映画やテレビで大人気のあの名探偵たちは違法!? 業界ど真ん中の社長が語る探偵業界の真実[広告です]

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マンガやドラマの探偵モノ、と聞くとワクワクするが、現実の世界での探偵はいまいち身近ではない。探偵が登場する人気作品が世に溢れているわりに、私たちは「探偵」という職業について何も知らないに等しい。

物語の探偵が殺人事件を解決するのに対し、現実の探偵が依頼されるのは殺人事件の解決ではなく、ほとんどが浮気調査。ここまでは広く知られているかもしれない。だが、知っていたとしてもそれだけ。探偵が日々どう働き、どう生きているのかについては想像の域を出ない。フィクションと現実で、ここまで乖離がある職業も珍しいのではないだろうか。
物語の世界に出てくる「探偵」と具体的に何がどれくらい違うのか。探偵紹介サービスを請け負う株式会社MIKATAの代表・寺内信元さんに、その実態を聞いてみた。なお、寺内さんご自身も元探偵であるため、顔出しは絶対にNGとのこと。

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■探偵はテレビや新聞などに顔を出せない

――……もうこの時点で、マンガなどに出てくる探偵と違っていますよね。「探偵が顔を出すのはNG」とのことですが、例えばテレビで大人気の某探偵アニメでは、事件を解決した後、新聞に「あの高校生探偵大活躍!」といった見出しと共に顔写真を堂々と載せています。

寺内信元さん(以下、寺内) そうですね。探偵は本来、表に出ることを嫌がります。理由は2つで、一つは恨みを買う職業であること。もう一つは調査に支障が出ること。
探偵に調査を依頼してくる依頼主がいれば、調査対象者もいるわけで、私たち探偵が調査をしたことで、調査対象者に恨まれることもあります。

――「浮気の証拠写真を撮ったことで、余計なことしやがって!」と怒られるのでしょうか?

寺内 逆恨みですよね。実際に、それで探偵会社に乗り込んでくる方もいないわけではありません。そしてもう一つの、調査に支障が出る、に関しては、もし私たちがテレビの人気者であれば、調査対象者を尾行しているときに、気付かれてしまうかもしれません。もしメディアに出るとしても、実際に調査をする人間ではなく、広告塔が出ることになるでしょう。

――なるほど。そう言われれば、あれだけメディアに取り上げられているアニメやマンガの名探偵がスムーズに調査できているのが不思議に思えてきました。

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※ここからは、あの名探偵たちを「自称・日本一インターネットで顔写真が使われているフリー素材モデル」の大川竜弥さんに演じてもらいます。

寺内 また、フィクションで「少年探偵団」が出てきますが、これも現実にはほぼ実現不可能なポイントかと思います。探偵業法という法律がありまして、探偵業を開業するには届け出を公安委員会に提出することになっています。

――届け出を提出しないで探偵をやるとどうなるのでしょうか?

寺内 調査対象者の写真を隠し撮りをすれば肖像権の侵害になるでしょうし、尾行をしたらストーカーと言われるかもしれません。

――フィクションの少年探偵団って、届け出を出していないですよね、たぶん。ということは少年探偵団は、違法……?

寺内 実際に存在したとしたら、違法ですね。

■探偵は街ごとに服装を変える

寺内 尾行は目立たない・警戒されないことが重要ですので、小学生の少年探偵団は警戒されない利点があるかもしれません。警戒はされなくても、目立ちはしますが……。

――スーツだらけのオフィス街に小学生がぞろぞろ歩いていたら何事かと思いますよね。

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寺内 おっしゃる通りで、探偵はその場所、その街に一番馴染む見た目でいなければなりません。若者の多い街では若く見える私服を着ますし、オフィス街を調査するときはスーツを着て調査します。

――物語に出てくる探偵って、見た目が特徴的な人が多いですが、それもフィクションならではなんですね。スズメの巣のようなぼさぼさ頭の名探偵とか、全身真っ黒に赤シャツの名探偵とか。

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寺内 そうですね。あれだけ特徴的なファッションだと目立ってしまうので本物の探偵はあんな格好できません。また、調査対象者だけでなく、周りから不審がられないようにすることも大事なんです。同じ場所で長時間調査をしなければならないときは、リバーシブルの帽子を裏返したり、予備の帽子をかぶったり、と、「あの人さっきもいたな」と思われないようにします。いつも同じ格好をしていては調査にならないんです。

■行く先々で事件が起こっても突然調査するのはNG

――フィクションの探偵と言えば、行く先々で事件が起こることで有名ですよね。

寺内 もしも、本当に行く先々で事件が起こったとしても、現場にたまたまいただけでは調査してはいけないんです。

――どうしてでしょうか?

寺内 探偵の仕事って、かなりスレスレのことをやっているんです。調査することは、プライバシーの侵害と紙一重。では、なぜ許されているのかと言うと、先ほど申し上げた届け出を提出することで、「探偵業務をする人間が、依頼を受ける」という形を取っているから。依頼者の権利と財産を守るために、調査することを許されているんです。だから、現場にたまたま居合わせたとしても、それは「依頼された」わけではありません。それなのに首を突っ込むと、それこそプライバシーの侵害になりかねません。

――探偵の仕事とは、依頼者がいて初めて成立するんですね。

■探偵事務所を開く場所には意外な理由が

――探偵事務所の場所については何か業界内で決まりはあるのでしょうか? 映画館の中に探偵事務所を構えている名探偵もいますが、これって現実的に可能なものなのでしょうか?

寺内 ああ、これはですね、可能ですよ。

――えっ?

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寺内 もちろん、映画館の建物の持ち主の許可が下りればですが。映画館の中で探偵事務所を開いてはいけない、という決まりはありません。ですが、決まりというわけではないものの、実際は普段、人があまり行かないような場所に事務所を構える探偵が多いですね。もし、新宿や渋谷などのよく使う駅に事務所を構えた場合、依頼主が「この駅に来るたびに、探偵に相談していた(=悩んでいた)頃を思い出してしまう……」と思ってしまう可能性があるから、そういった配慮でマイナーな駅を最寄り駅にするのです。

――確かに、今お話を伺っている場所も探偵事務所ですが、初めて来た駅です。

寺内 敢えて住んでいる場所から遠い探偵会社に依頼する方も少なくありません。それで言うとあの名探偵では、依頼主が「映画を観に行くたびに思い出して辛い」なんてことにならないのかな、と心配になります。
–{(続き)悪い探偵会社を見抜くポイントとは?}–

■目立てない探偵、荒れる探偵業界

――こうして検証してみると、フィクションの探偵の目立ったポイントや特徴的な部分は、実際の探偵業務の邪魔にしかならないんですね……。

寺内 身も蓋もないですが、そうなんです。探偵の知名度、探偵の個性的な格好、目立った場所にある探偵事務所などなど、こういったことは本物の探偵はやりたくてもできない。地味に、悪目立ちしないようにせざるを得なく、現実の探偵は有名になりづらいからこそ、目立たないのをいいことに、悪質な探偵会社も少なくないんです。

――悪質とは、調査料金をぼったくるとかでしょうか?

寺内 一番はそういった料金の部分。もっと酷いところですと、冒頭で申し上げた、探偵業を開業する届け出を提出せずに探偵会社を名乗っているところもあります。

――他に注意点はありますか?

寺内 やはり技術力がある探偵かどうか、を判断しなければいけませんね。例えば浮気調査をする際に、よく使うホテルが分かっていたとします。その場合、事前に下見をして周りのビルの配置や行動経路などを予め頭に入れておくことが必要になります。そういった準備と、これまでの現場での場数が物を言うんですね。ですが大手の探偵会社の中には、調査を下請けの探偵に丸投げをしてしまうところも実は多くて、実際に調査するのは経験も浅く技術力のない探偵で、調査に失敗してしまう、ということも正直多いのが現状です。

――調査に失敗する、とは、調査対象者にバレてしまうということですよね?

寺内 はい、最悪のケースはそうですね。そうなるとまずその後に証拠は掴めなくなってしまいます。最悪のケースじゃなくても、せっかく張り込んでも証拠を掴めず、調査費用を無駄にしてしまうケースもありますね。

ここが大事なところで、腕がなくて失敗した場合、「証拠などをつかめない」だけでなく、「調査費用は(成功していないのに)膨れ上がる」ケースも残念ながらあるわけです。
ですので、やはり経験と技術力がある探偵会社に頼むことが重要なんです。

――なるほど。

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寺内 そうした意味では、一日で記憶を忘れてしまう設定の某名探偵は、実世界ではあまり探偵には向いてないと言えますね。

――あの名探偵の一番の特徴なのに……!

■悪い探偵会社を見抜くポイント

――探偵会社を探そう、となったときはまずネット検索をすることが多いかとは思いますが、悪い探偵会社を選んでしまわないために、どういったところをチェックするといいのでしょうか?

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寺内 目安としては、「成功率何%!」などと過剰に数字で示しているなど、成功率を大げさに謳っている会社は怪しいと思ったほうがいいかもしれません。また、インターネットの検索で上のほうに出てくるから良い探偵、とも言い切れません。検索で上位にくる探偵会社すべてがそうとは言えないですが、依頼者から不当に高いお金を取って稼いでいるからこそ、ネットの検索で上位にくるように仕込むお金がある、という見方もできます。

■探偵の調査価格の相場とは?

――探偵会社を検索してみて一番分からないと思ったのが料金のことです。ふわっとしか書かれていなくて、「不当に高いお金」どころか適正価格がいくらなのかすら知らないのですが、どれくらいなのでしょうか?

寺内 手間がどれくらいかかるか、調査員の数、稼働時期か稼働時間、延長の有無、などでどうしたって変わってくるんですよね。浮気調査ですと、稼働が集中する週末や深夜などは料金が上がります。浮気をしている対象者が動く可能性が高い時間や時期ですからね。そのため、本当に一概には言えないことを前提に申し上げますと、1日稼働分で10万円~20万円、これくらいなら適正かと思います。

――1日稼働で10万円~20万円として、依頼から調査終了までで、トータルでどれくらいのお金が必要なものなのでしょう?

寺内 これも、探偵会社の技術力が高かったとしても、調査対象者が動くかどうか次第で日数が変わってくるため、確実なことが言えないんです。ただ、最初、ぼったくりをしている探偵会社に依頼したら350万円かかった上に結局調査失敗、そのあと2社目に頼んだら、150万円で調査成功、といった事例もあるくらい差があります。

――うわぁ、そんなに違いが……!

■調査料金を安く済ませる方法

寺内 この「1社目で350万円、2社目で150万円かかった」事例は、稼働日数は1社目も2社目も同じです。しかも、本来、1社目で失敗している分、調査対象者が尾行などを警戒していて、2社目が調査に動く時点では調査難易度は上がっているんですよ。

――調査対象者が「調査されているなど夢にも思っていない」という状態のほうが、結果が出やすい、ということですね。

寺内 そうです。探偵会社に依頼にいらっしゃるに至るまでに、ご自身で少し探りを入れてしまう方がよくいるのですが、それをやっているとすでに調査対象者が警戒しているため、調査に手こずり、結果が出るまでに時間もお金もかかる可能性があります。

――少しでも料金を安く済ませるにはどうしたらいいのでしょうか?

寺内 まずは、浮気調査の場合は、自己流で探りを入れないこと。調査対象者を警戒させないこと。もう一つは、うち(株式会社MIKATA)にご相談いただければ、良質な探偵の紹介や、適正価格のアドバイスをさせていただきます。例えば、今現在、探偵会社に相談していて、50万円で見積もりを出されたものを私どもにご相談いただければ、料金が適正かどうかを判断して、30万円に下げる、なんてこともできるかもしれません。

株式会社MIKATA

探偵に依頼したいけれどどの探偵に依頼するのがいいのかが分からない人に、優良な探偵を紹介するサービスを行っている。社長及び社員が元探偵であることを活かし、フラットな立場での探偵会社斡旋や、適正な調査価格のアドバイスもしてくれる。紹介マージンは不要。診断料3万円~5万円で紹介、斡旋、アドバイスまで請け負う。
http://mikata-inc.com/

寺内さんは、ベールに包まれているのをいいことに悪質な会社がはびこる探偵業界を変えるために、株式会社MIKATAのサービスを始めたのだという。マンガやドラマの影響で身近に思ってしまう探偵という職業だが、実際は探偵会社の選び方から相場、交渉の仕方まで、何も知らない。大手だから安心、有名だから質の高い調査をする、と言い切れないのはなんと恐ろしいことか。いざ自分が探偵に依頼をしたいと思ったときに、株式会社MIKATAは、強い味方になってくれるはずである。