山田裕貴の2017年を振り返る。パーソナルに迫る30問のQ&Aにも回答!【短期連載・第3回】

INTERVIEW

2017年は12作の映画、5本のドラマに出演し、ブレイク中の俳優・山田裕貴。11月11日(土)には『HiGH&LOW THE MOVIE 3 / FINAL MISSION』が公開、11月18日(土)には2nd写真集「歩」が発売されました。

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さらに12月2日(土)には『デメキン』の公開を控え、2017年もまだまだ目が離せない彼。シネマズby松竹では、全4回の連載で彼の魅力をお届けします。

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第3回となる今回は、2017年の振り返りと先日情報解禁された、映画『となりの怪物くん』について語ります。さらに、彼のパーソナルに迫る質問をQ&A形式でご紹介。

2017年を振り返って

(C)2017映画「亜人」製作委員会 (C)桜井画門/講談社

『亜人』で綾野剛さんと佐藤健くん、『デメキン』で健太郎くんとか、『トモダチゲーム』で吉沢亮くんとか、初めてがっつり共演した人は多かったですね。

僕は作品の登場人物の1人だけど、そのファンの人たちにも知ってもらえる俳優になれたらなって。今年は特に思ってたので、そういう初めてはいっぱいありました。

(C)よしもとクリエイティブ・エージェンシー/ワニブックス/秋田書店・ゆうはじめ (C)2017 映画『デメキン』製作委員会

(吉沢)亮は『仮面ライダーフォーゼ』と『海賊戦隊ゴーカイジャー』の時期が被ってたから、初めてではなかったけど、一緒に遊ぶような仲ではなかったんです。

きっかけは『オオカミ少女と黒王子』のキャスト飲み会で、前にも共演してた二階堂ふみちゃんが「もし空いてたらおいでよ」って声をかけてくれて、廣木隆一監督も「来いよ」って言ってくれて、遊びに行ったんです。そこで亮と盛り上がって、のちのち『トモダチゲーム』の企画がきたときに、亮が「美笠天智役は山田くんがいい」って推してくれたんです。

『亜人』の撮影でスケジュールがなかなか出せなかったのに、それでもギリギリまで粘ってくれて。だから僕が『トモダチゲーム』に出られたのは、亮のおかげなんですよ。

そういう縁が実は多くて、『ストロボ・エッジ』のときも、ドラマ「スターマン・この星の恋」で一緒だった有村架純ちゃんがリクエストしてくれたと聞きました。

そういう決まり方はうれしい反面、期待に応えられない芝居をやってしまったら「なんで山田を呼んだんだろう」となってしまう。そういうことも含め、いろんなことを思った年でした。

(C)2017『あゝ、荒野』フィルムパートナーズ

菅田将暉くんと共演した『あゝ、荒野』も、キラキラものしかやってない若手俳優なんだろうなって思われてる部分から、それを変えてくれる作品になると思いましたね。

トレーニングはきつかったです。プロテストを受ける人用のトレーニングで、耐える体を作るために、本当に殴られるんですよ。やっていくうちに鍛えられて、不思議と痛くなくなりました。

だから、「荒野」では、本当に菅田くんと当てあったんです。腹はOKみたいな(笑)。
顔に入っちゃったときもあったけど、そこは一緒にトレーニングしてきてたし、信頼もあったからお互い様で。「『ハイロー』見て、一緒にやりたいと思ってたんだよね」って言ってくれてて、そこからのスタートだったので、お互い楽しんで作品を作ることができました。

自分の変化といえば、悔しいって思う場所が今までと変わったんです。前までは「あいつの方が出てる」とかしょうもない、ちっちゃいことで悔しがってたなって思うけれど、今はもっと広いところに対して感じてます。まだ世間に知ってもらってない、とか、対象が個じゃなくて、大多数、世の中になった。

昔から応援してくれてる人は「すごく知ってもらってるよ」ってフォローの言葉をくれるけども、僕の中ではまだせまくて。もっと知られないと意味がない、もっともっと、って、よりハングリーになった1年だと思います。

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舞台だろうが、映像作品だろうが、この役は山田裕貴にやってほしい、って思われる俳優にならなきゃいけないな、と。

すごく当たり前なのかもしれないですけど、出たい作品に呼ばれてないことがカッコ悪いなって思っちゃうんですよね。アメリカだったら、もっとオーディションとかで正々堂々と戦える機会が多いと思うし。

だから、本物にならなきゃなって思ってます。堤真一さんが同じことをおっしゃってたんです。今年、堤さんのお宅にお邪魔する機会があって、その時に「俺は本物になりたいんだ。本物の役になりたいし、本当に選ばれた人になりたい」というようなことを話してくださったんですが、今やっとその意味がわかってきた。役として本物になる。本当にその演じる人間になりたいと思う。

あのクラスの方でも言っているんだ、と思うと、とても刺激を受けます。

『となりの怪物くん』ヤマケン役が解禁に

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僕が演じる山口賢二(通称ヤマケン)は、人気キャラ1位らしいですね。ありがたいけど、プレッシャーもありました。僕を知らない原作ファンからしたら、「誰だよ!」ってなるわけですから…。

『ストロボ・エッジ』のときと同じで、キャラにハマってると思われないといけないし、嫌だと思ってた人にも「見てみたら、よかった」って言われなきゃいけない。しかも、「ストロボ」の安堂は感情を出せる役だったけど、ヤマケンは全然出さないから、うまく演じられないと、さらっと終わっちゃう。だから、そう映っていたら「ヘタクソだったんだ」って思うしかない。そしたら俺の負けだし、「よかった」っていわれたら、認めてもらえたのかなって。

でも、また、だーすー(菅田将暉)と共演できるのはうれしいし、(佐野)岳とか、エラさん(池田エライザ)、(土屋)太鳳ちゃん、古川(雄輝)くんも2回目。知っているメンバーで作品を作っていく楽しさは、とてもありました! 肩肘張ってた昔とは違う感覚でやれた、という実感があります。

あと、プロデューサーさんはなんと5回目! 「作品にそんなに呼んでくれる人いる!?」って。しかも、『世界の中心で、愛をさけぶ』のプロデューサーさんなんですよ。僕にとって「セカチュー」は思い入れのある映画なんですけど、最初、それを担当されてた方って知らなかったので、後から知って当時はとても驚きました。

僕もまだ試写を見ていないので、どんな作品になっているか楽しみです。原作がある作品のときは毎回思うんですが、原作ファンの人たちが楽しめる作品になればいいなって。3次元には3次元のよさがあると思うので、楽しんで見てもらえたらうれしいです。

–{次のページからQ&Aがスタート!}–

2017年出演作振り返り編

■4月期に放送されたドラマ「3人のパパ」ではD-BOYSメンバーと共演していますが、今度共演してみたいメンバーは?

荒井敦史かな。敦史とは結構そういう話をしてたから。意外と『ガチバン』でも共演してないんですよね。

■8月と11月公開された「ハイロー」シリーズですが、キャストでいちばんのムードメーカーだと思う人は?

(C)2017「HiGH&LOW」製作委員会

一ノ瀬ワタルさん。本当にいじられキャラなのに、一切怒らないんですよ。鈴木さんがツッコんで俺が笑って、みたいな感じ。最高でしたね。

ハードな現場と言われるけど、僕の中ではずっと楽しかった思い出しかない。特に鬼邪高の3人は現場にいることが多かったですね。例えば、岸谷五朗さんの芝居を目の前で見られるなんてすごいことだし、自分の出番じゃないときはほかの人の芝居をずっと見てました。

■山田裕貴として、SWORD地区に行くなら?
とりあえず、どこかの頭になりたい! 誰かの下についてるっていうのがもともと向いてないタイプだから、多分この仕事をやってると思うんですよ(笑)。あとはITOKANとかに行ってみたいですね。

■山田裕貴として、SWORDのどこかのチームに入るなら?
「MIGHTY WARRIORS(マイティ ウォーリアーズ)」がいいな。音楽とファッションがカッコいい。自分はファッションとかがわからないから、あのチームのあの感覚に彩られてみたいです。

あと、打ち上げでずっとTAKAHIROさんに「雨宮兄弟に入れてください」って話してました(笑)。かっこいいなって思うし、あんなに「キャー!」って言われたいなって(笑)。

■「ハイロー」メンバーを家族に見立てるなら?
鈴木くんがお父さんで、僕がその子供で、ワタルさんが飼い犬って、よく言ってましたね。お兄ちゃんは岩田(剛典)さん。弟が(佐藤)寛太、(佐藤)大樹、いとこはTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEの龍と(鈴木)昂秀。あと、(白濱)亜嵐と(佐野)玲於は親友で!

■自分が女だったら付き合いたい「ハイロー」メンバーは?
岩田くんかな〜。優しいから! 1stシーズンで闘った分、いろいろわかってくれてるというか、気にしてくれてるのかな、って思う。

■9月公開の『二度めの夏、二度と会えない君』ではベーシスト役。楽器はまだ続けてる?
たまに触ってます。それをきっかけに友達からアコギも借りて、今は「浅草キッド」を弾けるように頑張ってます。

■『デメキン』ではラーメン屋さんのシーンも。好きなラーメンの味は?

(C)よしもとクリエイティブ・エージェンシー/ワニブックス/秋田書店・ゆうはじめ (C)2017 映画『デメキン』製作委員会

塩とんこつがいちばん好きだけど、今は台湾まぜそばにハマってます! ラーメン屋巡りが好きで、結構いろんなお店に行ってます。

■先日『あの頃、君を追いかけた』がクランクアップ。山田くんが今、追いかけているものは?
いい俳優になれたらいいなって。仕事のことしか考えてないし、今からほかの仕事をやってと言われても、無理だと思うんですよね。

自分が思ういい俳優は、より多くの人の心を揺さぶることができるとか、オフでもいい人。

ブログとかTwitterで「うぉい、セカイ!!!」って書いてたのも、いろんな意味があって、ちょっとでも自分の見える世界を変えたいとか、僕が頑張ることで、どんな逆境でも作品が良くなるかもしれないし、何がどう変わるかわからない。自分で何かを変えられる、周りに変化を起こせるのがいい俳優だと思う。そんなすごい人間になりたい。

■「あの頃〜」は、台湾ロケもあったけれど、今後海外ロケで行ってみたい場所は?
ヨーロッパに行ってみたい。理由は、おしゃれな感じがするから(笑)。

海外に苦手意識があったけど、台湾ロケで海外に行って、平気なんだなって。99年の中日ドラゴンズの優勝旅行のときに親父について行って、ロスとラスベガスに行ったんですけど、ご飯が合わなくて、体調を崩して、しかも身内の不幸ごとも重なって。具合が悪いし、悲しいし、「海外ってなんか嫌だな」っていう印象しかなくて。でも、台湾に行って、初めて「楽しいじゃん」って思ったんですよ。

–{プライベートにまつわるQ&Aに続きます!}–

2017年プライベート編

■自分にとって一番のビックニュースは?
作品の公開数がめちゃめちゃ多かったこと!

■2017年、残り約2か月でやっておきたいこと
来年に公開される仕事をがんばる! あと年内は難しいと思うけど、台湾が楽しかったから、また海外に行きたい!

日本にいると仕事のことばかり考えちゃうけど、海外は言語も違うし、日本に比べて処理しなきゃいけない情報量も少ないから、半ば強制的に休めるんだってことに気づいた。だから、休みがあったら海外に行きたいですね。

■2018年の豊富
よりいい役者になる! あと、やっぱり海外に行きたい。台湾でも優しい人が多くて、海外っていいなって。

■出演作以外で、2017年に観た作品で心に残っている映画
Marvel作品が好きなので、全部見直しました。あとは、『パイレーツ オブ カリビアン/最後の海賊』。洋画を観ることが多かったなかでも「パイレーツ」がよかった。感動しました。

■2017年、手に入れたもので一番うれしかったもの

ミラーレス一眼。現場でもめちゃめちゃ撮ってます。『となりの怪物くん』の現場でも、土屋太鳳ちゃんとか菅田将暉くんがいろいろ撮ってました(笑)。

■2017年いちばん聴いた曲
FFXVのサントラ。この作品をやったときにめっちゃ泣いたので、思い出深い。初めてサントラを買った作品です。

■俳優の友達で泊まりに行ったり来たりする人
福士蒼汰くんかな。福士くんとは仕事の話をすることが多くて、プライベートのときも、アクションの練習に行っていたり、英語の勉強して楽しかったっていう話を聞きますね。どんな子が好きなの?くらいの恋バナはしますよ(笑)。

あと、泊まりはしないけど、家に来たのは鬼邪高校の2人(鈴木貴之、一ノ瀬ワタル)とか。菅田くんとは『あゝ、荒野』のあとで一緒にカラオケに行ったりしました。

■最後の晩餐に食べたいくらい、今、好きな食べ物
もう食べられないけど、レバ刺し! これはずっと変わりません!

■今年1年を漢字1文字で表現すると?

山田裕貴 写真集 『 歩 』

「歩」

■最近の勝負服はどんな感じ?
ファッションにこだわりはないけど、パンツは全部赤! 千原ジュニアさんが「仕事のときは全部勝負」って、テレビで言ってたのをマネしてます。

–{パーソナルなQ&Aもチェック!}–

パーソナル編

■今後演じてみたい役
どうしようもないくらいのクズニート(笑)。オフの日の自分を出せば、絶対うまく演じられると思うから。3日くらい休みがあったら、2日は動かないので。

あとは、一回やったけどシャーロック・ホームズを映像作品でできたらうれしい。彼の奇想天外な発想で物事を解決していくところが好きですね。ものは考えようだから、考え方を変えれば乗り越えられると、僕自身も思ってるんです。

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■まだ一緒に仕事をしたことがない人で、仕事をしてみたい監督さんは?
たくさんいるのですが、あえて挙げさせていただくと、三浦大輔監督、福田雄一監督、大森立嗣監督です。

■よく言われる第一印象
最近は怖い役が多かったから、「怖い人だと思ってたけど、全然違うんだね」って言われます。

■これがないと行きていけないというもの
お仕事!

■友達に愛知を案内をするなら、外せない場所は?
実家! 地元に来るくらい仲がいい友達ならきっと、実家に泊まって行きなよ、ってなりますね。

■好きな名古屋メシは?
名古屋発祥の某カレー屋さん! 東京の店と名古屋で、味違うのかな…?

■日課にしていることは?
写真を撮ること。「ゴーカイジャー」の頃から、スチールさんのカメラを借りて撮ってたくらい写真は好き。

いい顔してる瞬間をこんなに間近で見れる、っていうのが楽しくて。カメラはずっと欲しかったけど、高いからもうちょっと頑張ってからだなって思って、今年やっと買いました。

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■一目惚れはある?ない?
全然あります! 見た目というより、雰囲気とかフィーリングかな。

■女子の好きな仕草
おしとやかな感じで笑ってた人が、爆笑に変わった瞬間。笑うってことは、そこに共感があるということだし、爆笑に変わったときに、心を開いてくれたと思うから。

■好きな女子のファッション
うーん。似合っていればいいと思うのでこだわりはないけど、単色のワンピースをシンプルに着こなす人はかっこいいなって思います。

連載第4回は、12月2日(土)更新。同日に公開される映画『デメキン』について、作品を通して感じた成長などを語ってくれました。

撮影協力:「ガストロパブ オーガスタス」

渋谷でイタリア料理やスペイン料理の経験を積んだシェフによるジャンルにこだわらないバラエティー豊かな西洋料理を楽しめます。オーストラリアへ足を運んだソムリエによる本格ワインも揃えているので「食べる楽しみ」と「飲む楽しみ」の2つを実現できる新しい形態のお店です。

1人でふらっと気軽に入れる渋谷のお店ですが、出される料理はオーストラリア仕込みの自家製『豚肉と赤リンゴの自家製ソーセージ』などのオリジナル料理をご用意しております。

「ガストロパブ オーガスタス」東京都渋谷区渋谷3-15-2 コンパルビル2F
https://www.gastropub-augustus.com/

(撮影:生熊友博、取材・文:大谷和美)