はじめましての方もそうでない方もこんにちは。
八雲ふみねです。
三連休、ぐっと冷え込んで秋らしい日々でしたね~。
さて秋と言えば、芸術の秋にぴったりの映画が続々と公開となります。
…というコトで。
八雲ふみねの What a Fantastics! ~映画にまつわるアレコレ~ vol.79
今回は…。
映画『インフェルノ』×「ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち」特別イベントの模様をお届けします。
ハーバード大学の宗教象徴学者であるラングドン教授は、数日分の記憶を失った状態で、フィレンツェの病院で目を覚ます。
しかし謎の襲撃者に狙われ、美しい女医シエナの助けを借りて、病院を脱出。
何者かに追われているうち、ラングドンとシエナは、生化学者ゾブリストが人類増加問題の解決策として恐ろしい伝染病を世界に広めようとしていることを知る。
阻止する鍵は、詩人ダンテの叙事詩「神曲」<地獄(インフェルノ)篇>。
ラングドンとシエナはその謎を解いてゾブリストの恐ろしい計画を阻止しようとするが…。
ダン・ブラウン原作の世界的ヒット作「ダ・ヴィンチ・コード」「天使と悪魔」に続く、シリーズ第3弾。
ロン・ハワード監督×トム・ハンクスのゴールデンコンビで贈る最新作は、これまで以上にスピーディーでスリリングな展開。
フィレンツェ、ヴェネチア、イスタンブールと謎を追ってめぐる土地の風景も美しく、映画に登場する美術品も超一流ばかりで思わずうっとり。
ラングドンと友に謎を追う女医シエナ役を『博士と彼女のセオリー』のフェリシティ・ジョーンズが演じ、本作をより華やかに彩っています。
そこで、10月10日まで新国立美術館で開催されていた「ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち」と本作がコラボレートし、特別イベントを開催する運びとなりました。
今回のイベントのテーマは、ズバリ、謎解き!
その謎解きに挑戦するスペシャルゲストは…。
画家としてもご活躍で美術に造詣が深い、“日本のラングドン教授”と言えば、この方、片岡鶴太郎さん。
才色兼備で“日本のラングドンガール”と呼んでも過言ではないでしょう、トリンドル玲奈さん。
そして、八雲ふみねが司会を務めました。
–{スペシャルゲストが解いた“暗号”とは…。}–
ティツィアーノの「受胎告知」がバックに設置された、この日のステージ。
4メートルある名画を前に「500年前以上に描かれたもの。レプリカじゃなくて本物なんだよ!」と興奮が隠せない様子の鶴太郎さん。
本作についても、とてもエキサイトしてご覧になったようで「序盤からすごい迫力!絵画の謎解きミステリーも見応えがあって、映画の世界に吸い込まれました。三部作の中で、今作がいちばん出来が良いんじゃないかな」と、太鼓判。
トリンドルさんも「途中で、誰を信じていいのか分からなくなりました。誰が言うことも全部正論に聞こえてしまって…」と、極上のミステリーを堪能したよう。
そんなお二人の今回のミッションは、本作にも登場するダンテの神曲を模したボッティチェリ作の「地獄の見取り図」に隠された謎を解明すること。
写真のような用紙に記された3つの謎は、美術館内に展示されている絵画たちに隠されていて、それを探し当てると「地獄の見取り図」に隠された謎を暴くことが出来るのです。
私もイベント本番前にチャレンジしてみましたが、コレが本当に難しい~っ。
しかし答えが分かった瞬間、鳥肌が立つほどカイカンなんですっ!!!
いやぁ、謎解きって奥が深いですね~。
さて、ゲストのお二人はと言いますと…。
劇中のラングドン教授とシエナさながら、館内の絵画に隠された謎を順調に紐解くお二人。
最後に得た「ライトが照らせば真実が現れる」という指示に従い、トリンドルさんが「地獄の見取り図」を懐中電灯で照らすと、絵画から何やら文字が浮かび上がり…。
「これ、『プッツン』じゃないの?!」と、鶴太郎さん。
そう、「地獄の見取り図」に隠された暗号は、1986年に流行語部門大衆賞にも選ばれた鶴太郎さんのギャグ「プッツン」でした!
現代風に言うと、「キレる」という意味の「プッツン」。
映画『インフェルノ』の魅力に当てはめるならば、ラングドン教授は序盤、記憶を失って「プッツン」。
人類滅亡を企むゾブリストは、「プッツン」サイエンティスト、と言ったトコロでしょうか。
ご自分の持ちギャグがまさかの暗号だった鶴太郎さん、なんと目の前で往年のギャグを披露して下さり、同世代のマスコミ陣は拍手喝采。
一方、生まれる前に流行したギャグに若干戸惑い気味だったのが、トリンドルさん。
「プッツン女優なら分かりますけど…」と、それでもお話を合わせようとして下さるトリンドルさんの表情が、これまたキュートでした。
イベント終了後、私も「地獄の見取り図」の前で…。
映画『インフェルノ』は、2016年10月28日から全国ロードショーです。
それではまた次回、お会いしましょう。
お相手は、八雲ふみねでした。
インフェルノ
監督:ロン・ハワード
原作:ダン・ブラウン『インフェルノ』(角川文庫刊)
出演:トム・ハンクス、フェリシティ・ジョーンズ、イルファン・カーン、オマール・シー、ベン・フォスター ほか
八雲ふみね fumine yakumo
大阪市出身。映画コメンテーター・エッセイスト。
映画に特化した番組を中心に、レギュラーパーソナリティ経験多数。
機転の利いたテンポあるトークが好評で、映画関連イベントを中心に司会者としてもおなじみ。
「シネマズ by 松竹」では、ティーチイン試写会シリーズのナビゲーターも務めている。
八雲ふみね公式サイト yakumox.com