過ごしたかったのでしょう。彼がマスクをつけて“若返り”を願っていたり、妖精の国で永遠の命を狙っていたりしたのも、本当はメアリーとずっといっしょにいたかったから、に思えてしょうがないのです。
しかし、もうメアリーはいません。若返りなんて、もうなんの意味もありません。その残酷な真実は、黒ひげ自身もわかってはいた……それどころか、本心ではもう死んでしまいたかったのでしょう。
その証拠に、黒ひげは出会った“自分を倒すと予言された伝説の子”であるピーターに、わざわざ(自分を殺す武器になりえる)剣を渡しています。さらに、黒ひげが「私を殺しにきたのか?」と単刀直入にピーターに聞き、「僕はおとぎ話(Bed Time Story)を信じない」と返されると、泣き出しそうな、とても寂しそうな表情をしていました。
他にも、ピーターに「黒い海に沈むような夢、それは死だ」と教えようとしたり、「お前は勇敢か?」と質問する(ピーターは「そうなろうとしている」と返す)のも、黒ひげが“自分を殺してくれる子どもの予言”が本当であって欲しいと願ったからでしょう。
終盤でピーターを殺せる状況になった黒ひげが「殺さないさ、とても殺したいがな!」と言ったこともまた、ピーターがまだ自分を殺してくれるかもしれない、と期待していたからなのかもしれません。
これは、自分の想い女と一生を過ごすどころか、その彼女を自らの手で殺してしまった……その彼女がこの世にいないと知っても、まだ“永遠の命”を求めてしまう男の物語とも言えます。黒ひげはその矛盾がわかっているからでこそ、自分を止める(殺す)者(=ピーター)が現れることを望んでいたのでしょう。
なおジョー・ライト監督は、黒ひげについて「(黒ひげは)ピーターに愛する者の面影を見つけているんだ。そして考える、“ピーターが自分の息子だったなら”と。歩めなかった、もう1つの人生だ」とも語っていました。黒ひげの本当の目的は、愛する人と添い遂げ、そして家族をつくることだった……これほどまでに、哀しい男の内面が描かれていたのです。
7:今回のピーターは“現実主義者”だった!
(C)2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
本作のピーターが、黒ひげとは対象的に、伝説やおとぎ話を信じようとしない“現実主義者”であったことも重要です。これは、元々の「ピーター・パン」で示された、大人になることを認めずに“ずっと子どもでもいい”という価値観への皮肉でもあるのでしょう。例えば、以下のピーターの言動にもその現実主義ぶりが表れています。
・黒ひげ「お前は勇敢か?」→ピーター「そうなろうとしている」
・ピーター「笛が証拠になるから、飛ばなくてもいいじゃないか」
・ピーターはお母さんが生きている“真実”を重要視している
言い換えれば、ピーターは伝説などに頼らずに、自分で強くあろうとするキャラクターということ。そして、ピーターは現実主義者だからでこそ、“空を飛べる”というおとぎ話のようなことを信じられなかったところもあるのではないでしょうか。
そんなピーターは、最後に“フック船長という友だちを救うため”に飛ぶことができました。最後には戻ってきてくれたフックがいたから、彼を友だちだと認める=信じることができたからこそ、ピーターは空を飛ぶ才能を開花できたのです。そう言えば、中盤でピーターは飛ぶ練習をしていた時に「こんな時にニブス(ロンドンにいたピーターの友だち)がいてくれたらなあ」とも言っていましたね。
つまるところ、本作では現実主義的なピーターの性格を通して、“信じる”ということ、転じてあり得ないことが起こるファンタジーや、「ピーター・パン」の物語そのものを肯定していると言っていいでしょう。
8:“観る人の能力を過小評価しない”映画だった!
(C)2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
本作の監督を務めたジョー・ライトは、本作についてこのような発言もしています。
「大手の映画会社にありがちなのは、観る人の能力を過小評価して説明を多くしてしまうことだ。僕は観客を見くびらないようにしているよ」
その“観客を見くびらなかった”ことの1つが、前述した黒ひげの内面なのではないでしょうか。装飾品で彩られた室内でのピーターと黒ひげの会話は、ヒュー・ジャックマンという俳優の繊細な演技も相まって、説明がなくても彼がどのような人物であるのか、存分に伝わるようになっているのですから。
実は、『PAN ネバーランド、夢のはじまり』は興行的にも批評的にも芳しくない作品でした。否定的な意見が多くなったのは、神格化されたバンドグループのニルヴァーナの楽曲を“悪役”の海賊に歌わせたことや、タイガー・リリーという非白人系のキャラクターにルーニー・マーラを配役したこと(いわゆるホワイトウォッシュ問題)も理由にあるようです。
また、登場人物の内面は作中でしっかり描かれているものの、基本的に本作は矢継ぎ早にアクションが展開する冒険活劇です。前述した黒ひげの内面も、後から昔話をアニメで短く描いたこともあり、さすがに万人には伝わりにくくなっているのではないか……というのは否定できません。「ピーター・パン」の前日譚としても、ティンカー・ベルの存在感がほとんどなかったり、「ピーターとフック船長が対立する理由がわからず仕舞いだった」など、中途半端な印象を持ってしまうのは致し方ないでしょう。
しかしながら、そうしたところで評価を下げてしまう、失敗作だと切り捨ててしまうのはあまりに惜しい映画です。少なくとも、数々の美麗な画、ピーターが終盤で初めて飛んだ時の高揚感など、ファンタジー映画としての魅力は満載なのですから。何より、説明的にせず(観客の読解力を信じて)黒ひげを始めとしたキャラクターの内面を描いた脚本と、それをしっかり見せた監督の手腕、美術スタッフの仕事、役者の卓越した演技は賞賛されるべきでしょう。
おまけ:合わせて観て欲しい「ピーター・パン」にまつわる映画はこれだ!
最後に、『PAN ネバーランド、夢のはじまり』と合わせて観るとさらに楽しめる、「ピーター・パン」にまつわる3つの作品を紹介します。
1.『ピーター・パン』(2003年)
前日譚的な内容だった『PAN ネバーランド、夢のはじまり』とは違い、比較的原作に忠実な実写映画作品です。ティンカー・ベルが嫉妬しがちな性格であったり、フック船長も何かとピーター・パンに復讐しようと企むなど、ディズニーアニメ版らしさもたっぷりありました。
「死ぬのは、とてつもない大きな冒険だ」という有名なセリフも登場し、ピーター・パンの無邪気だからでこその残酷性や薄情さなど、原作の“毒”や“哲学的な面”も子ども向け映画ながらしっかりと表れています。「シンデレラ」の物語が、とんでもない内容として語られているのも面白いですよ。
2.『フック』
永遠の子どものはずのピーター・パンが、なんと子どももいる40歳の男性で、しかも家庭を顧みない“仕事人間”になっているという、掟破りな設定の作品です。実は彼は記憶を亡くしており、ウェンディにピーター・パンだった事実を告げられてネバーランドに戻るも、見た目がよれよれの中年男性なのでピーター・パンだとは信じられなかった……という何とも切ない物語になっています。
スティーブン・スピルバーグ監督作品の中では評価は高くなく、興行的にも惨敗してしまった作品ですが、莫大な費用をかけたセット、故・ロビン・ウィリアムズが得意とする“子どもの心を持った大人”のピーター・パン、ダスティン・ホフマンが演じるフック船長は強い印象を残すでしょう。大人にこそおすすめしたい1作です。
3.『ネバーランド』
「ピーター・パン」の作者であるジェームス・マシュー・バリーを、あのジョニー・デップが演じたドラマです。劇の新作が酷評されてしまった後、近くの公園にいた少年たちと仲良くなり、その母親と食事をしたりするうちに、妻のことが放ったらかしになっていくという……意外にもダメな大人を描いた作品にもなっていました。
実話を元にしたドラマながら、“空想の力”や“ファンタジーの目的”を問う内容になっていることもポイントです。ある意味では、『ビッグ・フィッシュ』や『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』のように、“物語が必要な理由”に迫っているとも言えるでしょう。「ピーター・パン」の誕生秘話、その物語にどのような精神が込められているかを知りたい方にもおすすめします。
(文:ヒナタカ)